ありがとう祭り
好天に恵まれた梅雨入り前の日曜日、
友人の宇田さんに誘われて県北の甲奴町(つい最近三次市になりました)にある
“わらべ” に行ってきました。

わらべは古い大きな民家を改造したお店で、
美味しいおそばを食べることができ、いろんな名産品が並び、
イベントもたびたび開催されるので、
知る人ぞ知る有名なお店です。

三次市甲奴町 わらべ

今日は年に年に一度の「ありがとう祭」の日、
同行した講釈師 緩急車雲助(かんきゅうしゃ・くもすけ)こと久保浩之さんが
講談を聴かせてくださるとのこと、楽しみです。

店の中はいろんな人が持ち込んだ商品が並び、けっこうなにぎわいです。

わらべにて宇田さん

写真に写っているのが今回声をかけてくださった宇田さん、
“人に親切にする” のが大好きな好人物です。

久保さんの講談が始まるまでしばし時間があったので、
私は一人店の裏山に山登りです。

わらべの裏山

民家の軒先の細い道を上がっていくと、
きれいな花がたくさん咲いています。

わらべの裏山

ちいさな山ですので、5分ほどですぐ頂上です。

わらべの裏山

広場のようになっていて、心地よい風が吹き、
とても快適、最高です。

もちろん眺望もバッチリです。

わらべの裏山

ここで横になってしばし休憩、
日差しよけのタオルを目の上に置き、
20〜30分黙想をしてパワーアップしました。

店に戻ると宇田さんともう一人同行者正木さんが
お昼を食べられるところでした。

わらべで美味しい食事タイム

手打ちそばに玄米、採れたての山菜天ぷらに、
そしてビール・・・、
本当に美味しそうです。

私は前日より体質改善のため食事制限をしていて、
この日は持参の発芽炒り玄米が主食です。

けれどもあんまり美味しそうなので、
そば湯を数杯お裾分けいただきました。
私は以前松江に住んでいたことがあるので、
そば湯が大好物。
お陰様で大満足です。(^o^)v

この日ははがき絵の展示もやっていて、
その展示されているはがき絵を描かれた福山の和田すみ子さんに
直接いろいろと描き方を教えていただきました。

和田すみ子さんとその作品

下の二枚、和田さんが私のために文字を書いてくださいました。
“夢” と “福” です。

和田すみ子さんの作品「夢」

和田すみ子さんの作品「福」

これはなんと和紙の色紙に、漂白剤であるハイターを筆につけて
書いたものなのです。
すごいですね。w(゚o゚)w

そうこうしているうちに、講釈師 緩急車雲助さんの講談がはじまりました。

講釈師 緩急車雲助さんの講談

出し物は「お客様は仏様です」、
三波春男さんのお話で、私はこの話は二度目でしたが、
いいお話は、何度聴いてもいいものです。


講談が終わり、しばしの休憩の後は、
車で15分ほどの上下町に移動です。
ここは最近府中市と合併しました。

最初は町並みギャラリー末廣で骨董品や三次人形の見学です。

町並みギャラリー末廣

その美しい人形の数々、半端じゃなくすごいです。

町並みギャラリー末廣 三次人形

人形の微妙な形によって、三次人形、庄原人形、上下人形などと
区分されるのだそうですが、
素人目にはまったく分かりません。

町並みギャラリー末廣 三次人形

あんまり展示品が数多くてすごいので、どこにカメラを向けていいのか迷ってしまいます。

そこで本邦初公開!!
デジカメで撮った動画をアップいたします。

展示室の中をぐるり一回り、どうかお楽しみください。ヽ(^o^)ノ



このお店は昔造り酒屋だったところ、
その酒蔵が展示室になっています。

末廣の酒蔵展示館

お店のご主人が熱心に話をしてくださいました。
ありがとうございます。

末廣の酒蔵展示館

店を出ると、北に向かって約二分、昔ながらの芝居小屋「翁座」があります。

翁座

入館料200円を払って入りました。

昔ながらのたたずまいはまさに文化遺産、
花道を歩き、“奈落の底” も見せていただきました。

翁座にて正木さんと久保さん

二階席から舞台を望みます。
正木さんと久保さんのツーショット!

ここから再び来た道を引き返していきます。

風情のある公衆トイレ、厠(かわや)とでも呼ぶべきなのでしょうか。

上下町の厠

5分ほどぶらぶら歩いて、いつもの上下画廊に到着です。

上下画廊

この日はランプの展示会をやっていました。

上下画廊のランプ

このホールで、日野皓正や穐吉敏子、ケイコ・リーなどのコンサートが行われています。
田舎の町なのにすごいですね。

上下画廊の喫茶店でコーヒーやお茶をよばれ、
今度は吉舎町(三次市)の西光寺に向けて出発です。


西光寺には、私は何度も行ったことがありますが、
他の三人ははじめてです。

最初に行ったわらべで偶然ご住職の檀上宗謙さんとお会いして、
急遽話が決りました。

山の中の落ち着いたたたずまい、何度足を運んでもいいところです。

吉舎町の西光寺

軒先にあるたくさんのお地蔵様達に目がいきます。

西光寺のお地蔵さん達

どこかからのいただきものだとか ・・・、
カラフルで可愛らしいですね。

しばしお時間を取っていただいて、
壇上住職さんと仏教、平和などについて語らいました。

西光寺での楽しい語らい

美しいみどりの中、なんとも時間がゆったりと流れていきます。

外にある鐘をつかせていただきました。
ボ〜ンととてもいい響きで、気分はなんだか大晦日です。

西光寺の鐘

この鐘は、奈良の大仏様を造られた職人の方が造られて、
もしかしたら、大仏様の材料の一部の銅が使われたかもしれないとのことです。

戦時中も、お寺の前の道が細いため供出を免れ、
ここに残っているとのこと、
とてもありがたい鐘です。

境内のすみっこに大きな榎(えのき)があります。

オオムラサキの宿る榎

この榎にはたくさんの国蝶オオムラサキの幼虫がいて、
もう一週間もすると、一斉に孵化するのだそうです。
すごく楽しみですね。
たしかに木の根本には、幼虫のフンらしきものがたくさん落ちていました。

そうこうしているうちに時間はアッという間に過ぎ、
日暮れ前、名残惜しい気持ちを胸に西光寺を後にしました。


帰り道は久保さんがお住まいの呉経由で帰り、
家にたどり着いたのは10時前、
なかなかのハードスケジュールでしたが、
なんともゆったり、気持ちを和やかにさせてくれる素敵な一日でした。




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