しあわせの青い鳥通信
 ヨガナンダ > トイレ掃除は心磨き > 青い鳥通信 > 第8号

小さな幸せの探し方


 私は掃除に学ぶ会と出会うまでは自分が幸せであると感じていませんでした。むしろ何で自分は経営者の2代目に生まれ、好きでもない接客業(ホテル)や弁当屋さんを継がなければいけないのだろうと心の中で思っていました。自分にはもっとやりたいことがある。大学に残って魚の研究をしたかったのにと。
 更に経営者となったためにPTAの役員やら様々な会のお世話をさせられて、何で自分に不向きな役柄ばかりまわってくるのか。私は不幸な人間だとさえ思っておりました。
 ところがこんな私が掃除と出会って2年間に大きく変わっていると感じる出来事がありました。何と近くの公園の草抜きをしながら「幸せだなぁ」と感じたのです。この変化は何なのでしょうか。ホテルの近くにあるこの小さな公園は手入れがされておらず公園一面雑草におおわれています。2年間毎日その公園を見てきていつも気になっておりましたが余りの荒れように手につけることが出来ずにおりました。先日、意を決して公園の一角の草抜きを始めました。すると草抜きをしながら「自分は幸せだなぁ」と感じたのです。草の中から出てくるてんとう虫や小さな虫を見つけては幸せと感じ、流れゆく雲を見て幸せと感じ、暖かい日の光を浴びて幸せと感じるのです。時間の流れが実にゆっくりとしている。結局その日は食事をするのも忘れ3時間余り熱中して草抜きをしました。もちろんこの時はしばらく続いた忙しさから開放されたときだったこと、天気が非常に良くおだやかであったことなど好条件に恵まれていたこともあるのでしょう。そしてこの公園の草をすべて抜き、遊具のはげたペンキをぬり替え、きれいに整備された公園をイメージすると嬉しくなります。そんなきれいな公園で遊ぶ小さな子どもたちや休憩するカップルさえイメージできます。実に不思議なことです。
 私は生れてから45年間、両親に恵まれ、食べること、住むこと、着ることにも困らず、健康にも、お金にも恵まれてきたために、私の周りにある小さな幸せに気付くことができないでいたのです。私の廻りには幸せがあり過ぎてその幸せに気付かなかったのです。
 鍵山相談役は今の日本を「不幸な豊かさ」と表現されています。私はトイレ掃除をやることで下座に立つことができ、世の中の底辺から自分を見つめ直し、始めて自分が幸せであることに気付くことができました。
 私と同じようにたくさんの小さな幸せに恵まれながらそれに気付かずに一生を過ごしてしまう人も多いのでしょう。どうか一人でも多くの方が今自分の廻りにある小さな幸せに気付いて心豊かに過ごされますことを願って止みません。

 ありがとうございます。

 佐々木 一幸 拝

あとがき
 個人通信の名前がやっと決まりました。この通信が皆様方の幸せに少しでも、お役に立てれば幸いです。

     呉掃除に学ぶ会

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