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行動は心の表れ

人間の本源は永遠不滅な魂であり、
その魂が久遠の時を旅する過程で有限かつ不自由な肉体を衣としてまとい、
その肉体のあり方から魂、心の持ち方を大いに学ぶことができます。

心の持ち方が肉体の状態、健康に大きな影響を与えていることは、
今や常識となりつつあり、
心のケアーは、体の健康を保つ上で欠くべからざるものです。

内なる心の持ち方は、
自ずとその人の日常の行動となって表に現れます。
己の心の持ち方を検証し、それを正していくためには、
表に現れる行動を見つめていくことが大切です。


数週間前、初めて会った年配の女性と車に乗りました。
自分は後部座席、その女性は助手席に座り、
彼女は仲のいい運転手の女性とひとしきり話に花を咲かせておられます。

その方は体の方々にたくさん不具合を抱えておられるようで、
今は小康状態ですが、
以前は両耳ともかなり聴力が低下し、
日常生活に大きな支障をきたしておられたそうです。

そのようなことを延々と話される中、
自分も少しだけ話に加わってみようと思い、
「実は自分も昨年初め頃は突発性難聴で、右耳が完全に聞こえなかったんですよ」
と後ろから話しかけました。

するとその女性はそんなことにはまったく興味がないとばかりに、
「あなたは片耳だからいいわよ。 私は両耳なんだから ・・・ 」と、
またすぐに自分の話へと戻っていかれました。

つまり『聞く耳がまったくない』ということです。

これはその人の心の状態であり、
体の状態をそのまま表した態度だと感じます。

口は自分の思いを伝えるもの、
耳は人の話、周りの音を聞き取るためのもの、
口はひとつで耳は二つ、耳は口よりも上にあり、
自分の思いを話すよりも、
頭を下げ、倍の割合で人様の言葉に耳を傾けるべし、
ということを表しているのだと考えます。


その方の心の中の状態がどうなっているのか、
その詳細は知るべしもありませんが、
その聞く耳をまったく持たない態度から、
耳の調子が悪くなるのも致し方ないことだと感じました。

聴力を取り戻すための専門的治療方法はいろいろとあるでしょう。
心の持ち方として、引き寄せの法則に則り、
自分の耳がよく聞こえるようになったことを
確信を持ってイメージするのも効果的かもしれません。

けれどその最も根本として、
自分に与えられた聴覚という素晴らしい機能を尊び、
他人との関わりの中でそれを活かしていないのであれば、
自ら聴覚の恵みを手放しているも同然だと感じます。


自分は高校に入った頃から少しずつ目が悪くなり、
今は近視用の眼鏡をかけ、
近くのものを見る時はメガネを外しています。
健康自慢の自分にとって、視力は最大のウイークポイントのひとつです。

なぜ視力がよくないのか、
それは実際に目の前にあるものをよく見ようとしていないから、
そう考え、何事にも目を背けないように生きる、
このことをとても大切なポリシーにしています。

家の中に、片付けなければいけないものが山積みになっていて、
それを意識の外に追い出したいがため、
そこに近づかない、近づいても視線を送らないようにする。

どうしても心の中で許せない人がいて、
その人が近くにいると極力下を向き、
できるだけ視線を合わせないようにする。

日々このような生き方をしていて、
目が十分にその機能を果たすわけがありません。
『目は心の窓』、
その人の心の持ち方は、まずはその人の日常の行動に表れます。


幼い頃、母親から厳しい折檻を受け、ののしられ、
その言葉を聞きたくがないがため、
自然と自らの聴力を失ってしまった少女がいるそうです。

そしてその子はその後心理的な治療を受け、
無事聴力を取り戻すことができたとのこと。
人間の生理機能はそこまで心のあり方を反映するのです。


ごく身近なこと、日常の行動、心の持ち方が何よりも大切であり、
そのことを、最も身近な存在である自の肉体が教えてくれています。

2017.8.14 Monday
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