ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
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ヨガナンダ



自分の中の基盤<3>

時空に存在するすべてのものは、他のものと共生関係を保ち、
互いにバランスを取り合っています。

今は情報がものすごくあふれ、時間の流れがどんどん加速しています。
自分を取り巻く環境が大きく、かつ速いスピードで変わりつつあるのですから、
それと対極にある自分の中の変わらない基盤となるものは、
より盤石にしておく必要があります。

強い風が吹き、海の波が大きく荒れ狂った時は、
港に接岸している船は、波にさらわれないようにしっかりとロープや錨で
固定しておく必要があります。
また高い波の中をどうしても船を出す必要がある場合は、
大きな安定した船で出航し、乗員は救命胴衣を着用するなど、
それなりの装備を整えることが求められます。


今は時代の波が荒れ狂い、一歩先が明確に見通せない状態です。
そんな時の対処法はふたつあります。
ひとつは風雨にさらされても動じないかっことしたものを自分の中に確保すること。
もうひとつは、完全に波に身を任せてしまうということです。

これまでも時代が大きく揺れ動く時期はありました。
その揺れ動く時期でも、ひとつの価値体系が明確に確立され、
動く方向が明らかに見えている時は、
自らの意志よりも、他の絶対的と思えるものの価値観や思想を受け入れ、
それに従順に従うことで、社会や人々は問題なく流れていきました。

これが波に身を任せるということであり、
これは金型のような型にはまり、
硬直化した一途な姿勢が求められていた金属の時代、
また価値観の転換を求められない転換期以外の時代には、
それはそれでいい方法として価値はあったのです。

けれども今は違います。
ものすごいスピードですべての価値観が変わろうとしています。
そして本当の価値は、自分の中にしかないということを
気付くべき時に来ています。

そんな中で、大波に揺られて身も心も波の中にどっぷりと浸かってしまったら、
最も大切な自分の内にある魂の故郷に帰り着くことができなくなってしまいます。

めまぐるしく揺れ動く外なる世界には、
たくさんの魅力ある情報があふれています。
けれども最も価値あるもの、価値の本質は、自分の内なる世界にしか存在しません。
そのことを知らなければ、
情報の波にさらわれて遠くまで流されていってしまいます。

幸せの青い鳥は、いつも自分の胸の内にしか存在しません。

外なる世界は、自分の思いの鏡として、
自分の内なる世界を感じるための手段だと思うのがいいでしょう。


揺れ動く相対の世界、
そしてそこに存在する自分の内なるもの、
自分の中に神性を見つける時代において、
これが絶対のものです。

変わらないもの、他と比べて判断するのではないもの、
だから基盤となり得るのです。

ご飯を食べて美味しいな〜、お風呂に入って気持ちがいいな〜、
子どもたちの笑顔と接して楽しいな〜、
こんな体の奥底からわき上がってくる感情、
知識や権威者の言葉、他との比較から得たのではない感覚、
これは大切な基盤となるものです。

それと誰が見ても変わらない自然、そこから感じ取れるもの、
これも間違いのない基盤です。


私が時空の法則だと考える共生・循環・フラクタル、
この三つの法則は、自然の有り様からのみ導いたものであり、
今の時空、宇宙、自然のあり方が変わらない限り普遍です。

文明法則史学の歴史の生命観も、
ひとつの思想ではなく、
誰から見ても歴史の流れという自然現象から導くことのできる生命法則です。

私がこのホームページで書いていることは、
普遍的な自然というものを最も大切なベースとし、
そこに自らの肉体的感覚や外部からの情報を加えたものです。

私には「最も深い真理は、誰にでも自然から導くことができる」
という信仰(!)がありますので、
それを自ら証明したいという意気込みを常に持っています。

私には天啓を耳にしたり、未来を予知する超能力はありませんが、
ただ自然を見つめているだけで、
大きな時代の流れ、人々の望むべき生き方が推測できる。
これはなんと素晴らしいことでしょうか。

深い真理に導いてくれるこの自然の法則、
これこそが時空を司る愛の極地です。


基盤となるものは自然です。
そして己の内深くに存在しているものです。

他と比べてではなく、ただ純粋に喜びを感じ取れるものとは何でしょう。
花が大好きで、花の手入れをしている時には無上の喜びを感じる、
可愛い動物たちが大好きで、動物たちを眺めていると幸せがこみ上げてくる、
それがその人にとっての基盤となる感覚でしょう。

自然、 ・・・ 純真な子どもたちの笑顔、家の周りの木々、
草花や農作物を育てていれば、自然の法則というのがよく分かります。
そこから感じ取れるものは、間違いのないものであり、基盤となるものです。


逆に言えば、偉い先生の言葉、権威ある書物に書かれたもの、
超能力者の予言、
マスコミが報道していたこと、高額なセミナーで教わったこと、
そういったことは参考にはしても、
自分の基盤そのものとしてしまったら、自分自身が抜け殻になってしまいます。

価値は自分が決めるもの、自分自身の内側にしかないものです。
“正解” は自分の中にしかありません。
外に正解を求めようとすることから間違いが始まります。

もっと言えば、元々正解などはないのです。
私たちは「正解を知ることに価値がある」という誤った考え方に洗脳されています。
本当の価値は、正解にではなく、
その正解を求めようとするその過程にあるのです。


外の世界の権威あるものを、自分の自然観を通して見つめてみてください。
そこからわき上がってくる感覚、その感覚にこそ価値があります。

そう考えれば、どんなものと関わっても恐れることはありません。

先日とてもいい言葉を聞きました。

    寄りかからずに寄り添って

このスタンスが基盤をしっかり持つ上で大切ですね。

2010.12.15 Wednesday  
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