共生<3> | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
古くから中国や日本では、この共生関係を「陰と陽」というふたつの形で表してきました。 陰とは、広がっていく遠心的なエネルギーや状態で、 まるくふくよかな身体をしている女性や太陽に向かって伸びる植物のようなもの。 陽とは、縮んでいく求心的なエネルギーや状態で、 筋肉質な男性や大地を動き回っている動物のようなもの。 この相反するふたつの性質がバランスをとり、共生関係を築くことによって、 宇宙すべてのものが成り立っているという考え方です。 陰陽の対比を簡単に表にしてみました。
陰と陽、どちらがいい悪いということではなく、 どちらも必要不可欠な大切な要素で、両方のバランスが大切です。 相反する陰と陽はバランスをとるためお互いを引きつけ合います。 男性と女性や磁石のN極とS極ははひかれ合い、 陰性の植物は陽性の太陽を求めて高く伸びようとします。 陰からは陽が生まれ、陽からは陰が生まれることによって、 陰陽のバランスを保とうとする働きがあります。 陰性の寒い土地にできる植物は陽性が強く、 その土地でそれを食べる動物は陽性の力で身体を温め、寒さをしのぐことができます。 逆に陽性の暑い土地にできる果物などの植物は陰性が強く身体を冷やし、 それを食べることによって暑さをしのぐことができるのです。 上に伸びるものは植物のように陰性です。 人間の顔の中で鼻や耳のように縦長で上に伸びているものは陰性ですので、 動かすことができません。 そして目や口、眉毛のように横に伸びているものは陽性ですので、 自由に動かすことができます。 陰性の鼻の中でも鼻の穴は横にふたつついているので陽性です。 縦に伸びた鼻筋は動かせなくても、鼻の穴だけはうごかせるのはそのためです。 ここではくわしく書くことはできませんが、 陰陽の働きをしっかりと学ぶと、宇宙全体すべてのものの共生関係が とてもよく理解できるようになります。 |