権現山登山 |
もうすぐ梅雨入りです。 今日(6/10)までは比較的穏やかな日が続いていましたが、 明日からはご覧のような天気予報(広島県南部)、 今年は梅雨の入り口が分かりやすいですね。 梅雨に入ったらなかなか山に登ることができません。 そんな訳で、最近少々ご無沙汰の山登り、 今日は無理に時間を作って広島市内の少し北、緑井にある権現山にチャレンジです。 JR可部線緑井の駅を降りてすぐのところにある大きなショサピングセンターから撮りました。 左が権現山(397m)、右が阿武山(586m)です。 緑井一帯は比較的新しい町です。 昔は田畑だったところを切り開いて垢抜けしたマンションやショッピングセンター、 国道沿いには大型の専門店などが立ち並んでいます。 そして少し歩くとこんな田んぼがたくさんあって、 とてものどかないいところです。 田植えを終えたばかりのこの田んぼ、 水の中にはたくさんのかぶとえびが泳いでいます。 かぶとえびの体は土色、保護色なので写真にうまく撮れません。 う〜ん、残念!! 私は今から約40年近く前に北海道の札幌に住んでいたのですが、 夏などにはよく父親に車で小樽の水族館に連れて行ってもらいました。 そこで一番印象に残っているのが国の天然記念物(だったはず)のかぶとがに、 大きくて立派な姿が今でもハッキリと目に焼き付いています。 そのかぶとがにとかぶとえび、大きさこそ違えど形はそっくりですので、 町中でかぶとえびを発見すると、ついつい嬉しくなってしまうのです。(^o^)v そうこうしながら権現山の登り口に至る道に向かって歩いているのですが、 どうやら道を間違えたみたいで随分と遠回りしているようです。 権現山は過去二回登ったことがあり、多少記憶に残っていますので、 地図やガイドブックは持ってきませんでした。 「行き当たりばっ旅」、これが私のモットーですので。 今の季節は花がきれいですね。 名前は分かりませんが一枚激写です。 山のふもとの家の庭に咲く花を観賞する、 これも山登りの楽しみのひとつです。 のんびり歩いて約40分弱、権現山の中腹あたりに位置する毘沙門天の 入り口に辿り着きました。 ここからしばらくは毘沙門さんの参道を登っていきます。 たくさんの灯篭に囲まれた参道、 空気がひんやりと柔らかく、なんとも心地のいいところです。 遠くから小鳥のさえずりが聞こえ、 山に来てよかったと思えるひと時です。 毘沙門天にはたくさんの仏様が奉られていますが、 それらとともにこんなご利益のありそうスポットがありました。 「縁結岩」、横にはこんな説明が。 石投げの由来 想うお方に一念こめて 岩間に石を投げとどまれば 事が成就の前じるし これはやるしかないですね。 早速手ごろな石を探しましたが、この近くにはまったく石が転がっていません。 みんな投げられてしまっているのでしょう。 ようやっとの思いで小石を見つけ、願いとともに投げ入れました。 「なるべくしっかりとどまるように!!」 ちよっと欲をかき過ぎたのでしょう、その強欲がたたり、 空中に投げ放たれた小石はシメ縄に向かって一直線、 「ゴツン!」という音とともにシメ縄に正面衝突、 無残にも小石は真下に向かって落下してしまいました。 あまりに小さい石だったため、どこに行ったか分かりません。 もしかしてギリギリ岩間に乗っかったのか、どこかに藻屑のように消え去ったのか・・・。 どんな時にもプラス発想、一応ご利益を期待しておきましょう。(;^_^A 本堂を過ぎ、しばらく登ると「里見岩」というところがありました。 「里見」と名前を付けるだけあって、なかなかの景色です。 遠くに広島中心街、島並み、瀬戸内海の海面の少し見えています。 その少し上には多宝塔があります。 多宝塔の中には有名な坂村真民さんの句碑がありました。 『念ずれば花ひらく』、いい言葉ですね。 登山道の脇に南天の木が、 “災いが転ずる”といわれる南天、 別段珍しい木ではありませんが、 植物博士三上晃先生に診断していただいた私の適合薬草なのです。 少し葉っぱを拝借し、ポケットにしまいこみました。 三上先生、あちらの世界で元気にしておられるでしょうか。 ここの登山道はきれいに整備されていて、 大部分がこんな風な階段になっています。 しかもステップの部分が木片チップを圧縮したようなものになっていて、 足を踏み下ろすたびにふんわりと柔らかい感触が味わえて、 なんとも心地いいものです。 これはなかなかいいですね。 コストがかかるのかもしれませんが、是非普及させていただきたいものです。 緑井の駅からのんびり歩いて一時間とちょっと、 権現山の頂上に着きました。 頂上にはFM、NHK、民放テレビ、たくさんのテレビ塔が林立し、 あまり景色はよくないのですが、少しだけ下界を望むことができます。 北東の方角には阿武山が見えています。 これまで二回の権現山登山では阿武山にも一緒に登ったのですが、 今日は寝不足、時間不足のため断念です。 またの機会を楽しみにしましょう。 登る時は「西廻り遊歩道」を通ったので、 帰りはもうひとつの「東回り遊歩道」を通って下山することにしました。 こちらもとても歩きやすいいい道です。 登る時に通った多宝塔がひとつ向こうの山筋に見えています。 ゴツゴツした岩肌の中に見える多宝塔、 向こう側の住宅地がなければ中国の深山といった風情ですね。 帰り道に通った住宅地の庭に何か大きな柑橘系の実がなった木を発見しました。 この時期なんの柑橘系でしょうか。 けっこうな大きさで、今がまさに食べ頃といった状態です。 山登り、こんなさまざまな『ウオッチング』ができてなかなか楽しいですよ。 帰り道のJRでは昔の知り合いとバッタリ会うし、 今日も豊かな自然、いい人、いいモノ、さまざまな出会いがあったいい一日でした。(^o^)v 2005.06.10 Friday |