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あの世とこの世

昨夜は少しだけ怖い夢を見ました。
後部座席に乗っていた車の運転手さんがバックの目測を誤って、
車ごと後方の用水路に落ちてしまったのですが、
幸いたくさんの人が助けに来てくださり、
乗っていた五人は全員無傷で水没する車の中から脱出することができました。

なんでこんな夢を見たのでしょう。
たぶん寝る直前に、
ものすごく怖いマンガをネットで見て記憶に残っていたことが原因だと思われます。
      【閲覧注意】この漫画怖すぎワロタ… - ライブドアブログ


この時空にあるものはすべて波動です。
時間の経過、空間の移動に伴って振幅し、
波の形を描いたり渦を巻いたりするのです。
これが循環の法則です。

朝起きて夜眠る、これも分かりやすい循環の形ですね。
私たちは通常24時間のリズムで起床と就寝を繰返し、
そのリズムは生まれてから死ぬまで、ほとんど変わることがありません。

循環の法則は、左右に揺れるやじろべえのように、
互いに行き来する極同士がバランスの取れた関係になっています。
これが共生の法則です。

ですから起きている時に見た怖いものは、
寝ている間に悪夢となって蘇り、
いい睡眠を取れた日は、
快活な気持ちでいい一日を過すことができるのです。


先日出会ったある方がこう言われました。
「私が一番興味があるのは死後の世界です。
 人間は死んだらどんなところに行くのか、
 死んでからも幸せになるにはどうすればいいのか、
 そのことが頭から離れません」

これは多くの人が考えることでしょう。
死の門をくぐり死後の世界へと旅立つのは、
誰しもが未知の体験です。

けれども未知の体験ではあっても、
未体験のことではないはずです。
それは人は輪廻転生し、
あの世とこの世を何度も行ったり来たりを繰返しているはずだからです。

私は輪廻転生は実際にあることだと考えます。
それは自らの霊的体験や、

過去世を記憶している人が少なからずいるという事実とともに、
この時空にあるすべてのものが循環の法則に従って回転をしているのに、
人の生だけが一過性のものだと考えるのはきわめて不合理だからです。

あの世とこの世の行き来は、
寝て起きてを繰返す睡眠起床のリズムと同じです。
ただそのサイクルが一日24時間か数百年かの違いだけです。

夜見た夢は、起床直後は鮮明に覚えていますが、
少し時間が経つと、そのほとんどは記憶の中から消えてしまいます。
過去世の記憶も同様で、
たぶん誕生直後は鮮明に頭の中に残っているのでしょう。
それが少しずつ成長し、言葉や現世の習わしを身に付けるに従って、
記憶の中から消えてしまう、
あるいは記憶の奥底へとしまい込まれてしまうのだと思われます。

ですから言葉をようやく話すことができるようになったぐらいの幼児の何割かは、
過去世やお母さんのお腹に入る前の記憶を持っていると言われています。


あの世とこの世、
これは対極の関係にあり、共生するバランスの取れた関係です。

陰陽の理合いで見るならば、
肉体を持たないあの世が陰であり、現世が陽でしょう。

これを主従の関係で説くならば、
あの世が主であり、この世は従になります。

多くのスピリチュアルリーダーが、
『私たちの本質は霊的存在である』と説くのは、
きわめて当然のことです。


けれどもここで考えなければならないのは、
私たちはみな過去世の記憶を消去してこの世を生きているという事実です。
これの意味するところは、
本来私たちの本質である霊的なことを考える以前に、
現在肉体を持って生きているということを深く考え、
そこでしか学べない、感じ取れないことに
意識を集中するべきだということです。

最も大切なのは今です。
今この瞬間です。
今この瞬間に、過去、未来、すべてのものやことが凝縮されています。

今この瞬間を生き、今この瞬間に意識を集中するということは、
陰陽の理合い、霊性が本質であるという事実よりも優先されます。


霊的なことに気持ちを傾けるのがよくないとは言いません。
私にとってもとても興味のあることです。
けれどもここにあまりにも意識を集中しすぎると、
最も深く見つめなければならない今という瞬間から目が外れてしまいます。

この世とあの世は調和の取れた共生の関係です。
この世、今という瞬間を充実して生きていけたなら、
あの世で満ち足りない思いをするはずがありません。

この時空や生命を支配する法則から考えて、
そんなことはあり得ないのです。


あの世のことに興味を持ち、心配するのなら、
あの世と対極にあり、最も大切であるこの世、今という瞬間をどう生きるのか、
そのことに心を砕くべきでしょう。

私は超能力者ではありませんが、
この時空、生命の法則を探究していった結果、
死後の世界はとても素晴しいものだと確信しています。

死の扉をくぐることにはほんの少しの不安があります。
けれど不安があっていいのです。
不安があるからこそ、懸命に生きながらえ、生をまっとうしようとするのですから。


今を懸命に生き、
今この瞬間に喜びを見出す、
これが未来永劫、すべての幸せの源です。

2012.2.14 Tuesday  
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