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2013年10月3日 ・・・ 東京観光<2>

人の世話を焼くのが大好きな性分ですので、
そういう役割を持たせていただくと大いに張り切り、
限界一杯まで力を出し切り、
後でくたびれ果ててしまうことがよくあります。

特に今回は相手が英語しか通じないインド人二人、
しかもほとんど見知らぬ東京を案内するのですから、
かなり神経をすり減らしてしまいました。

彼らと別れて今日で一週間になりますが、
その後も立て続けに行事が重なったこともあり、
いまだに平常感覚が戻らず、簡単なミスを連発しています。

まあこれもひとつの経験でしょう。
今回のことを機に日常生活がより新鮮に目に映ります。
それに彼らも大喜びしてくれたことですし。
まずはめでたしめでたしです。  (^o^)v


今回の東京観光の概要はこんな感じです。

9月23日(月・祝)
昼過ぎに宇都宮方面から来た二人と新宿駅で落合う。
そのまま池袋に移動、親友Oさんの会社に荷物を置かせていただき、
Oさんを含めた四人で家電量販店、東急ハンズ、百円ショップ、
喫茶店 等々池袋を散策。
午後5時からOさん、Oさんの会社の同僚ご夫妻を交えて食事のご接待を受ける、
とってもしゃれた和風居酒屋、ご馳走様でした。 m(_ _)m
食事の後は山手線で大塚、大塚から都電に乗り、
宿泊先である日本山妙法寺巣鴨道場へと移動、
石橋行受上人とご対面。

9月24日(火)
末尾4の日は巣鴨地蔵通り商店街に市が立つ日、
お年寄りたちで賑わう「おばあちゃんの原宿」を見学しながら巣鴨まで徒歩。
巣鴨から両国までJR、両国駅でOさんと再開、
この日もOさんに東京を案内していただきました。
両国の江戸東京博物館を見学、
両国国技館を外から眺め、通りすがりの力士と記念撮影。 (o^∇^o)ノ
浅草に移動、浅草寺仲見世を見学、
その後皇居へ移動、二重橋を見学、
地下鉄で代々木公園駅まで移動、代々木体育館を見ながらNHKスタジオパークへ、
続いて明治神宮、原宿を散策、そして巣鴨道場へと戻る。

9月25日(水)
少しぐずついた空模様の中、9時過ぎに道場を出発、
上野駅で下車、御徒町までアメ横を歩く。
浜松町に行き、駅に隣接する世界貿易センタービル
その40階の展望台から東京の景色を眺める。
浜松町駅対面の旧芝離宮恩赦庭園浜離宮恩赦庭園
二つの日本庭園を散策、
その後は歩いて築地市場の横、歌舞伎座の前を通って銀座に移動。
東京駅に行き、東北・上越・長野新幹線ホームを見学、
新丸ビル5Fテラスより東京駅丸の内駅舎、皇居を眺める。
巣鴨道場に帰った後は鉄板焼きとお好み焼きをいただきました。 ^^☆

9月26日(木)
二人ともお疲れモード、朝は荷物整理、YouTube鑑賞などをしてのんびりと過ごし、
巣鴨地蔵通り商店街でショッピング、
午後2時半、荷物を持って道場を後にし、東京駅へと移動。
丸の内側にあるバス停より成田空港行きのバスに乗車、
ここでお別れ。 (⌒ー⌒)ノ~~~


このようにとても濃密な数日間を過ごしたのですが、
彼らにとっては見るものすべてが興味の対象のようで、
どこに行っても楽しそうにしてくれて、その点はとても楽でした。
基本的にインド人は逞しくかつ適応力が高いのです。
どんなところに行こうが、どんなところに寝起きしようが、
欧米人のように強い自己主張をすることはありません。

二人には事前に東京の名所をメールで案内していました。
また書店に行き、英語の東京ガイドブックを買って渡したりもしたのですが、
彼らに行きたいところを尋ねても、いつも
「どこでもOK」そんな答えばかりでした。

為すがまま、成り行き任せ、行き当たりばったり、
そんな気楽な旅も楽しいものです。
思い出したことをランダムに書いてみます。



Oさんたちにご馳走になった和風居酒屋にて、左から酒井、スギルタン、クマール、
彼らは箸を上手に使い、生魚以外は何でも美味しそうに食べていました。


<カメラ・興味を示すもの>

今回はデジタル一眼レフカメラとビデオカメラを持っていきました。
それは彼らに旅の思い出をプレゼントしたいと思ったからです。
けれど彼らも一台ずつデジカメを持っていて、
自分が撮ったのはあくまでも補助的なもので、
撮った写真やビデオのデータは、
最後にすべて彼らのUSBメモリーに入れて渡しました。

けれどインド人はお気楽なんでしょうか。
デジカメとバッテリーの充電器はインドから持ってきているのに、
コンセントプラグの型が異なる日本のものへの変換プラグを持ってきていません。
日本の百円ショップには日本のものから外国のものへ変換するプラグはあっても、
その逆はありません。
仕方がないので短い電源ケーブルを買い、
それを切ってプラグの先端に直接繋ぐという荒技で対処しました。
もしそれができなかったらどうするつもりだったのでしょう ・・・ ?

彼らが写真を撮るのを見ていると、
何に興味を示すのかが分かってとても面白いです。
日本人からすると何の変哲もない町並みが、
彼らには好奇心をそそる対象となるようです。

特に都市部の理路整然としたビル街の写真は何枚も繰り返し撮っていました。
たしかにインドは町も農村部も混沌としていて、
日本とはまるっきり対照的です。

彼らは日本の整った町並みの写真を撮り、
自分はインドでゴミだらけの道路や騒然とした市場の写真を撮る。

彼らは日本のきれいなトイレに感心し、写真を撮り、
自分はインドのはちゃめちゃなトイレの写真を撮る。

彼らは機能的な日本の爪切りを百円ショップで買い、
自分はインドで買ったきれいなデザインの爪切りを旅行に持参する。

彼らはやはり機能的なショッピングバッグを百円ショップで買い、
自分はインド製の不繊布のバッグを肌着入れとして今回も持ってきている。

・・・ かように彼らとは自国で日常目にし、体験するものが違うので、
日本人とインド人とでは、興味を示すものがまったく正反対なのです。

互いにいいところがあり、学ぶべき点があり、
みんな違ってみんないいのです。


<中国製品>

彼らが買い物をする時は、
小さなスプーン、時計、百円ショップの商品に至るまで、
すべてどこの国で作られたものなのか丹念にチェックしていました。

残念ながら、日本で売られている単価の安い小物で日本製はほとんどありません。
それは日本人として少し恥ずかしいような気持ちになりました。

彼らによると、インドで売られている中国製はきわめて粗悪なのだそうです。
日本で売られている中国製品はそれほどではないと思うのですが、
やはり輸出する国に応じて品質管理に差を付けているのでしょう。
日本だといくら安くても粗悪なものは消費者が受付けません。

また日本製は彼らにとって一流のブランドであるようで、
それはとても誇らしいことであり、
このブランドイメージは、これからも維持していかなければなりません。


<甘いもの・辛いもの>

インドに行くと、どの料理もみなスパイスが効いているのと同時に、
飲み物やお菓子が極端に甘いことに驚かされます。
なんでこんなに甘いものと辛いもの、味覚が両極に偏っているのか分かりませんが、
しばらくインドに滞在していると、それが自然に思えてくるのが不思議です。

インド人の二人は、喫茶店で飲むアイスコーヒーは、
ショートサイズのものでもミルクがひとつ、ガムシロップ二つが標準です。
インド人は歳を取ってくると太ってくる人が多いのもうなづけます。

日本の駄菓子、特にカレー風味とか激辛とうたっているものを中心に
いくつか買って彼らと一緒に食べたのですが、
彼らにはどれを食べてもまったく辛いとは感じないようです。

何年か前、インド人の味覚には日本の柿の種が美味しく感じられ、
インドのお土産には柿の種を持っていくといいという話を
聞いたことがあります。
今回何種類か買ったお菓子の中に柿の種を入れておいたら、
クマールが「これが一番美味しい」と言ってくれました。
やっぱり噂は本当だったのですね。

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<英語>

彼らといる間、常に英語で会話をするのでくたびれました。
話していて疲れてくると、徐々に思考力が低下し、
語順や前置詞の使い方、時制なんかがあやふやになってきます。
適当に単語を並べてしゃべり、
後になってあそこではこう言うべきだったと思い返すことが何度もありました。
これも経験ですね。

インド人にとってはこんな立派な文明国に住み、
頭のいい日本人の英語能力が低いのがとても不思議なようです。
また電車の中で彼らと英語で話をしていると、
スギルタンから、
「サカイ、お前が英語を話しているのを周りの日本人が不思議そうな目で見ているぞ」
と二度ほど言われました。
インドは多言語国家ですから、誰が何語を話そうが違和感はないのでしょう。

まだまだまったく英語力不足です。
これまで5年間ほど細々と英語学習をしてきましたが、
根底の “習熟” という面がまったく不足しているのを感じます。

これまでまあまあしっかり勉強したと思える英会話テキストは10冊ぐらいあり、
その中で読み物教材の英文は、
少ないもので数十回、多いものではゆうに百回以上音読しているのですが、
英語の達人國弘正雄先生の、当時としては貴重だった英語の教科書を、
「おそらく一つのテキストについて平均五百回、
 課によっては千回も読んだろうと思います」

というレベルには遠く及びません。

やはりひとつのものを習熟し、習得するにはこれぐらいのことが必要なのでしょう。
これは英語だけではなく、すべてのものに通じることです。

國弘正雄先生の「英語の話しかた」には、
習熟の大切さを示すたくさんの事例が載っていますが、
その中からイチローとヴァイオリニスト諏訪内晶子の話をご紹介いたします。

プラスチックの箱にはだいたい百八十個のボールが入る。
その箱から白球をピッチングマシンに詰める。打つ。拾い集める。
マシンを占領して、これを一人で五度も六度も繰り返す。
ティー打撃やフリー打撃を含む、通常の練習を終えてからのことである。
近鉄から移籍した大島があきれる。
「あれだけ打つには相当の集中力がいる。
 二箱までは打てるけれど、その先はね。
 彼が何を考えながら打っているのか、僕らでは計り知れない」
                              〜 イチローについて 〜

壁はいくつもあるけれど、同じ曲を何十回、何百回と弾き続ける中で、突然パーッと青空が開けたような瞬間がくる。
その時、自分の力が一段と飛躍した感覚になって、面白くてたまらなくなりますね。
                              〜 諏訪内晶子 〜


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