我が魂の遍歴と新しい時代の理
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相対

東洋の陰陽思想は、比較の中で物事を判断する相対の世界です。

陰陽太極図  水墨画

左の陰陽太極図は、左側の白い上昇する太陰の中に小さく黒い小陽を含んでいます。
右側の下降する太陽の中には、小さく白い小陰が含まれています。

水墨画は、真っ白ではない画仙紙の上に真っ黒ではない墨を使い、濃淡をつけ、その微妙な変化の度合いを味わいとして楽しみます。

陰と陽は絶対的なものではなく、あくまでも比較の上に存在し、何かと比べるとこちらは陰性、あちらは陽性という考え方で、陰の中にも陽、陽の中にも陰、互いの中に対極のものを見いだします。

易経を深く学んだ心理学者ユングが、男性の中にある女性像としてのアニマ、女性の中にある男性像としてのアニムスというものの存在を唱えたのは、東洋思想から生まれた当然の帰結と言えるでしょう。

男女という性は明確に区分できるものではありません。
最近は心と体の性が不一致である性同一障害というものが公に認められるようになり、また性分化疾患(半陰陽)という男女の判別が明確にできない人たちの存在も、社会問題のひとつとして大きく報道されるようになってきました。

性とは明確に二極分化できるものではなく、連続したものの中に存在します。
この性の相対性が明らかになってきた背景には、時代が西洋から東洋、陽から陰、絶対から相対へと移行していく大きなエネルギーの存在があります。

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