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ヨガナンダ



2013年12月29日 ・・・ 元に還る

今年も残すところあと数十時間、
年内にやるべきことを終え、
この年末年始も松山で過ごすべく、
荷物の準備をしています。

今はようやく大きな時の流れに乗れたような気分で、
今のこの一瞬一瞬を心から楽しみ、味わっています。

人の考え方には様々あり、万人にとって理想的なものなどありません。
ただ歳を重ねるに従って感じるのは、
自分にはやはり東洋的な考え方がよく馴染み、
願望実現とか成功哲学といった未来思考はあまり得意ではないということです。

精神的な世界に目覚めて三十数年、
その間たくさんのスピリチュアルな世界と出合い、体験を重ねました。
日々祈りの儀式を行ったことも、未来への夢を潜在意識に刻み込むべく
イメージトレーニングに時間を費やしたこともありました。

そしてここ最近に至り、
心の中でひとつの新たな境地を得ることができ、
これまでにない安心感や充実感を日々の時間の中で
感じることができるようになりました。

そうすると自然と意識は今この瞬間に向かうようになり、
未来のことをあれこれ考えることがほとんどなくなってしまいました。

将来に向かって大きな目標を立て、
それに向かって日々精進していくことも大切ですが、
どうしてもそれが苦手です。

元来人様のお世話をすることが大好きなのですが、
最近はそれにますます拍車がかかり、
その場その場で受けた頼まれ事を、
時間を気にすることなく全力で取り組んだりするのです。

周りから見ればまさに気ままな自由人的な生き方ですが、
それで心が喜べるならOKと自分を納得させています。

それは長年自分の感覚を第一に生きてきたので、
その場その場の判断と感覚に大きな間違いはないだろうと感じられ、
即決即行動となるのです。

そしてそれがひとつの臨界点を迎えたのでしょう、
このところ、これまで同じようにボランティア精神を発揮して
人様のお世話をさせていただいても、
その結果がベストタイミングでいい方向へと導かれたり、
人と人とのいいご縁を生み出すことが格段に多くなったのです。

そうなると己の感覚や行動にこれまで以上の自信と信頼を感じ、
さらにまたそれがいい方向へと導かれるといった善循環を生んでいます。

そんなこんなで日々いろんな出来事が起こっていて、
何かアクションを起すのが楽しくて、
ホームページを更新するのも滞ってしまうのです。


今という瞬間に最高の喜びが存在している、
インドでホームの子どもたちと接したり、
目の前にある食べ物をよく噛み、味わって食べたり、
そういったことを通し、そのことを少しずつ体で感じられるようになりました。

今は、今という瞬間をより楽しむにはどうすればいいのか、
そのことに意識の焦点が定まっています。

そして自分に与えられたスタイルとして、
その今を、より自由に泳ぎ回るのが合っているのだと、
心から思えるようになりました。

自由なのが絶対的にいいのではありません。
もっともっと自己をコントロールし、
計画的に大きなことを成し遂げたいとこれまで何度も考え、トライしてきましたが、
そういうことは(今の)自分にはマッチしないようです。
ここ最近、このことをようやっと自分に得心させることができました。


今を感じ、自分、自分の生き方により深い信頼感が持てるようになり、
迷いもなくなり、
目の前に現れてくる世界も以前とは確実に変化してきています。

それは一言でいうならば、奇跡に満ちた世界ということです。
これは大げさではなく、とても偶然とは思えないタイミングで
物事がいい方向へと進んでいくことが日常となっています。

最近これも確実な導きだと感じる人との出会いがありました。
その方のメールアドレスは nyoihoujyu21 ・・・ 、
すべては意のまま、21世紀はこういった時代になるのでしょう、
今まさにそこに一歩足を踏み入れた感があります。


今を感じ、心が喜びに満たされると、
自分のみならず周りのすべてのものに対する信頼感も生まれてきます。
それは “身の回りすべてのものは己が創り出したもの”
という真理をより深く感じることができ、
どんなことに対しても、そのものへの善悪、損得といった評価よりも、
それを目の前に出現させた己の内面へと意識が向かうからです。

またそれでもって感情が動いたとしても、
その感情を動かされた対象物に意識がいく以前に、
その浮き立った感情に翻弄される自分を外側から見つめ、
自分はどんな刺激でもって感情が動くのか、
またなぜこのような感情が動く機会を今この場で引き寄せたのか、
そういったことをまるで他人を見るが如く見つめるのです。

これは “わたし” という一人称を越えた感覚です。


今に喜びを感じていると、未来に対しては目が向かなくなります。
それは自然と意識の大半が今を向いてしまうから、
そして未来というものが今の延長線上にあるということが
自ずと分かってくるからです。

時間の流れに過去も未来もありません。
あるのは今この瞬間だけ、こんなことがよく精神世界の本に書かれています。
神道で説かれる “中今” という概念もこれと同じです。
このことが最近体で理解できるようになりました。

未来を思わないのではありません。
今この瞬間をより深く見つめ、味わうことが、
より望ましい未来を築くことに通じると感じ、今が何より大切になってくるのです。

繰り返しますが、これが絶対的に正しい考え方、感じ方ではありません。
未来を計画し、具体的にイメージし、
それに向かって着実に進んでいくのもまたひとつの道です。
対極はまた真なのです。


生まれたばかりの子どもに自分と他人の区別はつきません。
すべては自己の延長線上であり、
まさに自我の塊といった存在です。

そこから少しずつ自分の思い通りにならない外なる世界を知るようになり、
それと同時に私という世界を認識するようになります。

それが時を経て、すべては己の意識が創り出した世界であるということを感じ、
赤ん坊とは別の意味で自他のない世界を感じるようになるというのは、
とても面白いことであり、時空の示す偉大な真理です。

生まれたばかりの赤ん坊は汚れを知らない清らかな存在であり、
その後人間は、自らの意志で形作った肉体、物質世界で様々な体験を積み、
汚れを知り、葛藤を体験し、深い争いの後に訪れる安寧の境地、
さんずいに争うと書く “浄” なる世界へと導かれます。


子どもの心は清らかですね。
本当に素晴らしいです。
大人はそこから学ぶところが多々あります。
立派に子どもを育て上げた人は、
その生き様から深い風格と愛情が感じ取れます。

いつもヨガナンダを読んでメールをくださるMさんという方は、
可愛い二人の子どもさんの母親で、
近所の子どもさんたちを家に呼んで遊ばせたり、
その子どもさんたちに英語を指導されているそうで、
いつもその楽しそうな様子をメールに書いてくださいます。

広島市内中心部に大きな書店があり、よく足を運びます。
そこに行くと必ず英語学習書のコーナーに立ち寄るのですが、
幼児向けの英語の絵本がなぜか格安の特価品として棚に並んでいて、
それを見るたびにMさんのことを思い出し、
何か機会があればこの本をプレゼントしたいなと考えていました。

するとつい先日、久し振りに更新したページを読んでくださった
Mさんからメールをいただきました。
それを読み、これは機会だと思い、その本をプレゼントすることにしました。

Mさんからいただくメールというのはこんなのです。
○というのはお子様のお名前です。


こんにちは。
メールありがとうございます。
今朝もお預かりしてました。福笑いや羽子板を作りすごろくをしました。

○がスライムで遊んでいたらお友達が怖がりました。
○はいちびってすぐにやめず注意しやめさせたら『一番好きなおもちゃで遊べなくてごめんね。』と二度もその子は○に謝ってました。

子供の優しさには感心します。天使ですね!

そんなお子さんを育てたお母さんと知り合えた事も有難いです。



すごいですね♪
メールを拝見しただけで自分もその場にいて、
疑似体験されてもらったような気持ちになります。

子どもは本当に清らかです。
けれどだから大人がダメだというわけではありません。
様々な知識を手にし、経験を重ね、
それに伴って汚れをも身に付け、
その上で元の清らかな状態に還る、
それは清らかよりもさらに深みのある浄なる世界です。

文明法則史学で説くように、
歴史、生命はスパイラル状(渦巻き型)に波動進化します。
この時空に永遠に形を変えないものは何ひとつ存在しません。
すべては共生し、循環しています。

ですから『元に還る』というのは自然の法則であり、
自然は同じ道を行きつ戻りつし、
少しずつ進化(深化)、発展していくのです。


Mさんには、薄い幼児向けの洋書を十冊ほど買ってお送りしました。
自分で言うのも何ですが、これは損得から起した行動ではありません。
ただ自分の思いに正直に従ってしただけです。
こんなことが好きですし、こういう生き方しかできません。

書店でのこと、その洋書を持ってレジに行くと、
すぐあとに左側のレジに若い女性が一冊の本を手に入ってきました。
彼女の持っていた本は「ザ・シークレット」、
その本を見て、今の自分は、
自分なりの「ザ・シークレット」の世界に入っているのだと直感しました。

ザ・シークレットザ・シークレット
ロンダ・バーン 山川 紘矢

角川書店 2007-10-30
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『元に還る』、これは最も簡単、単純であり、
現代人にとって最も得がたい「ザ・シークレット」のひとつです。



2013.12.29 Sunday  
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