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チェンナイ<2>


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2月20日、トリチーから一日かけてバスで移動し、
再びチェンナイのホームに戻りました。

トリチーに向かうため、ここを離れて二週間が経ちました。
トリーチーに向かう時、
「いつ戻ってくるの?」
「明日すぐに帰ってきて!」
こんな言葉をたくさんもらって出かけたので、
懐かしのチェンナイに戻って感慨ひとしおです。

ここには3月2日、チェンナイの飛行場を出発するまでの二週間弱滞在しました。
その間毎年この時期行われている学生YMCA主催のスタディーキャンプが
ここインドで行われ、スレッシュが彼らを案内しました。

自分は昨年彼らと数日ともに過ごし、
今年も一緒に行動するかとスレッシュに尋ねられたのですが、
チェンナイのホームの子どもたちから、
ほんの少しでも長い間一緒にいて欲しいと強く言われ、
また自分もそれを望んだので、
スレッシュがホームを留守にする間もチェンナイに留まることにしました。

飯田さんは南インドは初めてで、
学生YMCAのメンバーたちと一緒ならいろんなところを見学できるので、
彼らと合流すべく、遠くインド最南端カニャクマリまでバスで移動し、
数日間を彼ら、そしてスレッシュとともに過ごしました。

カニャクマリでは主に長兄スギルタンの運営する
シオンブラムのホームに滞在されたようで、
そこで撮った写真を見せてもらうと、
一年前に交流した懐かしい子どもたち、
彼らが少し逞しくなった姿でたくさん写っていて、
子どもたちの成長を喜びとともに感じることができました。

インド最南端タミルナド州にある三つのホーム、
それらすべてを回れればいいのですが、
どこにいってもその場所を離れがたくなり、
子どもたちとの交流の楽しさと別れの辛さを毎回深く味わいます。

今回自分はシオンブラムのホームにはほんの一瞬立ち寄っただけ、
そこで小さな男の子たちとちょっと顔を合わせただけでしたが、
それはそれでよかったのだと思います。

次回またインドのホームを訪ねる際は、
どのホームにそれぞれ何日間滞在するかが大きな課題です。
別れの辛さを考えたなら、
いっそもうシオンブラムには今後訪ねたくはないとまで思うのですが、
ホームとのご縁は長兄スギルタンが最初ですし、
本当に嬉しくも悩ましい課題です。


チェンナイのホームは子ともたちの人数が百名に満たない少数で、
大人数で快活なトリチーの雰囲気とはだいぶ異なります。
田舎の中にあるチェンナイのホームは子どもたちものんびり牧歌的で、
時間もゆったりと流れているように感じます。

子どもたち一人一人との交流もより深くなり、
できるならば親しくなった子どもたちとは生涯里親として一緒に暮らし、
子どもたちのこれからの成長をずっと見守っていきたいという気持ちになります。

トリチーとチェンナイ、どちらも異なった雰囲気ですか、
子どもたちの可愛らしさ、純粋さは同じです。

南インドの子どもたちは、
今の自分にとって最高の友であり、
人としての最も理想的な生き方を説いてくれる最高の教師です。


<手伝い>

ホームの子どもたちは、年齢に関わらず、
自分たちでできる身の周りのことはすべて自分で行います。

毎日食べる食事は専門のキッチンスタッフが作りますが、
土日の学校が休みの日は、女の子はキッチンに入り、調理の手伝いをします。



野菜を切るのも小麦粉で練ったチャパテイーを作るのも手慣れたもの、
インド人は、大人も子どももみんな手先が器用で、
いつもその手さばき、体さばきに見とれてしまいます。
これは日常に於ける体育、体作りができているという証です。



手伝いをする時はみんなとても楽しそう、
明るい笑顔で話に花が咲いています。

近くに行くと、いつも「ブラザーどうぞ♪」と、
カットした野菜や作りかけの料理を手渡してくれるのです。
嬉しいですね。 (^o^)v

その作られた料理をコテージに運ぶ男の子たち。



その他掃除、洗濯、・・・
身の周りのことは一通りすべてこなしますが、
これはホームに限らず、インドの貧しい村では子どもたちはみな幼い頃から
家のお手伝いをするのが常識です。

ホームには椰子の木がたくさんあり、
日に何本かの割合で、その大きな枝が落ちてきます。
この枝をキッチン裏の一ヶ所に集めます。



枝は炊事の時の焚きつけに使い、
一本一本の細い葉っぱは、それをカミソリで削ぎ、束にし、
ほうきとして使います。




<通学>

チェンナイは三ヶ所のホームで唯一スクルーバスがあり、
地元の言語タミル語で授業をする学校タミル・ミディアムには、
ホームのスクールバスで通います。

バスは二回に分けて子どもたちを学校に運びますが、
狭い車内はいつもギュウギュウになり、
そんな中、子どもたちは大はしゃぎしています。

今日は糸電話でお喋りしま〜す。 ^^☆



バスがプライマリースクールの前に来ると、
到着を待ち構えていた子どもたちが校門の前に集まって、
大騒ぎしながら手を振ってくれます。
この子たちはみんなホーム以外のちびっ子です。
どうですか、みんなすごく幸せそうでしょ♪



学校近くの沿道でも、道行く子どもたちはみんなフレンドリー、
誰もが笑顔で手を振って、まるで皇族にでもなった気分です。 ^^☆

ハイスクールの子どもたちを迎えに行った時、
少し早かったので学校の中に入ってみました。
写真右側はホームの子で、お友だちと一緒に写真を撮ってと頼まれました。



壁に描かれているのはインド タミルナド州の地図です。
インドの学校は、地図が壁画として描かれているところが多くあります。


ホームから学校への道は一部分舗装されてはいますが、
残りの土道は超ガタガタです。

あまりにも道がひどいので、近くの学校や施設でお金を出し合って
路面を平らにする工事をしたのですが、
雨期になって雨が降ると、土が流れて元と同じになってしまいました。

そんなガタガタ道ですので、
バスのタイヤもサスペンションもすぐに痛んでしまいます。
この日は振動でドアの取っ手が落っこちてしまいました。



オンボロのバスにギュウギュウ詰め、ガタガタ道、
こんな悪条件でも、子どもたちの笑顔はいつも輝いています。


<写真>

写真が大好きなインド人、
撮った写真を大きな画面で自由に見られるiPadは、いつも大活躍してくれます。

iPadを手にして笑顔で画面を操っているのはハウスマザーのウシャマー25歳、
子ども以上に写真好きです。 ^^☆



チェンナイのホームは子どもの数が少ないので、
一人一人の写真を撮り、全員にプリントして渡しました。
  (本当はトリチーでもそうして上げたかったですが ・・・ )
その他よく撮れているものやグループ写真なども適当に選び、
子どもたちに渡すと大喜び、この下の写真も「バルーンフォト♪」と何度もせがまれ、
人数分プリントすることになりました。



町の写真屋さんには何度も通いました。
チェンナイでの写真プリント代金は、
日本のサービス判よりも大きめ、ほぼハガキ大の大きさで7ルピー、
14円ほどです。

この子はアビラ11年生(日本の高校二年生)、
自分の写真をアルバムに入れ大切に持っています。



数年前、このヨガナンダを見てホームを訪ねてくれた若い日本人女性がいて、
彼女のカメラで撮った写真をもらったようです。
写真を見るとその彼女も写ってますが、
たぶんホームの子どもが撮ったのでしょう、頭が少し切れちゃってます。

インドの子どもたちはとても器用ですが、
カメラの構図を決めたり、
ブレないようにシャッターを押すのはあまり器用ではありません。
けどそんな写真でも子どもたちにとっては大切な宝物です。

また次回訪ねた時も写真をたくさん撮りますね。
そしてまたみんなにプレゼントしますからね。 (^o^)v


<絵>

インドの子、とくに女の子は絵を描くのがとても大好きです。
家の玄関先にランゴリという美しい文様を描くのは女性の役割です。
また女性の手から腕にかけてはメヘンディというやはり美しい模様が描かれます。

そのランゴリやメヘンディの文様がたくさん載っているパターンブックを何冊か買い、
みんなに見せると大喜び、
夜の学習時間にそれを見ながら一生懸命模写していました。

レーカという女の子がノートにきれいな絵を描いてプレゼントしてくれました。



絵は鉛筆で描かれていますが、
かなり細かいところまで描き込まれていて見事です。



これはプーニマという子が描いたランゴリです。
こんな絵をノートに数限りなく描いてくれました。



ギータは「ブラザーの手を描く」と言い、
手を持って手形を取り、そこにいろんな模様を描いてくれました。



これは先ほどの写真のアビラが描いた絵です。
こんなシンデレラっぽい絵がたくさん描かれた絵本があり、
それを参考にして描いてくれました。





これもアビラがくれたものですが、
ノートの硬い表紙をちぎり、そこに紙を乗せ、その上に汚れ防止のビニールを張り、
それをまとめてホッチキスで留めています。
この絵はスキャンしたのですが、ビニールがテカって少し見にくくなっています。



この花の絵の枝の部分は細い毛糸です。
そして葉っぱや地面はサインペンで描き、
花びらはなんと鉛筆の削りかすに色を塗っているのです。

みんなすべて身近にあるものばかり、
限られた条件の中で生きている彼女が作った精一杯の作品です。
もう嬉しくって涙が出そうになりました。
本当に、どんな芸術作品よりも価値あるものです。

その上彼女は自分のことを忘れないようにとボールペンをプレゼントしてくれました。
普通のキャップ式ボールペン、
透明なボディーの中に『J.Abi』と彼女の名前を記した紙片が入っています。
そしていつまでも使って欲しいという思いからなのか、
赤色の替え芯も一緒にくれました。



もう、どうしたらいいのでしょう ・・・ 、
もったいなくてこのボールペンは使えません。 m(_ _)m



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