ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
 ヨガナンダ > スピリチュアル夜話 > 浄化



ヨガナンダ



浄化

きれいにする、清める、スッキリさせる、・・・
そういった言葉と比べ、
浄化とは、葛藤の向こうに生まれる、
きわめて深い意味を持った言葉です。

このホームページの中で、これまで何度も浄化という言葉を使っていますが、
本当は、まだ自分の人生経験では、
真の意味で浄化について語る資格はないと考えています。

けれど現在熱心に取り組んでいるトイレ掃除活動によって得られる感覚は、
やはり浄化という表現が最もピッタリです。

今という時代の大転換期は、
これまで過去何百年、何千年と築き上げてきた文明の負の側面が露呈し、
そこで生じる葛藤を経ながら、
まったく新しい精神文明を創り上げようとしている時です。

これは言葉を代えるなら、
時代が浄化を求めているということです。

時代が浄化を求めているのですから、
その時代とともに暮らす私たちが浄化を求めるのは当然のことです。

私のところには、ホームページを見ていただいた方から、
よくメールやお電話をいただくのですが、
その多くの人たちが、心の中の囚われやわだかまりを手放し、
心の自由を謳歌したいと願っておられます。


心という目に見えないものを変えていくには、
その対極である目に見える世界で実践を積んでいくことが一番です。

私は自分の経験から、
心を変え、浄化を導く最良の方法は、
トイレ掃除という下座行の中にあると感じています。

最低限私にとっては、どんな宗教や心理的ワークにも勝ります。


昨日3月26日、母の誕生日に己の思いを心に刻むため、
一人で平和公園に行って路面のガム取りをしました。
そしてその夜、いつものようにスーパー銭湯に行き、
湯舟の中で自分の心と対話した中で、
ガム取りの影響なのか、心の中がものすごく軽やかになっているのを感じました。

その変化があまりにも大きかったので、
これはもしかして自分に対し、
何かを気付かせるためのサインなのではないかと感じました。

『やはり私にとっては、トイレ掃除、ガム取りは、
 人生においてなくてはならないものである』
心の奥がそう叫んでいるようです。


そこでその心の奥の思いを確かめるべく、
今日は、一人掃除道具を持ち、
家の近くの公園の公衆トイレ掃除に出かけました。



ここは昨年も何度か掃除をしたことがある場所です。
市内中心部であり、またタクシーも止めやすいので、
利用者が多く、汚れの目立つところです。

便器の周りのタイルも、便器の中も、
しっかりと汚れがこびりついています。

このページの写真は、すべて手持ちのケイタイ電話で撮りました。
あまり鮮明ではありませんが、その方が幸いかもしれませんね。



こびりついた汚れ(尿石)は、刃先の鋭い金属ヘラで、
バリバリとそぎ落としていきます。



トイレ掃除をしているといろんなことを感じます。
そしてその感じたことは、
すべて人の人生全般に通じることです。

ここにその感じたことを書いてみます。
それが人生のどんなことに当てはまるのか、
ご自分自身でよく考えてみてください。


徹底的にこびりついた汚れは、ヘラを使って簡単に落すことができます。
けれど中途半端についた汚れは、落すのにすごく手間がかかります。

落ちた汚れは、水に流してきれいにすることができます。

けれど大量に落ちた汚れ(尿石)は、
そのまま排水溝に流すと詰まってしまうので、
手で拾い集め、別のところできちんと始末しなければなりません。

どんなに汚れていても、その汚れを半分にするのは簡単です。
けれどそこから先、八割、九割方きれいにするのには、
半分きれいにするのに要した何倍もの時間が必要です。

一度掃除したところも、時間が経てばまた汚れます。
常にきれいに保つには、継続して掃除しなければなりません。

掃除道具は大切です。
どんな道具を使うかで、掃除の効率は何倍も違ってきます。

表側の見えるところだけきれいにしても、
アンモニアの悪臭は消えません。
完全に臭いを消すためには、
目に見えない裏の部分の汚れもきれいにする必要があります。

奥の方、裏の方まできれいにしようと思ったら、
便器の中に身を乗り出すようにし、頭まで突っ込まなくてはなりません。

きれいに掃除した後のトイレの空気は、
外の空気以上に爽やかです。
たぶん懸命に掃除をした人の思いがこもっているのでしょう。




真理は自分の中にあり、自分自身で見つけるものです。
人から教えてもらうものではありません。

白いホーローの便器を磨いていると、
その便器が鏡のように輝き、そこに自分の姿が映ってきます。

だから便器の汚れを落すのは、
自分自身の心の汚れを落すことなのです。

2012.3.27 Tuesday  
ひとつ前へ  ホームへ メニューへ 次へ
Link Free
Copyright 2010 Sakai Nobuo All right reserved.