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生命の暗号―あなたの遺伝子が目覚めるとき
生命の暗号―あなたの遺伝子が目覚めるとき
村上和雄
プロローグ 生命の不思議を解読する
第1章 遺伝子が目覚めるとき
第2章 環境で遺伝子が変わる
第3章 遺伝子ONにして生きる
第4章
この生命設計図の不思議
第5章 だれが生命の暗号を書いたか
遺伝子研究をする科学者の立場から、この宇宙を創造し、律している
人智を越えた存在を「サムシング・グレート」（偉大なる何者か）と呼び、
科学万能主義の限界を唱えた村上和雄氏話題の書です。
研究によって知りえた遺伝子の働き、これまでの学究生活での経験を
淡々とした文章で語る中で、人間の未知なる可能性、
「プラス発想」の大切さを説いておられます。
人間の持つ遺伝子のほとんどは普段はスイッチＯＦＦの状態になっていて、
望むべき遺伝子のスイッチをＯＮにするには、物事を前向きに考える
「プラス発想」が大切であり、遺伝子レベルで考えると、
「こうあってほしい」と望むことはほぼ１００％可能性の範囲内であり、
だれもが「奇跡の人」となる可能性を持っている・・・、
精神論ではなく、科学的事実としての村上氏の言葉には、
読み手に大いなる勇気を与える力があります。
人間には誰しも向き不向き、適性というものがあります。
しかしそれを越え、人間の持つ未知なる可能性を引き出すべく、
何事にも積極果敢に挑戦することが大切なのだということを教えてくれます。
村上氏のお話を８２年の夏、まだ私が大学生だった頃に聴いたことがあります。
村上氏のご実家は奈良県天理市にある立派な天理教の教会、
私はたまたまご縁があり、そこの教会のお手伝いをさせていただいていて、
そこで小さな子供たちにコツコツと努力することの大切さを講演されているのを
聴かせていただきました。
村上氏の思想の根底には、小さい頃ご実家である教会で素晴らしいご両親や
ご兄弟の方たちとともに育んでこられた宗教観、自然観というものが
しっかりと根付いているのだと思います。
研究者として輝かしい業績を残された村上氏、
研究者として大成するためには、ただ単に頭がいいだけではだめで、
よき指導者、時流に合った研究テーマなど
才能や努力だけでは補いきれない「運」を掴み取る力も必要だとのこと。
そのためにはどうすればいいのか・・・、
それを律しているのが「サムシング・グレート」であり、
眠っている未知なる遺伝子のスイッチをＯＮにすること。
私自身、未知なる遺伝子のスイッチをＯＮにするとどの様なことができるのか、
新たなる人生のページを開いてみたい気持ちになりました。
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