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片鼻呼吸法

呼吸法にはたくさんの種類がありますが、
心を安定させ、頭の働きをよくする効果があると言われている
片鼻呼吸法をご紹介します。

片鼻ずつ交互に息を吸ったり吐いたりするこの呼吸法は、
ヨガの有名な呼吸法のひとつで、
私もだいぶ以前から知ってはいたのですが、
ここ二年ほど前から毎日実践するようになり、
確実な効果を感じています。


やり方は実に簡単ですので、
まずはその具体的方法からご紹介しましょう。

片鼻呼吸法

基本は他の呼吸法と同じです。
  ・息は必ず鼻から吸う
     (片鼻呼吸法の場合、吐く息も鼻からです)
  ・できる範囲で長くゆっくりした呼吸をするよう心がける
  ・呼吸はできるだけ深く、吐く時は吐き切り、吸う時は吸い切る、
    これも無理のない範囲で
  ・呼吸は呼と吸、まず呼(息を吐くこと)からはじめる
  ・呼の方が吸(息を吸うこと)よりも長くなるように
  ・息を吸いきった状態で少し息を止める

1.まずは右手人差し指で眉間を押さえます
2.右手親指で右の鼻、薬指で左の鼻を押さえ、鼻の穴をふさぎます
   鼻の穴ではなく、小鼻を押さえてください
3.次に中指の力を緩め、左の鼻の穴を開き、
   ゆっくりと息を吐いていきます
4.息を吐き切ったら、同じく左の鼻でゆっくり息を吸っていきます
5.息を吸い切ったら、中指で再び左の鼻の穴をふさぎます
6.今度は親指の力を緩め、右の鼻の穴を開き、
   ゆっくりと息を吐いていきます
7.息を吐き切ったら、同じく右の鼻でゆっくり息を吸っていきます
8.息を吸い切ったら、親指で再び右の鼻の穴をふさぎます

左の鼻で吐いて吸う、右の鼻で吐いて吸う、左の鼻で吐いて吸う、・・・
これを自分の可能な範囲で、息が乱れない程度に深くゆっくりと、
何度か繰り返して行ってください。
最初は全体で三分程度を目安にするといいでしょう。


この呼吸法は、脳に十分な酸素を送ることができ、
その結果として脳の働きがよくなります。

呼吸は鼻から吸うのが基本です。
体に空気と一緒にゴミやホコリが入ってこないように、
鼻には鼻毛が生えていて、空気のフィルターの役目を果たしています。
喉にはこのフィルターがありません。

風邪を引いて鼻が詰まった時、
頭がボーッとしてくるのは、
鼻呼吸ができず、脳に酸素が十分に行き渡らないためです。

痴呆症の老人や放心状態の人をイメージしてください。
目はうつろ、口がポカーンと開いているイメージはないですか。
これは鼻から呼吸をせず、口呼吸をしているという証です。

一般的に口をいつも開いている人は、
あまり頭の良さそうなイメージはないはずです。

逆に口を真一文字に結び、
鼻の穴を大きく開いて息をしている人は、
興奮したり真剣に物事に取り組み、
脳をフル回転させようとしているイメージがあります。

こう考えただけでも、
鼻呼吸がいかに脳の働きにとって大切かが分かるでしょう。


人間の体の構造はすべて意味があります。
五体(頭、両手足)、五官は五行(木火土金水)に対応し、
縦(陰性)に付いている鼻筋や耳といった器官は陰性で動かすことができませんが、
横(陽性)に付いている目、眉、口、鼻の穴等は陽性で、
自分の意志でもって動かすことが可能です。

目や耳はふたつありますが、
これは方向性を感知するために必要だからです。

では、なんのために鼻の穴はふたつあるのでしょうか?
これはちょっと理解しにくいですね。

脳の中心的役割を果たす大脳は、
右脳と左脳に分かれ、大きく言えばそれぞれ感性、知性といった
陰陽の働きをしています。

鼻の穴も同様で、鼻の穴から吸う息は、
脳、特に大脳に直結し、それぞれ陰陽の働きをしていると考えられます。


ですから鼻でしっかりと呼吸をし、
左右の鼻の働きをフルに高める片鼻呼吸は、
脳の働きをとても高める効果があるのです。

特に左右の鼻どちらかがいつも詰まり気味だと感じられている方は、
是非この片鼻呼吸を実践してみてください。
両方の鼻を十分に機能させることは、
脳をしっかり機能させるための必要条件です。


片鼻呼吸はいつ行っても構いません。
朝起きてすぐにすると、爽やかな目覚めが得られるでしょう。
寝る前にゆったりとしたリズムで行うと、落ち着いた深い眠りに誘います。
これから勉強をするぞ、という時にすると、
頭の回転がパワーアップするでしょう。

私も片鼻呼吸を続けていると、
頭の回転がより滑らかになり、
苦手な(!)記憶力も少し改善されるのを感じます。


簡単だけど大きな効果、
片鼻呼吸法も、これからの水の時代の大きな宝物のひとつです。

2010.6.19 Saturday
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