高田渡的生き方
夢は願えば叶うものですね。

昨夜は、長年あこがれ続けてきたフォーク界の巨匠(!)
高田渡のコンサートに行くことができました。

世界で一番この人の生の歌声が聴いてみたい、
美空ひばり、越路吹雪亡き今、私が最も魅力を感じる歌い手です。
高田渡という名前、若い人はほとんど耳にしたことがないかもしれません。

フォーク会の重鎮ではありますが、きらびやかなスターではなく、
けっこうマニアックな存在です。

   <プロフィール>

十年ほど前、NHKで親友のなぎら健壱が語っていました。

「フォーク界をおでん鍋に例えるなら、
 吉田拓郎はダイコン、井上陽水はタマゴ、・・・
 高田渡は、だしを取ってクタクタになっただし昆布かな・・・」

笑いましたが、的確な表現かと思います。

   反戦歌「自衛隊に入ろう」について。

   「自衛隊〜」他数曲の解説と音声。 

有名な大酒飲みで、ステージで演奏中に寝てしまったこともしばしばとか。 
そのせいか、現在55歳ですが、かなり味のある老け顔です。

数年前に大病をし、現在医者から「運動と労働」をとめられているそうです。


昨夜は横川シネマで、高田渡の新作ドキュメント映画、
「タカダワタル的」の上映とコンサートがありました。
 
高田渡の魅力は、歌、ギター、お喋り、私生活、
すべてに感じられる「タカダワタル的」な生き方であり、存在そのものです。

よく「生活感のある歌」ということを言われますが、高田渡の歌は生活そのものです。
ステージで歌い、喋り、私生活で飲み、語らい、まったく区別がありません。

コンサートの観客に対しても、バンドのメンバー、近所のおじさんに対しても、
とにかく一緒、みんな同じ世界です。

高田渡こそが究極の自然体、癒し系です。

彼の肩肘張らない生き方は、見ている人を幸せにするパワーにあふれ、
「あなたはあなたのままでいいんだよ」と語ってくれているようです。

今流行のプラス発想、願望実現、成功哲学、
自己実現などとは正反対、対極の存在です。


映画の後、しばし待ち時間があり、前座があり、
それが終わってもなかなかコンサートが始まりません。

やっと始まっても、椅子の前に譜面台を立てて歌うので、
最前列の最高の場所に座っている私には、素敵なお顔がよく見えません。
  (35年の大ベテランなのに譜面を見ながら・・・!)



  コンサートで知り合った福山のMさんが送ってくださった写真です。
  Mさん、ありがとう。ヽ(^o^)ノ

けどどんなことがあっても気になりません、
それが自然体であり、「タカダワタル的」なのですから。

これって「子供は何をやっても無邪気だから許される」
というのとまったく同じです。
歳は違いますが・・・。

高田渡の生き方、あこがれますね。

映画の最後の方で柄本明が言ってました。
「高田渡の生き方を真似したいと思った瞬間から
 高田渡の生き方と離れちゃうんだよね」(詳細不詳)

実は私も数年前、「高田渡みたいな生き方がしたい!」
と考えて、好きなだけ酒を飲み、自由気ままに生きようとしてみたことがあります。

けども三日で挫折しました。
やっぱり自分は自分なりの生き方しかできません。

「タカダワタル的」な生き方とは、田中さんは田中さんなりの生き方をし、
佐藤さんは佐藤さんなりの生き方をする、
そういうことなのでしょう。

私の持っている愛聴盤の一部です。
どれもほんわかいい思い出がいっぱいです。

高田渡/五つの赤い風船
高田渡/五つの赤い風船
高田渡/五つの赤い風船

汽車が田舎を通るその時
汽車が田舎を通るその時
高田渡

ごあいさつ
ごあいさつ
高田渡

系図
系図
高田渡

石

高田渡

ベストライヴ
ベストライヴ
高田渡


<追記>

書き終わって気が付きました。
ライブの中身がどうだったのか、まったくレポートしていません。

歌はいつもCDで聴いています。
喋り(というよりボヤキ!)も面白かったけど、それはそれ。

そんなことより何よりも、生の「高田渡の存在」に触れられたこと、
それが何より無常の喜びです。

そんなのも、たまにはアリですね。(^◇^)ノ


コンサートが終わって一日ちょっと、
じわじわと幸せ感が増殖しています。o(^o^)o ワクワク

2004.11.07 Sunday




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