清貧の極
清貧とは清く貧しいこと。
私が清らかであるかどうかは分かりませんが、
お金儲けにはとんと疎く、
興味がないことには努力をしない怠惰な私が貧しいのは事実であり、
清貧に近い状態かもしれません。

それでも頭では何とかしなければいけないと思うのですが、
ボランティアや好きなことには熱が入っても、
ビジネスと呼ばれるようなことにはなかなか情熱を傾けることができず、
いつも最低限の暮らしができればそれで満足してしまいます。

こんなアンバランスな人間だからこそ、
たくさんの宗教家の方たちとお付き合いしたり、
真理を求めようと雲を掴むような活動ができるのだと思います。

今が自分にとって最善の生き方だとは思いませんが、
特別な適正、興味、能力を持った人間だからこそ、
こんな人生もあるのだと考えています。
ある意味変わり者、よく言えばレアアースのような存在です。

特に昨年二度の死に目に遭い、
運命、天命というものが確実に存在するということが
より深く理解できるようになってから、
もう自分なりの生き方をするしかないということをより強く感じるようになりました。
意識はますます現実から離れていっています。

けれど目先のお金儲けにはまったく関心がないとしても、
私が本当の天命をまっとうできたなら、
もっと豊かな暮らしができるようになるはずです。
その点は怠惰すぎる自分をいつも反省しています。
安逸なる生活に甘んじていてはいけません。


そんな私のことをいつも心配し、
私が世界一のオーディオ職人と尊敬し、
今の私にとって最も厳しい指南役であるローゼンクランツの貝崎さんは、
「きちんとお金儲けしてるか〜?」
「ボランティアばかりしてたらいかんよ。きちんとお金をもらわんと」
と厳しくも優しい言葉をかけてくださいます。

十歳ちょっと年上の貝崎さんは、
「人から小言を言ってもらえる内が花なんよ〜」
と言われますが、本当にその通りだと思います。


私は自分の人生における人とのご縁、その移り変わりを見るにつけ、
まったく見事なほどにひとつの流れがあることを感じます。

今から三十年前、二十歳過ぎの時に宗教に傾倒し、神の道を志し、
神前で心定めをし、それ以降様々な素晴らしい宗教家の方たちと出会ってきました。
また今もご縁をいただいています。

けれど近年は、そのご縁が気功、風水、宇宙エネルギーといったものを経て、
トイレ掃除、そして宗教に出合う以前の十代の頃から大好きだった音の世界へと、
より実践的でリアルなものへと移ってきています。

トイレ掃除ほど体を使った尊い実践行、下座行はありません。
本当は「ありません」と言い切ってしまってはいけないのですが、
私は人一倍心を修練する方法論について身近で見聞きした経験がありますが、
私のその経験の中で、トイレ掃除は飛び抜けて効果の大きい実践行であることを感じます。
体がそう判断します。

また音の世界は、精神や時空を律している理論が、
顕著かつ短時間にハッキリと形となって現わます。
これほど目に見えない世界と深くつながり、
明解に法則の因果関係を表出してくれるものは他にありません。

だからと言って音を探究している人たち全員が、
そんな時空の真理や法則性というものを意識しているわけではありません。
ほとんどの人たちは、単なる既存の物理法則の世界の中で試行錯誤しているだけです。

そんな中、貝崎さんの探究している音理論は、
まさに生命の持つ法則性を世界で初めて音から解き明かそうとするものであり、
実際にそれが音の変化となって現われ、
一本数十万円もするようなケーブルでも多くのマニアの人たちがその価値を認め、
数多く売れています。
そんな貝崎さんだからこそ私は世界一のオーディオ職人と評するのです。


私が自分自身で最も自慢できることは、
この人やものとの素晴らしい出会いであり導きです。

今は拠点を東京に移しておられますが、
貝崎さんの元々の店と自宅は広島にあり、それでご縁をいただき、
最近貝崎さんの研究が進み、
どうしても自分の音理論には東洋的な理論的解釈が必要だということで、
再び頻繁に連絡をくださるようになりました。

ご縁というものでしょうね。
貝崎さんの生まれ育ちは愛媛県の松山市なのですが、
私のここ広島の家の真裏にお寿司屋さんがあり、
そのお寿司屋さんの大将が、
偶然にも貝崎さんと子供の頃親しかった高校の同級生なのです。
よくその店で貝崎さんにお寿司をご馳走になります。


貝崎さんからお電話をいただくといつも長話になりますが、
その話の流れの中で、
私に貝崎さんの作られた製品のモニターをし、
レポートを書いてみないかということになりました。

私はここ十年近くステレオのない暮らしをしていたので、
そんなことで、ローゼンクランツの新しいスピーカーを購入することになり、
その設置のため、先日貝崎さんが我家に来てくださいました。

私の家はボロアパートなのですが、
その私の家に来た時の様子をホームページ上に書かれ、
アパートを “貧乏長屋” 、私の暮らしを “清貧の極” と表現されています。 (#+_+)

あまりの 的確な ひどい表現に、
このホームページで紹介することをためらったのですが、
なんでもオープンが私のモットーですので、
このこともやっぱり書かせていただくことにしました。
  <清貧オーディオの極・シンプルセット(RK-AL12-Gen2)>

  <清貧オーディオの極(RK-AL12-Gen2) by N.S 情報>

これから私の書いた音についてのレポートが、
少しずつローゼンクランツのホームページに載ることになります。

いや〜本当にローゼンクランツの新作スピーカーの音は素晴らしいですよ。
私も長く音と付き合ってきましたが、
こんな自然な音色をステレオから耳にしたことがありません。

これは人生を変える力があるかもしれません。
音は私にとってきわめて大切な人生のパートナーですので、
冗談抜きでそう思います。
またそうであるからこそ、貝崎さんも私にそんな機会を与えてくださったのでしょう。
お陰様でここ最近は心身ともに気力に満ちています。


この気力、きっといい方向に活かせそうです。
清貧からの脱却、これが2012年の目標です。 (^o^)v

2011.12.27 Tuesday


ひとつ前へ ホームへ メニューへ 次へ