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元はじまり<5>

若い頃天理教で「生きる姿勢」について学んだからといって、
それですぐに自分の身に付いたというわけではありません。
知る、分かる、できる、この三つには大きな違いがあるのです。

天理教では、
『知って分かるは他人の理、身で行ってこそ、初めて我がの理になる』
という言葉があります。( 細かい言葉づかいは違うかもしれません )
これはとても大切なメッセージですね。
私を含めて、頭でっかちの現代人が最も大切にすべき言葉だと思います。


我が身で実践するのは難しいとしても、
自分の目で見た立派な生きる姿勢に則った宗教家としての生き様は、
心に深く刻み込まれ、
自分の身の回りの人や事柄を判断する貴重な尺度となっています。

今も天理に帰って教会(平成講)に行くと、
本当の心の故郷に帰ったような深い安堵感と懐かしさを覚えます。
そして先生と出会い、先生の子どもたちをなめるようにして可愛がっていた
中学生、高校生の頃の自分の記憶が蘇ってきて、
広島の日常で思うのとはまた異なった原点を見つめさせてもらうことができます。

私の感じている時空の真理は、
天理教の教理とは真っ向から相反する点が多々あります。
ですからそんなことは先生とは話しません。
話すことは具体的に現在どんなことをしているかということです。

具体的行動についてすべて包み隠さず話せるかというと、
必ずしもそうではありません。
ここが私にとってとても貴重な尺度となるのです。


公衆トイレをみんなで掃除しているということ、
これはきちんと話すことができます。
体を使った奉仕、下座行がその人の心を変え、運命を変えるというのは、
多くの宗教でも唱えられていることです。

セドナメソッド、これは話をしても理解してもらえないでしょう。
多くの信者さんとともに苦難の道を選び、歩んできた宗教家にとって、
そんな簡単な方法で感情をクリアーにできるというのは理解しがたく、
また信じたくないようなことだと思います。

ホ・オポノポノ引き受け気功、これは話すことができません。
もし話をしたならば、
「そんな現実から目をそらして、
 簡単で楽な方法で運命を切り拓こうとしたったダメよ〜」
きっとこんなふうに答えられると思います。
これは一面真理です。

ホ・オポノポノでも引き受け気功でも、
観念の世界だけで問題を解決しようとするのは、
ある意味現実世界からの逃避につながります。

ホ・オポノポノ、引き受け気功どちらでも、
観念の世界で言霊、動作によるトレーニングを行い、
その結果として現実世界の物の見方、
自分自身の具体的行動が変わって初めて価値が生まれます。

私がこのように考えるのは、
天理教の先生をはじめ、実践行で運命を開拓してきた多くの宗教家の方たちの
生き様を、これまで間近で見させていただいた成果です。


人は人から多くのものを学びますが、
それは言葉よりも生き様、生きる姿勢といったものが大きいように思います。

私の亡くなった父と同じ大正10年生まれだった故三上晃先生には、
生前随分懇意にしていただきました。

三上先生の植物と対話する機械、その研究というのは、
第二回の日本トンデモ大賞を受賞するほど世間からは荒唐無稽のように
思われていましたが、
三上先生、奥様のお人柄、その話しぶりや人との接し方、
田畑や山に囲まれたのどかな環境、
そのすべてから言葉にならない多くのものを受けとらせてもらいました。

超常的と思われるようなことを研究していても、
最も大切なのは自然な生き方であり、
だからこそ自然の奥深い真理と接することができるのだ、
私は三上先生からこのことを教えていただきました。

今は時代が深まり、ものすごい情報やものすごい能力を持った人たちが、
たくさん表に出てこられるようになりました。
私がそういったものや人たちと接した時に真っ先に見るのは、
それと関わる人たちや周りの状況が、
いかに自然でバランスの取れたものであるかということです。

三上先生ご夫妻の柔和な笑顔、かやぶき屋根の大きな家、
家の前の田んぼ、きれいな桜が咲く裏山、
そういったものが脳裏に浮かび、
それと比較して違和感を感じるものは、
どんな権威のある先生でも、ものすごい研究でも、
私は体で受け付けることができないのです。


天理教の先生や三上先生から教えていただいたこと、
そして亡き母が命を懸けて私に伝えてくれたメッセージ、
これらを大切にすることは私の義務であり、
その義務を守らないことは、それを伝えてくれた人たちに対する最大の裏切りです。

ありがとう、ごめんなさい、許してください、愛しています。
引き受けさせていただきます。
このホ・オポノポノ、引き受け気功の言葉は、
実践して初めて価値が生まれます。

2011.2.5 Saturday  
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