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2015年6月18日 ・・・ ボトルネック

ガラクタを捨ててモノを整理する目的は、
不要なモノを捨てることにあるのではなく、
捨てずに残した本当に大切なモノに意識の焦点を当てることにあります。

このことを強く感じ、
ここ十年ほど、たくさんの不要なもの、
活用しきれないモノを処分してきました。
ガラクタを処分して味わうスッキリとした爽快感は、
新しいモノを買った時に得られる喜び以上です。

とは言うものの、いらないものを一気にすべて ・・・ 、
というわけにはいきません。
モノに対する執着心はとても強いものがあり、
それはその人自身の生き方に直結しているからです。

まただからこそ、モノとの関わり方を変えることにより、
その人の生き方も大きく変わるのです。


ガラクタを処分した後は、残ったモノを整理整頓することが必要です。
これもこの十年ほどで、モノが少なくなっていくのと平行して、
少しずつ進化してきました。

郵便物を出すことが多いので、
封筒類は、定型は差出人名を印刷したものを用意し、
定形外も、A4判がそのまま入る大きなものから小さなものまで
各種順番に揃えて並べています。

切手は写真を入れるポケットアルバムに、
額面金額ごとに分けて入れ、足りなくなったものは随時買い足すようにしています。

透明のチャック付きのビニール袋も便利なので、
これも大きいものから小さいものまで、
各種類ひとつの引き出しの中に一揃え用意しています。

その他一筆箋として使うための絵ハガキ、再利用できる封筒、メモ帳、各種用紙、・・・
こういったものも整理分類し、いつでもすぐに使えるよう、
書類棚の中に入れるようにしています。



元来が凝り性なので、こういった整理も徹底することに喜びを感じるようになり、
それはそれでいいことにのですが、
『太陰の中にも小陽あり』、その中に新たな執着が生まれてしまいました。

具体的には、整理をするための収納グッズが好きで、
安くて便利そうな袋などがあると、
ついつい必要性がなくても手が伸びてしまうのです。


年中暑い南インドは色彩がとてもカラフルです。
前世インド人ですからそういった極彩色にはつい目を奪われ、
インドのお土産は、インドの袋に入れて一緒に渡すと喜ばれるだろうという理由で、
きれいな袋があるとつい買ってしまいます。
値段も安いですしね。



これまでインドで不織布の袋とか布のバッグをいくつ買ったでしょう。
毎回行くたびに数十個は買ってしまい、
今も家には大きな袋二つ分ぐらいがあふれています。

またインドのものだけではなく、
日本で買ったりもらったりした布製のバッグ、
旅行の時に便利な小さな袋等、几帳面にきちんと保管していて、
これがなかなか処分できないのです。

バッグや袋はいつか必ず役に立つだろう、
しかも整理整頓に役立つ可能性があるし ・・・ 、
そんな思いで、どうしても捨てられなくなってしまうのです。


それが先日、断捨離提唱者のやましたひでこさんと
作家の岩崎夏海さんの対談を読み、
意識を変えることができました。
  <"断捨離"と"ヘヤカツ"で人生が劇的に変わる 東洋経済>

岩崎:
ホームレスが持ち歩く紙袋の中身をみたことがあるのですが、なんだと思います? 紙袋ですよ。ホームレスはため込む気持ちが強く、紙袋への執着がすごい。

やました:
私たちは包装容器に弱いのかもしれません。包むもの、容れものに執着を持ちやすい。その延長線に収納グッズ、押入れ、家があるのですが。


これを読んでさすがに目が覚めました!  v(☆o☆)v
本当にお恥ずかしい、遅ればせながら即実行です。

日本で手に入れたバッグや袋は、
使い勝手のよい、気に入った、今後必ず使うであろうと思われるものだけを残し、
すべて処分しました。
食料品を入れるタッパもたくさんあったので、
それもまだきれいなものも含め、半分ほど捨ててしまいました。

インドの袋はさすがに捨てられないのですが、
これからは今まで以上に周りの人たちにどんどん差し上げようと思います。


自分にとってはこのバッグや袋という収納グッズが大きな心の壁になっていたのです。
そのことを手放してみてよく分かりました。

ガラクタを処分するのは快感ですが、
今回の袋物の処分で感じたものは、これまで以上でした。
そしてこれを行うことにより、
以前より一層モノに対する執着心が減ったように感じます。

こういった心の壁はボトルネックというのですね。
ボトルネックは瓶の首、流れをせき止める最も細い部分、
ここで生じる抵抗が、物事全体の進行を大きく妨げるところです。

袋物が捨てられないことは以前から自覚していましたが、
それを処分してみて、
そこが大きなボトルネックになっていたのだというこが初めて分かりました。

ボトルネックとは、急所、ツボとも表現できます。
それを見つけ出し、そこに対して行動を起さなければなりません。


身体の幹となる部分、身体の中心部分の筋肉を鍛える体幹トレーニングを始めて
一年数ヶ月経ちました。
  <体幹トレーニング>
始めた当初と比べると劇的な進歩があり、
筋力がアップし、楽に体が動き、日常動作でも自然と腰が深く入り、
体操中に大汗かいて苦悶することもなく、当然筋肉痛も残らなくなりました。

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当初から、このテキストで紹介されているストレッチと初級編を行っていて、
所要時間は約二十分弱です。

長い期間継続して行うためには、適度にさぼることが必要です。
これは自分だけのグータラ流なのかもしれませんが、
しんどい時は気兼ねなく休み、
この一年ちょっとの間のフルコースでの実行率は7割ぐらいです。

日々の体幹トレーニングは、ストレッチを含めて二十種類ほどありますが、
その中では、片膝(ひざ)を曲げ、上体に膝や足首に近づけるストレッチが
最も苦しみを感じます。

元々体はすごく固い方なので、ストレッチは苦手です。
それでも最初の頃は目に見えて体が柔らかくなってきましたが、
数ヶ月でその進歩もストップし、
無理に力を入れて行うと、膝に鋭い痛みを感じるようになりました。

そうなってくると、以前よりも深く体が曲げられなくなってしまいます。
それでも後退するのはいやなので、
これまでで最も柔軟だった時の状態を目指し、
痛みに堪えながら行っていました。

けれどあまりにもそのストレッチが苦痛で、
ある時からその動作だけはあまり無理をせず、
力を抜いてできる範囲で行うよう方針変更しました。

するとやはりこれがボトルネックだったのですね。
体幹トレーニング全体に対する抵抗感が減り、
「さあやるぞ!」と気合いを入れなくても、
自然と始められるようになりました。

こだわることは大切な面もありますが、
そのこだわりを捨て、全体の流れをよくすることもまた大切です。

ましてや痛みを感じなから行い、
膝を悪くしてしまっては、何の為にやっているのか分かりません。
けれど懸命に進歩を目指して行っている時は、
そんな “マイナス” と思えるようなことは、頭に浮んでこないのです。

こうなっては最早こだわりではなく、
完全なる “とらわれ” です。


ボトルネックは、このとらわれの中に多くあるのだと感じます。
そしてそれを知るためには、
苦手なことにあえてチャレンジしてみたり、
日常生活のパターンを変えてみたりすることが有用だと考えます。

ボトルネックは全体の流れを妨げるもの、
流れは常に変化していくもの、だからこそ流れです。
流れが止まれば水はよどみます。

ワンパターンからの脱却、新たな世界に入ることは大きな喜びです。

2015.6.18 Thurseday  
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