縁ある場所
最近はシンクロニシティー(共時性現象)が多発しています。
これはたぶんどなたも感じておられることと思います。

偶然起こる事が偶然ではなく必然であり、
そしてその必然に意味や導きを感じられたなら、
こんなに楽しいことはありません。

ここではそんな何かの導きを感じる場所について、
ちょっとお茶飲み話みたいな感じで書いてみたいと思います。


今年の4月7日、お昼前に外で食事をしようと思って自転車に乗って家を出たところ、
すぐ近くの食品スーパーの前で、前岡さんという知り合いのおばさんと出会いました。

広島には薬研堀という歓楽街があり、
その外れに音戸温泉という銭湯があります。
町の中心部にある入湯料400円の普通の銭湯ですが、
地下深くまでパイプを掘り下げていて、
本当の温泉を使った体がポカポカするいいお風呂屋さんなのです。

ここは朝の8時まで夜通し営業していて、
十年ほど前、保線の仕事をしていて連日夜勤だった頃は、
ほぼ毎日、仕事明けの夜明け少し前ぐらいの時間にここに通っていました。

お風呂に入り、気持ちよくなった湯上がりの体を受付け横の椅子に横たえ、
いつも世間話を小一時間していたのですが、
その話し相手が当時音戸温泉の受付で働いていた前岡さんでした。

前岡さんは被爆者ですので、もうおばさんというよりおばあさんなのですが、
たまたま家も同じ町内だということもあり、とても親しくなりました。

前岡さんは深夜から明け方まで受付けに座り、
明け方になると受付を社長さんに交代してもらい、
その後で温泉で一風呂浴びて帰るのが日課となっています。

昨年夏、いつものようにお風呂に入り、浴室から脱衣所に出ようとした時、
濡れたすのこの上で足を滑らせ、股関節を骨折してしまいました。
そのまま大急ぎで病院に運ばれ、入院、手術となったのですが、
前岡さんには身寄りがなく、私が手術の説明を主治医の方から聞き、
入院当初は病院に泊まったり、毎日お見舞いに行ったり、・・・
前岡さんとはそんな仲なのです。
  (前岡さんが怪我をしてからは、音戸温泉の営業は深夜1時までになりました)


その前岡さんと久し振りに家の近所でバッタリと出会い、
久し振りに言葉を交わし、今度一緒に食事に行きましょうと誘われました。

吉島というところにヨットハーバーがあり、
そこに知り合いがやっているレストランがあって、
今度そこに行くので一緒にどうかとのことです。

吉島はよく知っているところですが、
そこにヨットハーバーがあるとは知りませんでした。
広島市の中心部は三角州で、そこに何本も縦に川が流れていて、
三角州の先の海の方には、特に用事がなければ行くことがありません。

そんなこんなちょこっとだけおしゃべりをして、
再び自転車で走り出し、そこから一分ほどの区役所に行きました。

区役所の玄関に入ろうとすると、
そこに瀬戸内海汽船の井藤さんが立っておられます。
井藤さんと会うのは数年ぶりです。

「いや〜酒井ちゃんどうしたん?
 えっ、これからお昼?
 だったら一緒に知り合いのところまでお昼食べに付き合おうてや。
 また帰りはここまで車で送るけん」

ということで、どこへ行くとも分からず井藤さんの車に乗り込みました。
そして車を10分ほと゛走らせ着いた場所が、
なんと吉島の、初めて見るヨットハーバー(ボートパーク)だったのです。 w(*゚o゚*)w


瀬戸内海に面した広島県は、ヨットやボートの数が日本一だと聞いたことがあります。
たくさんのヨットやボートが並んでいる風景は絵になります。
そのほとりにレストランの入っている建物があり、
その一階のベリームという店に入りました。



これがその時ベリームで撮った写真です。
左が私、右が井藤さん、中央が店の山本さんです。
  (twitpic にもアップしています)

ここで気さくな店の人たちとも懇意になり、
お腹をいっぱいにして家に帰ったのですが、
その後で前岡さんに確かめてみると、やはり前岡さんの言っておられたレストランとは、
このベリームのことでした。


大きな地図で見る


その数日後、再び今度は夜に前岡さんと店を訪ねました。
夜は年配の女性の方が店の切り盛りをしていて、
その方が前岡さんと親しいのだそうです。

停泊するヨットやボートを眺めながら、
店の表のテラスで食べるバーベキューは最高です。
特に日が少しずつ暮れていくトワイライトゾーンなんかはとっても雰囲気がいいのです。

ベリームまでは自宅から車で10分、自転車を飛ばして15分ぐらいです。
それから一度か二度行かせてもらいましたが、
ここはどこか行くついでに寄るといった場所ではありません。


9月23日秋分の日、観音中学校というところで大きなトイレ掃除の会がありました。
午前中は会に参加し、午後からはトイレ掃除仲間のOさん宅におじゃましました。
Oさんは昨年の8月7日、私が川で溺れたところを助けてくれた命の恩人です。

とってもリッチなOさんは、ボートやクルーザーを所有していて、
吉島のボートパークにもボートが1隻あるそうです。
そしてそのボートのバッテリーが上がっているらしく、
私はOさんと一緒に吉島までついて行くことになりました。

ベリームの入っている大きな建物はボートパークの管理棟にもなっていて、
ベリームのお店の人たちとOさんはとても懇意で、
私もなんだか不思議な気持ちになりました。


Oさんのボートに乗り、バッテリーを点検し、
整備の人に予備バッテリーを持ってきてもらい、
無事エンジンは始動しました。

そのままバッテリー充電のため、
ボートは瀬戸内海へと走り出しました。
まさかボートで海に出るとは思ってもみなかったのでビックリしましたが、
風を切って走るボートの心地よさは格別です。

たぶんこんなスピードの出るボートで海を走るのは初めての経験です。
見慣れた瀬戸内海の島並が、まるで箱庭の一部にでもなったかのように、
あっという間に通り過ぎて行ってしまいます。

私は海よりも山の方が好きな人間なのですが、
瀬戸内海を高速ボートで走るのがこんなに快適だったとは初めて知りました。
もうドキドキの体験です。 (*^・^*)

ボートはたぶん時速60キロは出ていると思われます。
瀬戸内海沿岸は、車よりもボートで移動する方がはるかに速いという事実を知りました。

あいにくいつも持ち歩いているデジカメは車の中に置きっぱなしだったのですが、
手持ちのケイタイで写真を何枚か撮りました。
ケイタイでも意外としっかり撮れるものですね。 ^^☆









どうですか、写真を見ただけでも、
いかにクルージングが豪快かが分かっていただけると思います。 (^o^)v
たくさんの美しい島が点在する広島の瀬戸内ならではです。

ボートで走ったのは一時間ほどでしたが、
広島港から宮島をはるかに通り越し、周防大島の手前まで行ってしまいました。
なんだかこれまで頭の中で持っていた近辺の地理に対する
距離感覚、時間感覚が狂ってしまいそうでした。


ボートは再び吉島に戻り、船の中を掃除してベリームに行くと、
前岡さんがお友だちと三人で食事に来ておられるではないですか。 w(*゚o゚*)w

ここまで来るには車に乗せてもらうか、バスだと乗り継がなければなりません。
たぶん月に一度も来てはおられないだろうと思いますが、
こうしてここでまたお会いするのは、なんだか不思議な縁を感じます。

ベリームの外、ヨットやボートが停泊する目の前のテーブルに座ると、
横ではよく知った前岡さんがお友だちと一緒に
肉や魚や野菜を焼いた鉄板を囲んでおられます。

そこに少し遅れてボートからOさんがやって来られました。
そして椅子に座ってしばらくすると、
前岡さんと一緒に来られたお友だちの一人が、
Oさんの古くからのお知り合いだということが分かり、
急に感激の再会という場面になりました。 (o^∇^o)ノ

お二人は小さい頃からの知り合いだったそうですが、
会われるのは25年ぶりとのことです。

なんだか不思議、店全体がみんな知り合いといった雰囲気です。
これは何の意味があるのでしょうか、
一度ならずも二度までもこういった場面に遭遇し、
これの意図するところを考えました。

もちろん考えて分かるはずがありませんが、
きっとこれは何かの予兆を示すサインなのだと思われます。

今はまだ、こういった偶然の出会いがあったというだけで、
それからの発展はないのですが、
これからもまたOさんと一緒にここを訪ねる機会があると思います。
そしてその時に何かが起こるのかもしれません。
たぶん起こるのでしょう、そうとしか考えられません。


これまでも不思議なご縁を感じる出会いはたくさんありました。
そしてそのほとんどすべてで、その意図するものが感じられ、
それ以降の発展へとつながっていったのですが、
このたびのような偶然が重なり、
それが何を意味するのかは分からないものの、
将来何かに発展する予兆だと感じられたのは初めてです。

ここにこういったことを書いたのは、
将来実際にそういう発展することが起こった時に、
また続編としてそのことをここに書くことができる、
そのための印であり証のつもりなのです。


最近は本当にシンクロが多発しています。
この増大した想念の力を、
是非本当の意味での自己実現への道として活用していきたいものですね。 (^o^)v

2011.9.27 Monday


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