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6月6日 祖国日本


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6月6日午後6時半、一ヶ月半ぶりに日本に戻ってきました。
感覚的には何年も日本を離れていたような気がします。
それほどインドと日本は異質な世界だったということです。

入国手続きも今回はあっけないほどスムーズに進み、
新大阪駅に向けてJRに乗りました。
久しぶりに見る日本の景色はすべてが新鮮ですが、
私の目にはすべてが色あせて見えます。

乗っている日本人の乗客も、
インドのあの生き生きとした躍動感あふれたインド人たちとはまったく違います。
まるで魂の抜け殻のようです。

目の前の座席に小学生らしい女の子が座っています。
目はうつろ、背筋を曲げ、時折あくびをしながら
ただぽかんと向かいの席の若者を見ています。

人と人を比べるのはよくないことかもしれませんが、
その日本の少女のような覇気のない子どもを作り出したのは、
本人の資質や親の責任というよりも、
これは明らかに日本の社会に責任があるでしょう。

未来の日本を背負う子どもたちに覇気がないということは、
その民族の存亡に繋がることです。

私の頭の中には、先月24日、
インドで見たあの凛とした少女の姿が焼き付いています。



その民族の現状というものをひとつの形に集約できるとするならば、
それはその人々の身体感覚に表れるのだと思います。


インドにいて、日本についてたくさんのことを考えました。
自分というものを、これまで違った角度で見つめ直しました。

旅の成果がどうであったか、
それは旅が終わった瞬間に決まるものではありません。

「過去は変えられる」のです。
旅の成果は、これからの私自身の生き様、
旅で経験したひとつひとつの事柄の解釈の仕方で如何様にも変わってくるでしょう。


日本に戻って四日経った今日6月10日にこのページを書いています。
あれだけ強烈な印象を残したインドの日々が、
はるか昔の出来事のように感じられます。

インドで感じ、学んだ事は、
また後日、別途レポートのような形で書きたいと思いますが、
私が愛するインド、インドの子どもたち、
それに対する貢献、支援というものは、
日本人として生まれた私が、その日本人としての使命を全うする事が、
最もいい形で実りを得る最良の方法であるということを強く感じています。

私としてはインドをキッカケとして学ぶべきものに、
今回の旅でひとつの区切りが付いたような感触を得て、
インドから帰る時は、
「もう当分インドに行く事はないだろうな ・・・ 」と思っていたのですが、
不思議な事に、日本に戻ると同時にまたインドに行きたいという気持ちが
胸の中から大きく湧き上がってきました。

いい悪いの問題は別として、
やはり今の自然から隔離され、完全にシステム化された日本の社会は、
人間の生き方として不自然です。
少なくとも理想的ではないでしょう。


自然に根ざしたインド、インドの人々から何を学ぶべきか、
またいろんな意味で先進国である日本人として、
彼らにどのような形で貢献、支援をすることができるのか、
これからそれを真剣に問い詰めてみたいと思います。
それが私にとっての、今回の旅の成果となるのですから。



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