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もったいない

片付けが苦手で、ものをため込んでしまう人は必ず、
「まだ使えるから」、「もったいない」、
ということを言われます。

まだ使えるものは、使うあてがなくても一応は取っておき、
自分の身近なところに
ものがたくさんあるということは、
本来的な豊かさではないように思います。


ものの価値は “使う” というところに存在します。
使えるものでも使わなければ価値がありません。
ものは、いつでも必要な時にすぐ使えるよう整理整頓すること、
これが片付けの基本中の基本です。

高価なもの、大切なものであっても、
家の中のどこにしまったか分らなければ、
その時点でそのものの価値はないに等しい状態と言えます。

使うと便利なんだけど、
棚の奥にしまってあって取り出すのが面倒だということがよくあります。
これなどもそのものの価値を半減させることになります。

使わないもの(ガラクタ)が家の中に大量にあると、
本当に大切なものに目がいかなくなり、
活用することができなくなります。

今の自分にとって大切なものは何かを考え、
それをしっかり活用できる状態にするには、
今あるものを整理整頓することと同時に、
ほとんど使わなくなってしまったものを処分することも必要となってきます。


余分なガラクタを処分すると、自由に使える空間が広くなります。

ガラクタを処分し、
よく使うもの、大切なもの、自分にとって必要性の高いものだけを
身の周りに置くようにすると、
それらに意識が集中し、本来自分のやるべきことがよく見えるようになってきます。

乱雑に本の並べられた本棚を整理し、
きちんとジャンル別に並べるようにすると、
求めている本を短時間で探すことができます。

並べられた本の中で、
自分にとって本当に大切な事が書かれているもの以外の本を処分すると、
残された大切な本一冊一冊が輝いて感じられ、
その本に書かれているメッセージが、
自分に対して強く訴えかけてくるようになります。

私は自分の本棚を整理し、いらない本を処分して、
そのことを強く感じました。

『今まで学んできた知識の中で、
 今の自分を活かす方法はすべて述べられている』ということが、
昔愛読し、これまでたくさんの本の中に埋もれていた大切な本の背表紙を眺め、
よく理解できました。


情報過多の現代に生きる私たちは、
大切な情報を手に入れても、
それ以外の余分な情報があまりにも多いため、
その大切な情報、知恵が、
いつの間にか頭の中から消えていってしまっているのです。

たくさんのものや情報があることが豊かなのではなく、
数限られた本当に大切なものを十分活かすこと、
これが豊かさです。

まだ使えるものを処分するのがもったいないのではなく、
その余分なものがたくさんあるがために、
本当に大切なものに目がいかず、活かすことができなければ、
その方がはるかにもったいないのです。

2010.2.5 Friday

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