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感謝の瞑想

目に見える世界と見えない世界は二つでひとつ、
互いにつながり、
どちらかが変ると、
もう一方にも変化を与えます。

人相、顔相、
人の顔つきや体つきがその人の性格、気質を表すことはよく知られています。

家相、これは近年ポピュラーになった(陽宅)風水と同じことですが、
家の中のものの配置を少し変えただけで、
家全体の気が大きく変わるというのは何度も経験していますので、
そういった何らかの法則性はあるのだと考えます。

お墓の吉凶を診る墓相、陰宅風水とも呼ばれますが、
これは本当にそういったものがあるのでしょうか。
以前この墓相の専門家と懇意にしていたことがあり、
その方からお墓のあり方についていくつかアドバイスをもらい、
その通りに実行したことがあるのですが、
これはその効果(変化)を自分で実際に体感したことがないのでよく分かりません。

お墓を建てたり葬儀や法事を行うのは人間だけです。
他の動物たちは死に場所を選ぶことはあっても、
その死を弔うことはありません。

ほとんどの日本人は葬儀を仏式で行いますが、
仏教の祖であるお釈迦様は、
お墓や葬儀についてその必要性を一切説いたことはありません。

けれど人間の想念が強く集まればひとつの意識体を形成し、
民族固有の民族的自意識となり、
「お墓や葬儀をきちんとしなければ祟られる」と多くの人たちが強く念じれば、
それが実際の現象として現れてくることは考えられなくもありません。

ごく親しい知人がある霊能者に占ってもらったところ、
墓石がズレたまま放置されていることを指摘され、
その後実際に墓所に行ったところ、
指摘通りだったとのことです。

本当にお墓や葬儀についてはよく分からないところではありますが、
以前お聴きしたあるお坊さんの言葉が心に残っています。

ご先祖様を祭るお墓を建て、
きちんと葬儀や法事をしなければ祟られるということをよく聞きますが、
そんなことは決してありません。
ご先祖様はみんな大切な子孫であるあなた方を愛しています。
そんな愛するあなた方を祟ったり危害を加えるようなことが
あるはずがないじゃないですか。

この言葉はとても納得できますし、救われますね。
これが真理なのかどうかは分かりませんが、
とても理に適ったことであり、
このように考え、決して形に囚われることなく、
ご先祖様に感謝の思いを送ることが大切なのではないでしょうか。


昨日、広島の倫理法人会という団体が主催する体験発表会を聴きに行きました。
自由奔放な自分にとって倫理や道徳というのは苦手分野なのですが、
何事も経験と考え、誘いを受け、ご縁を感じたところには、
積極的に足を運ぶようにしています。

その中で若い鍼灸師さんがお話されたことが心に残りました。
その方が、その倫理法人会の中で伝えてもらったたくさんのことの中で
最も役に立ち、自分を変えてくれたのが『感謝の瞑想』とのことです。

感謝の瞑想とは、自分自身の根っこであるご先祖様に感謝を送る瞑想です。
自分に生を与えてくれた最も身近なご先祖様は両親です。
その両親にもまた二人の両親がいて、
一代、二代、三代、・・・ ずっとずっとご先祖様を遡り、
三十代先まで遡ると、そのご先祖様の数は十億人にものぼります。

自分が直接会って顔を思い出せるのは、
せいぜい二代、三代前のご先祖様までですが、
今いただいているこの生は、
ずっとはるか昔から連綿と受け継がれてきたものであり、
それを意識し、感謝の思いを捧げるのです。

心静かに目を閉じ、
自分の後ろに二人の両親の存在を感じます。
そしてその両親それぞれの後ろにそのまた両親を感じ、
それをずっと先まで頭の中で思い描き、
その一人一人のご先祖様に感謝の思いを捧げるとともに、
ご先祖の方たちが、自分に対して愛の思いで見つめてくれているのを感じるのです。

これは本当に素晴らしい感謝行ですね。
これを教えてくださったその鍼灸師の方は、

この感謝の瞑想をすると、
ものすごくたくさんの先祖の方たちによって
今の生を与えられているのを感じます。
そしてそのたくさんのご先祖様が支えてくださっているのだから、
自分はきっと幸せになれないはずがないと強く思えるようになりました。

これをすることで運命が変わりました。


と、このように語ってくださいました。


自分の与えられた生を喜べる、
自分の根っこであるご先祖様に感謝できる、
そしてその方たちの温かい思いを感じることができる、
これに勝る幸せなことはありません。

人間は、生きている間はその心の中に様々な葛藤を抱きますが、
死んだ後はみな仏になり、
その心根は純粋なものへと昇華されます。
自分はこのことを母が亡くなった直後に母から教えてもらいました。
  <母の愛>

仏になった先祖を思うとは、
その純粋な自分の心根、魂と交流することなのかもしれません。

2016.11.26 Saturday  
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