インド・スリランカの旅
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2月22日  To コロンボ





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我が心のインド




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インドに来てからというもの、朝やたらと早く目が覚めます。
当然といえば当然でしょう、夜何もすることがなく、
食事が終われば後はほとんど寝るだけなのですから。

朝が来るとまたあの可愛い子どもたちと会える ・・・。
可愛いインドの子どもたちにすっかり魅了されてしまった私は、
そんなことを考えながら眠りにつきます。

朝は6時ぐらいから外に出ることができます。
あまり早い時間に部屋を出て玄関のドアを開こうとしても、
ドアには鍵がかかっています。
内側から開けて、開けっ放しで外に出て万が一の事があっては大変です。
ただひたすらドアの鍵が開くのを待つのです。

スギルタンの家は、ホームで働く人たちが掃除をしたり炊事をしたりで
出入りしますので、
いつも6時前後になると知らない間にドアが開いていいます。
私の部屋はドアに近いにも関わらず、
なぜか “鍵が開く瞬間” に気づくことは一度もありませんでした。
どういうシステムになっているのか結局最後まで分らずじまいです。

部屋を出るとどのコテージに行こうか迷ってしまいます。
外にいる子どもに呼び止められ、
そのまま手を引かれその子のコテージに行くこともあれば、
足の向くままいろんなコテージをまわることもあります。

どのコテージに行っても、男の子でも女の子でも、
みんなが私を歓迎してくれるので、
“体がたくさんあって、一度にすべてのコテージをまわれればいいのに ・・・”
そんなバカみたいなことを考えたりしました。

小さな子から大きな子まで、ひとつ屋根のコテージで暮らす子どもたちは、
みなひとつの家族、兄弟、姉妹のように自然と仲良く暮らしています。

可愛い笑顔は天使そのもの

ここには日本でよく耳にする “非行、いじめ、引きこもり” などの言葉は存在しません。

初めのうちは
「インドの子どもたちは、なぜこんなにも自然にのびのびと暮らしていけるんだろう?」
とインドの子どもたちの暮らしぶりを不思議な目で見つめていましたが、
日がたつにつれ逆に、
「なぜ日本の子どもは豊かな暮らしの中、
 本来人間が持っている生き生きとした喜びを表現できないんだろう?」
と日本の現状に疑問の目を持つようになりました。

これは食事も同じです。
インドの食事こそ本来の正しい食のあり方なんだ、
そのことに気づくまでそう長い日数はかかりませんでした。

人間の生命の奥底にあるセンサーは、
普段どんなに不自然な生活をしていようとも、
生命にとって有益なもの、本来のあり方に近いものと出合うと、
“それが正しいのだ” と判断できる素晴らしい力を有しているようです。


子どもの可愛い笑顔、鳥の鳴き声も聞えますね。

私の下手な文章で解説するよりも、こういった動画を観てもらえれば
いかにインドの子どもたち、孤児たちが可愛らしいかがよく分ります。

けれどもこの輝きは彼女らだけが持っているものではなく、
本来は私たちみんなが持っているものでしょう。


インドの女の子たちはおさげ髪の子が多く、
これも昔の日本を思い出させます。

おねえさんにリボンを結んでもらいます

大きな女の子が小さな子の髪にリボンを結んでいます。
なんとも微笑ましい光景ですね。

最初に髪にリボンを結ぶ時は、結んでもらう女の子がリボンの一端を固く握り、
もう一方の端を結ぶ方の女の子が力強く引っ張りながら
髪の束にぐるぐると巻きつけていきます。
結ぶ方も結んでもらう方も、時折手を持ち替えながら実にテンポよく進みます。

その手際の良さは見ていてほれぼれするほどです。
毎日同じ事の繰り返しで慣れているのでしょう。
ホームの子どもたちは洗濯、掃除、身支度、・・・
何でも自分たちでこなし、その自立した生活ぶりはとても清々しいものです。

私も最後の仕上げをちょっとだけ手伝わせて(じゃまをさせて?)もらいました。
普通の蝶結びを変形させて、輪っかを六つぐらい作るのですが、
結局私はうまく作ることができませんでした。 (;´`)
子どもたちは器用です。

二人の小さな女の子は姉妹で、ホーム最年少です。
最初は少しはにかんでいました。可愛いものです。

ホームのちびっこ姉妹

子どもたちの部屋には木製のベットが20個ぐらい並び、
その横にこういったホームで勉強するための机が何本かあります。

この机で勉強します

右の女の子二人が手にしているのは、とてもいい香りがするジャスミンの花です。

ジャスミンの花で髪飾りを作ります

インドの女性は金属や木製の髪飾りは着けません。
髪飾りのほとんどは生の花、ジャスミンです。

ジャスミンの花を糸や植物の繊維でていねいにひとつずつ結んで飾りを作っていきます。
女の人はそれを自分自身で作ったり、町の店先で売っているものを買うのです。
きっとこのジャスミンが飾りとともに香水代わりになるのでしょう。

おねえさんに抱っこしてもらっている女の子、
タミル語で小さな女の子、妹のことを “タンガッチ” と言います。

おねえさんに抱っこ

慎み深く恥ずかしがり屋のインドの女の子は、
最初握手する時でも、女の子の方から手を伸ばしてくることはありませんでした。
けれども私の方から一人の女の子と握手をすると、
私も私もとみんな一斉に手を伸ばしてくれました。

小さな子も抱っこをするととても恥ずかしそうですが、嬉しそうにしてくれました。
その嬉しそうな笑顔を見ると、私も心の底から温かくなれます。


子どもたちは昼間は歩いて5分ほどの所にある小学校や中学校に通っています。
みなホームの先生方に連れられ隊列をなしていき、
今朝はホームから出て行く時、一人一人と握手をしたり挨拶をしながら見送りました。

その見送った小さな男の子たち何人かが今朝は私の頬にキスをしてくれました。
キリスト教教育のホームですので、西洋式に親愛の情を表してくれたのだと思います。
喜びと感動がこみ上げてきます。
私にとっては何より最高のプレゼントです。


昨夜の歓迎会でもらったレイは部屋の机の上に飾りました。
花瓶に立てている花は、一昨日スギラからもらった花束です。

歓迎会でもらったレイと花束

朝食の後は、スギルタンにホーム近くのビーチを案内してもらいました。

長大な砂浜

アラビア海に面したビーチの波は高く、
「ここにはたくさんのおぼれた人の死体が眠っているんだ」
とスギルタンが恐ろしいことを言っていました。

ところどころに休憩をする場所があり、
休日には砂浜で時を過ごすたくさんの人が来るのだと思います。

ケイタイを操作するスギルタン

そこの屋根に「Love is pain」という落書きが残っています。

愛は苦しみなり

「愛とは苦しみなり」、インドの恋愛事情はどうなっているのでしょうか?
気になるところですが、なかなかインド人にそんなことは聞きにくいですね。

スギルタンの家ではスギラが夜遅くまで地元タミル語の恋愛映画を観ていましたので、
昨今インドでもある程度は自由な恋愛は認められているのでしょう。
カースト(身分制度)等とともに気になる点ではあります。

ところどころに貝殻の山があります。

貝殻の山

小さな貝殻

カンニャークマリの町では、
きれいな貝殻や貝殻で作られた土産物がたくさん売られていましたので、
きっとそういった貝を探した後の残りだと思われます。

ビーチの入り口にはこんなゲートが。

海浜公園のゲート

果てしなく続く砂浜は、たしかに見事なものでした。
日本流に言えば海浜公園といったところでしょうか。

漁をするためのボートで、水に浮かぶ軽い木で作られています。

簡単な漁船

これを3つ横に並べて海にこぎ出すんだそうです。
簡単なものでなので、高い波にさらわれたりしないのか不安ですね。

魚を飲み込んだ状態のままウミヘビが干からびていました。
ワザとこんな風なカッコにさせたんじゃないですよ。

魚をくわえたウミヘビ

珊瑚のかけらを持つ石谷さん。

珊瑚と石谷さん

海はいろんなものが落ちていて、それを見ているだけでも楽しいものです。

浜沿いの道路脇に積み上げられたレンガくず。
これは何だかお分かりですか?

津波の瓦礫

これも2004年12月のスマトラ沖地震の津波で被害にあった家屋の瓦礫です。
写真で見て、道路左側が海、右側ではいくつかの新しい小屋が建てられていました。


今日22日はお上人さんたちとスリランカに向かう日です。
スギルタンにヴィヴェーカーナンダのコテージまで車で送ってもらい、
みなさんと合流してトリバンドラムの飛行場までタクシーで向かいます。

途中道路事情が悪いとのことで早めに出たのですが、
結果的にはかなり早く飛行場に着いてしまいました。
どの飛行場でも国際線に乗る場合、出発3時間以上前には着くようにしていますが、
もっとギリギリでも十分なのでは ・・・ と毎回疑問に思います。

トリバンドラム空港に到着

石谷さんがスリランカの地図で下調べをしています。

トリバンドラム空港で出発待ち

石谷上人と木村庵主さんは法要の後片付けをされ、
直接サンカランコービルから来られました。

トリバンドラム空港で警護をする警官は自動小銃を持っていました。
自動小銃を間近に見るのは初めてかもしれません。
一瞬体に緊張が走ります。
これから向かうスリランカでは、たびたび自動小銃を目にすることになるのですが ・・・。

もうひとつ目に付いたのは、麻薬に対する注意書きです。
出入国審査で麻薬が見つかった場合、
「THE DEATH PENALTY」、死刑と書かれていました。

インドでは一部地方で麻薬が吸えるということで、
それを目的とした日本人旅行者がいると本で読んだことがあります。
麻薬は様々な面で高いリスクを伴います。
そのことをよく心得ておくべきでしょう。

石谷上人も若い頃はヒッピーで、
一時は麻薬の持つ幻想的で不思議な魅力に傾倒されていたものの、
今は『麻薬は百害あって一理なし』と語られています。

私は「大麻で地球再生」で、大麻の持つ有用性を書きましたが、
その功罪は実体験したことがないので深く考察することができません。
このことはいつか真剣に考えてみたいテーマです。
考えて分ることではないかもしれませんが ・・・。


午後8時半にトリバンドラムを出発した飛行機は、
ちょうど一時間で隣国スリランカのコロンボ空港に到着しました。

飛行場ではスリランカのお坊さんたちが出迎えてくださいました。
昨年阿蘇でお会いした馴染みのあるお顔でした。

コロンボ空港でのお出迎え

私たちはホテルを経営する信者さんの車に乗せてもらい、
空港から20分ほどのところにあるその方のホテルに泊まりました。

お腹がすいていませんか、との気づかいで、
ルームサービスでラーメンを出していただきました。
なんだか日本で食べるインスタントラーメンの味です。
久しぶりに味わう化学調味料の風味、インドから出たことを実感します。

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