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場の力

昨日行われた宮島トイレ掃除の集いは、
とても楽しい雰囲気で無事終えることができました。

県内各地区のトイレ掃除の会を代表する「強者」たちが一堂に会し、
個性豊かな人たちがみな和気あいあい、
自己を強く主張することなく楽しい会話を交わし、
自分たちの心磨きとともに、
普段のそれぞれの掃除の会とはまた違う深い交流の一時が持てたように思います。

これにはやはり歴史と伝統があり、豊かな自然に恵まれた
世界遺産宮島という場所の力が大きいでしょう。
もし昨日と同様の集まりが市内の普通の公園で行われていたとしたら、
場の空気はもっと殺伐としたものになっていたに違いありません。


毎年8月6日の原爆記念日には、
世界から広島に向けて多くの人たちが集まってきます。

そしてその前日、前々日ぐらいから、
式典の行われる平和公園の中では、
数々の鎮魂の音楽が流れてきます。

この平和の地で、そしてこの慰霊の時に耳にする音楽は、
他のどんな場所や時に流れている音楽とも異なる
深い鎮魂の響きを持っています。
  <鎮魂の響き>

特別の日、特別の場所において、
その場所が何か普段とは違ったエネルギーが湧き出るのか、
また演奏者、聴き手の双方がそのことを意識するから、
その意識が音に反映されるのか、
それを判断するのは難しいことです。


日常生活の場においても、
ガラクタを処分したり、感謝の言葉を込めて床や窓ガラスを水拭きするだけでも、
その場所の空気は大きく一変します。
それらのことは「スペースクリアリング」のコーナーに詳しく書いていますが、
いくら強調しても強調し過ぎることのないぐらい大切なことです。


場によって人の心は大きく影響を受けます。
ですからその場が持っている「場の力」を
うまく活用する方法を考えなければなりません。

そのひとつが当たり前のことですが、
その「場」に対して、深い愛情を込めて丁寧に接するということです。
場もひとつの意識を持っていますので、
そうすれば、必ずそれに応じた返事を返してくれます。

家の中ではそれがスペースクリアリングにあたるでしょうし、
外においては清掃活動が最もオーソドックスな方法です。


私は最近平和公園内の路面のガム取りを熱心に行っています。
これはとても楽しいことなので、はまっていると言った方がいいかもしれません。

このガム取りをするようになって、
平和公園が自分の中でより一層身近なものとなりました。
平和祈念式典に参加していても、
心の入り込み方がこれまでよりも深いものとなりました。

自分の部屋、自分の家、自分の土地、家の前の道路、
自分の領域は自分で掃除をしますが、
そこから外れたところは普通の人は掃除しません。

だからこそそれを逆から見て、
これまでよりも掃除する範囲を広げることによって、
自分の「心の領域」をより大きく広げることができるのです。


宮島も昨年からトイレ掃除の集いのために何度も島に渡り、
公衆トイレ各所を歩き回り、島の道路に詳しくなり、
公衆トイレの場所はバッチリ頭の中に入りました。

こうなると意識の中では宮島は自分の庭のような気分です。
愛着が湧き、心の中のアンテナの何本かはいつも宮島を向いています。


「場の力」を得る、本来はその目的があって ・・・ という訳ではないのですが、
その場所と仲良くなり、自分にとってのその場の空気を最高なものとするためには、
思いでも行為でも、
何らかの形でその場に愛情を注ぐことではないかと考えています。

すべてのものには命があり、意識があります。
ですから人でもモノでも場でも、基本はすべて同じです。

2010.9.5 Sunday  
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