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命の輝き

この時空にあるすべてのものには命があります。
ここで言う「すべてのもの」とは、
形あるものだけではなく、形のない心、時間、
思想や制度といった “こと” 、そういったものをも含めた「すべて」です。

ものへの執着が捨てられない私たちは、
どうしても形あるものに意識を集中させ、
形あるものを、形あるそのままの状態から変化させることに、
深い恐怖心を抱いてしまいます。

けれども形あるもの以外のすべてのものにも命があり、
それらがすべて合わさって、
ひとつの調和された大きな命を形作っています。

ですから時には形あるものを自分の身近なところから手放すことにより、
大きな調和への一歩を踏み出すことができます。

この大きな調和の取れた状態が私たちの目指すべきものなのですが、
形あるものにばかり意識が集中してしまうと、
本来の目的を忘れ、今ある形を守り、
多くのものを握りしめ続けることばかりに執着してしまいます。

執着とはとらわれです。
ものに執着することによって本来の目的を見失い、
心は盲目状態になってしまうのです。


ものは私たちを豊かにしてくれるために存在しますが、
身の回りにものがあふれかえっているのが豊かさではありません。

身の回りに必要なものだけを配置し、
それをいつでも簡単に取り出せ、活かせる状態にすること、
この「ものを活かせる状態にする」ということ、
これがものの豊かさです。

ものがたくさんあって、どこに何があるのかさっぱり分からないというのが、
豊かなのではないのです。


どこのお宅でも、机の上や電話機の横に、
筆記用具の入った筆立てが置いてあります。
この中はどんな状態になっていますか?

片付けのできていない多くのお家では、
筆立ての中に筆記用具が乱雑に突っ込まれ、
筆記用具以外にも、耳かき、カッター、アクセサリー、
多種多様のものが見受けられます。

そしてそれらをすべて取り出し、筆立てを逆さまにして振ってみると、
底の方からどこかに落ちていたネジや十円玉、
時には乾電池なんかが転がり落ちてくることがよくあります。

中に突っ込まれている筆記用具の中には、
同じ色のボールペンが何本も混じっているかと思うと、
よく使う色のものが入っていないこともあり、
またインクの切れて書けなくなったペンや
芯の折れた鉛筆まで含まれている場合もあります。

あまりにもたくさんの筆記用具が入っていると、
いざ必要な時に、お気に入りのものがすぐには見つからず、
しかたなく誰かからお土産でもらった
大きなキャラクター人形の付いた書きにくいボールペンでメモ書きをする、
なんてことになりかねません。


たくさんある筆記用具の中で、
書きにくいもの、これから使うことのないものは処分します。
処分して、そのものに新しい命を与えてあげてください。

そして残っものの中から、普段よく使うもの、使いやすいものを、
種類に応じて一本ずつピックアップしてください。
それを最も身近なところに取り出しやすい形で配置します。

それ以外は予備のものとして、
まとめてどこかの引き出しにでもしまっておけばいいでしょう。

これが筆記用具というものの命を最大限に光り輝かせる方法であり、
これは他のすべてのものにも当てはまります。


筆記用具の命を光り輝かせることにより、
無駄な時間が節約でき、時間という命が光り輝きます。

いつも最適な筆記用具を使う “こと” ができ、
その “こと” の持つ命が光り輝きます。

最適なものにだけ意識が集中することにより、
意識のエネルギーを効率よく最大限活用することができ、
意識という命が光り輝きます。

余分なものが目の前から消えることにより、
新たな空間が生まれ、その空間の持つ命が光り輝きます。

前項の「喜びのメッセージ」では、
身の回りのひとつひとつのものに意識を投入し、
それらの発するメッセージに耳を傾けてくださいと言いましたが、
今度もそれと同じように、全体の調和ということを考えて、
すべてのものが調和が取れ、
全体の命を最も光り輝かせるにはどうしたらいいか、
どんなものを、どんな風に配置するのがいいのかを感じてみてください。

そのためにも、ものに対する執着、とらわれを手放してください。

もったいないから、まだ使えるから、○○さんからもらったものだから、
買った当時とても高価だったから、かわいいから、・・・
そのような思いとともにものを持ち続けるのがいいのか、
それとも手放した方がいいのか、
どちらが全体の調和、命の輝きを得られるのかをよく感じてみてください。

この世は鏡の世界、身の回りのものの命が光り輝くから、
鏡に映る、あなたの命も光り輝くのです。

2011.4.28 Thurseday

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