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2016年6月28日 ・・・ 生活道

『ピンチがチャンス』
この言葉はこれまで何度も目にし、耳にし、心に焼き付いています。
誰しも過去を振り返ってみると、
順風満帆な時よりも逆境にさらされた時の方が、
己を振り返り、自己を変革することができます。

ピンチは一瞬にして訪れる時もありますが、
その多くは過去の要因が積み重なって起こったものであり、
またそうではないとしても、
そのピンチから脱出するために、
それまでの自分よりも身を正した生き方が求められます。

ピンチにされされている時は本当に苦しいものですが、
時が経って振り返ってみると、
すべては懐かしく、
その当時の苦しさも心温まる思い出に変わってしまうことがよくあります。

懇意にしいる放浪の音楽家のマサくん(奥野勝利)は、
東日本大震災発生直後から何度も被災地に足を運んでいて、
彼が先日のコンサートの中でこんなことを話していました。

「テレビやマスコミでは報道しないけど、
 被災地の人たちはこんなことを言っています。
 『被災した直後、一個のおにぎりをみんなで分け合った、
  あの頃が懐かしいの~』 って...」

お釈迦様はこの世は『一切皆苦』と言われましたが、
その苦しさをもまた楽しさに変えることができる、
これが人間の持つ本能的強さだと感じます。


人生に於いてピンチと感じられることは
そう何度も繰り返し起こるものではありませんが、
ピンチとまでは呼べなくても、
ちょっとした嫌なこと、マイナス思考に陥りそうなことは日々起こっていて、
その時に意識してほんの少しだけ思いを変えることによって、
その人の心のあり方は大きく変わります。

日々の積み重ねは大きいものです。
一日一歩でも一年では365歩になり、
そしてマイナスからプラスへは大きな差であり、、
これがかけ算になるのですから、
チリも積もって山となるのです。


具体的に心がけている例をお話ししましょう。

先日「モラルある社会」というページに、
食料品を買う時は、棚の前に並んでいる消費期限の古いものから、
ということを書きました。

この時に、「自分さえよければいい」と思って棚の奥に手を伸ばすか、
「他の人たちもこの食材で楽しい食卓を囲んでもらえたらいいな♪」
と思いながら手前のものを手に取るのか、
こんな行為と思いの違いです。

実に簡単ですね、けれど極めて本質的な心の持ち方です。


家の近所で火事が起こったり、
たまたま交通事故の現場に出くわすと、
多くの人が野次馬根性を持って集まってきます。

『他人の不幸は蜜の味』、
人間は他人の不幸を面白がって見るという習性があります。
けれど『人を呪わば穴二つ』、『情けは人のためならず』、
他人にかけた自分の思いは、いつか必ず自分の元へと還ってきます。

こんな時こそ己の運命をいい方向へと導くチャンスです。
決して興味本位で現場に走って行って見物することなく、
また仮に目に入ったとしても、
絶対にその当事者の方たちの不幸を楽しまず、
心の中で被害が最小限になることを祈るのです。


お財布の中が厳しい時、大きな支払いがあると嫌なものです。
それが絶対に必要な出費だとしても、
どうしても出し渋り、気持ちは落ち込んでしまいます。

けれどどんなに嫌な思いでお金を出しても、
また逆に快くお金を出しても、出す金額に変わりはありません。
だとしたら、お金は快く出した方が自分の心にはプラスに働きます。

「お金を払いたくないな・・・」、
「これでお金が減ってしまうな・・」・、
こんな思いで嫌々お金を払うのと、
「このお金のお陰で○○な思いができた」、
「○○が手に入った」、
「このお金が相手の元に届けば、
 このお金がそこでまた大きな幸せを創り出すんだ」
こう思うのとでは、どちらが自分にとって、
自分の心にとってプラスでしょう。

“お金を支払はなければならない” 、
普通に考えるとあまり喜ばしくないと思えることだからこそ、
それを大きく逆転させ、プラスに変えることができるのです。


こんなことを考えていると、
シンクロ現象で、たまたま手にした「みやざき中央新聞」に、
こんな記事が書かれているのを目にしました。
一般社団法人「倫理研究所」を設立された故丸山敏雄氏の言葉です。

「支払い」の話も面白い。
入金は嬉しいが、支払いは渋々というのが人情である。
一般的に「支払いは翌月の末払い」という会社が多いが、
中には「翌々月の末払い」という会社もある。
しかし丸山氏の信条は、
「支払いは喜んで」、「請求書が来たらすぐ支払う」である。
これを実践していくと、
面白いようにお金の入りがよくなるそうだ。


思いひとつで運命が変わる。
いえ、思いという以前の “心がけ” のようなものですね。
その小さな日々の心がけが何より大切です。

丸山氏はこんな小さな日々の生活の中での心がけを正すことを、
『生活道』と呼び、何よりも大切にされていたそうです。


広島でもこの丸山氏が提唱された生活道を、
倫理という形で学んでいる方がたくさんおられ、
先月、広島市の倫理法人会でインドの話をさせていただきました。

倫理を学ばれている方はさすが日々の実践を積んでおられるので、
インドで体感したことをとても興味深く聴いてくださり、
次回は東広島市でお話しさせていただくことになりました。

インドで学んだ大切なことのひとつが、
『日常の中にこそ深い喜びがある』ということです。
これは『生活道』とも通じます。

また禅の修行僧が日々行う『作務』もまた、
日常こそが心を磨く大切な場であるとしています。


生活道、身近なところにこそ幸せの種がある。
こんな嬉しいことはありませんね。
自分なりの生活道を求めていきましょう♪

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