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南インドでは孤児たちが暮らすいくつかの孤児院(ホーム)をまわり、明るく輝くような笑顔を持つたくさんの孤児たちと接してきました。
『経済が貧しい国ほど子どもたちの笑顔が素晴らしい』とよく言われますが、それは真実かも知れません。
豊かな自然とともに暮らすインドの孤児たちは、きわめて質素で規則正しい生活の中、全身を光り輝かせるようにしてその生きる喜びを表現していました。

孤児たちは一般家庭の子どもたちが持つような自転車、パソコン、人形などといったおもちゃを持っていません。
遊ぶ道具はコマであったり、ボールであったり石ころであったり、あるいは公園にあるブランコなどの遊具、それだけです。
だからといって彼らから卑屈な影のような部分を感じることはまったくありませんでした。

私たちが子どもの頃がそうでした。
毎日日が暮れるまで外で遊び、遠くの山に探検に行ったり、かくれんぼをしたり。
遊び道具といえばビー玉、メンコ、銀玉鉄砲、そんな簡単なものばかりでしたが、それらがまるで宝物ででもあるかのように大切にしたものです。

インドに暮らす人たちがみなそれぞれの生き様でのびのびと生を謳歌しているように、インドの孤児たちもまた本来の子どもが持つ自由闊達な伸びやかさで日々楽しくおおらかに生きていました。


インド最南端にあるホームを訪れた二日目の夜、キリスト教教育に基ずく指導が行われているそのホームの夜の礼拝が終わった後、広い礼拝堂の中で歓迎のセレモニーを受けました。
首にきれいなジャスミンの花で作ったレイをかけてもらい、九組の子どもたちが音楽に合わせて踊る踊りを壇上の横の椅子に座って見せてもらいました。

孤児院(ホーム)で暮らす子どもたちの楽しい踊り

ちっちゃな子から大きな子まで、男の子も女の子も、みなそれぞれ一生懸命に踊る様子を見ていると本当に胸が熱くなります。
この歓迎を受けた多くの人が涙を流すと聞かされましたが、そのことがよく理解できます。
私はこの歓迎会に参加できたことだけでもインドに来た価値があったと思いました。

子どもたちの踊りはどれもみな心がこもっているものの、特別に技術が秀でているわけではありません。
演出や衣装が奇抜だということもありません。
けれどもとにかく素晴らしい・・・、心に深く響いてくるものがあるのです。
その大きな理由のひとつは、踊りだけではなく、それを見ている子どもたちの姿勢が素晴らしいことにあるように思えます。
ここでいう姿勢とは、生きる姿勢であり、背筋を伸ばした体の姿勢であり、また壇上で踊る仲間を見守る優しさを持った心の姿勢でもあります。

礼拝堂での子どもたち

子どもたちは堅い床に直接あぐらをかいて座り、途中でその姿勢を崩すことはありません。
かと言って軍隊のように体をこわばらせているのではなく、ごく自然体で背筋を伸ばした姿勢を保ち続けていて、それだけの身体能力を持っているということです。

その体の姿勢、仲間を見守る温かいまなざしの姿勢が言葉で表現できないような雰囲気となって私の心に伝わってきたのだと思います。

最近「致知」(2008.5号)という雑誌に書かれているこんな記事が目にとまりました。
日本将棋連盟会長である米長邦雄氏の言葉です。
若い棋士への将棋の指導について尋ねられて
『僕はまず、その人の空気を見るんです。座り方とか将棋を見る目ですね。まず、背筋がぴんとしていて、きちっと正座をして、将棋盤に穴が開くんじゃないかというほどじっと将棋盤を見ている。これは間違いなく強くなります。
・・・ この三つの条件が揃っていれば、その時点で実力の差があっても場の空気が乱れないんですね。』
と語っておられました。
まさにこれですね、私がインドで子どもたちから感じたものは。


その同じ「致知」の中に、長野県上田市の前教育委員長である大塚貢氏が、荒廃しきった教育現場で食育に取り組み、米飯給食を取り入れ、子どもたちの変わっていく姿をこのように語っておられます。
『平成五年からは、週六日のうち五日間を米飯給食に切り替えました。米飯もただの白米ではなく、血液をきれいにし、血管を柔らかくしてくれるGABA(ギャバ)が含まれる発芽玄米を
10%以上加えたのです。
・・・ 七か月後あたりから学校全体が落ち着いてきましたね。
・・・ 七か月後には、吸い殻が一本もなくなりました。
・・・ 一年半から二年たつ頃には、非行・犯罪はゼロになり、同時に子どもたちの学習意欲も高まってきました。
・・・ 昼休みは図書館の百二十席はすぐに満席、座れない子は床に腰を下ろして読んでいるのですが、そこもいっぱいになると廊下にまであふれ出て・・・』

食事が、子どもたちの精神、生活態度に与える影響はきわめて大きなものがあります。
これは当然大人に対しても同様でしょう。
私たちはこのことをもっと深く理解する必要があります。

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