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ハート<2>

ハートというものの存在は、理論と実践、陰陽の調和という
とても大切なことを私たちに教えてくれます。

相手に心(ハート)を伝えるには、
思いだけではなく行動が伴っていなければ難しいということ。
またはその思いが、深く自分の肚(はら)まで落とし込まれていなければ
ならないということです。

今「引き寄せの法則」ということが話題で、たくさんの本が出ていますが、
このハートの存在、ハートの活かし方について詳細に述べた本はあるのでしょうか。

私の知る限り、
ほとんどの本が頭の中のイメージの世界について詳しく書いてはいるものの、
その対極にあってその思考を落とし込む肚の役割について述べたものは、
あまりないように思います。

頭(思考)があり、肚(感情)があり、ふたつが合わさって胸(ハート)が働き、
つまり頭について述べても、肚について述べていなければ、
胸の働きは語れないということです。

それにしても、頭が思考というのは分かりますが、
肚が感情というのはちょっとニュアンスが異なるような気がします。
抽象的なものや概念を的確な言葉で表すのは難しいですね。


何かをやろうと決断し、行動として最初の一歩を踏み出した途端、
奇跡的な導きが現われたという経験を過去何度かしたことがあります。

これは頭で思考(決断)し、次に行動によって肚を刺激し、
それが合わさってハートが響き、
思いが現実世界に現われたのだと思います。

昔自分で能力開発のCDを制作し、販売していたことがあります。
商品には絶対の自信を持っていたのですがなかなか売れず、
とても困っていました。
その時に勇気を持って市内のオフィス街の事務所を一軒ずつ訪ね、
セールスして廻ったことがあります。

セールスの結果はまったくでしたが、
不思議とセールスしに街を歩くと、
そことはまったく関係のないところで販売の実績が上がるのです。

私はその時に思考(願望)を現実化するための行動の大切さ、
そしてすべてのものは繋がっているんだということを強く感じました。


同様の話はよく聞きます。
天外伺朗さんという方の本の中に、
「準備をしているところに奇跡は起こる」
という言葉があります。(少しうろ覚えです)

天外氏は、学生時代ハングライダーをやっていました。
滑空する時、たまたま運よくいい気流に乗れば、
何十キロ先の遠くまで飛んでいけるのだそうです。

けれどもそんないい風が吹いてくることはほとんどなく、
またそんな風と出合ったとしても、その時に遠くに行くための準備をしていなければ、
どこまでもその風に乗って遠くに行くことはできないのです。

天外氏は、常にその風と出合うことを願い、
常に遠くまで飛ぶための装備を身に付け、
そしてその風という「奇跡」を導きました。

その風と出合ったのは、出合いたいという願いを持っていたこと、
そしてその風と出合うための準備を常にしていたからであり、
ただ頭の中で願いを持っているだけではダメで、
奇跡を呼び、運をつかむためには「準備」という行動が必要だと語っておられます。

運命の法則―「好運の女神」と付き合うための15章
運命の法則―「好運の女神」と付き合うための15章天外 伺朗

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成功哲学や引き寄せの法則の本の中で、よく
『成功者になりたければ、もうすでに自分が成功者になったかのように振る舞え』
ということが書かれています。

これも成功するための準備ということで、
思考を肚に落とし込むひとつの方法でしょう。

『表面意識(顕在意識)の思いを、より深い潜在意識に落とし込め』
ということがよく言われます。

潜在意識は奥が深く、何層にも分かれていると言われますが、
この深い潜在意識が肉体でいうと肚に当たり、
この肚の働きを活かすために行動したり、瞑想したり、呼吸法をしたりし、
またそこに溜まっている前世、幼少期から引きずっている様々な記憶を
クリーニングしたり、手放したり、解放したりすることが必要なのです。

そして頭の中の思考と肚の感情が合わさって、
ハートがうまく機能するというわけです。


陰陽、共生、バランスが大切と理屈で語るよりも、
その結果として表れるハートをしっかり活かしましょうと言う方が、
分かりやすくて胸(ハート)に響きますね。

頭と肚、そしてハートとの関係をよく理解した上で、
「私は心を大切にします」
と自分に語ってみるといいでしょう。

そうすれば、自ずとより調和の取れた生き方ができると思います。

2010.10.6 Wednesday  
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