インド・スリランカの旅
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3月5日  カンニャークマリ





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我が心のインド




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今日も一日日本から来ている学生YMCAの若者たちと
一緒に行動させてもらうことになっています。

朝、車に椰子の実やいろんなものを積み込んでホームを出発し、
途中何ヶ所かで荷物を降ろしながらアンブマナイホームを目指します。

朝早くから仕事をしています

途中立ち寄ったところで待っている間、
家の工事をしている労働者の方たちを写真に撮りました。
子どもも一緒に働いています。

写真を撮られる時はしばし仕事の手が止まりました

私は記録としてインドのいろんな光景を写真に収めたいのですが、
インドの人たちはほぼ例外なくカメラを向けると喜んでポーズをとってくれます。

日本だとどうでしょうか。
町中でいろんなところにカメラを向けていると、
下手すると変質者かストーカーに間違われてしまいます。
見知らぬ子どもに声をかけるのも同様ですね。
いつからこんな国になってしまったんでしょう ・・・。

荷物を積んだ車の中はこんな感じです。

ジープの中は荷物でいっぱい

インドでは、ジープのようなRV車の割合が、
カローラのような普通の乗用車タイプと比べてはるかに高いです。
推察するにたぶんこんな理由からでしょう。
 1.悪路でもガンガン走る
    道路事情の悪いインドでも、車高の高いRV車だと気兼ねなく走れます。
 2.大きな荷物が積める
     インドでは、車は移動だけではなく、運搬用として大活躍しています。
 3.たくさん乗れる
    治外法権的(?)なインドでは、乗車定員は無制限です。
    小型のRV車に10人近く平気で乗り込みます。

荷物の間に体をうずめ、ガタガタと車の動きに身をゆだねるのも、
遠足気分で楽しいものです。


アンブマナイホームに着くと、みんなで近くの小学校に移動しました。
今日ここで子どもたちとの交流会が準備されています。
まずは校長室に入り、待機する一行。

校長室での一時

インドの学校制度にについてスレッシュさんに尋ねると
  PRIMARY SCHOOL 1~5年生
  MIDDLE SCHOOL 6~8年生
  HIGH SCHOOL 9,10年生
  HIGHER SECONDARY HIGH SCHOOL 11,12年生
だと教えてくれました。

校長室から子どもたちの待つ講堂へ移動します。

ぞろぞろと講堂に移動しました

講堂にはたくさんの子どもたちが腰を下ろして私たち一行の到着を待ってくれていました。

みんな私たち一行をお待ちかね

まずは子どもたち全員が起立し、私たちに向かって挨拶をしてくれます。

元気いっぱいのインドのちびっ子たち

女の子、男の子が前に出て歓迎の言葉を述べてくれました。
もちろん現地のタミル語なので何を言っているのかちんぷんかんぷんです。

女の子の挨拶はちょっと恥ずかしそうです

元気いっぱいに挨拶してくれました

言葉は分からなくても気持ちだけは十分に伝わってきます。
その間私は勝手に立ち歩いて写真を撮っていましたが、
男の子たちはそんな私がとても気になる様子でした。

カメラで何を撮っているのかな?気になるな・・・。

スレッシュさんが子どもたちに私たちのことを紹介してくれています。

スレッシュさんが子どもたちに私たちを紹介してくれました

優しい語り口で、スレッシュさんのお人柄を感じさせます。

その後で私たちも下手な英語で一人ずつ自己紹介をしました。
子どもたちは学校で英語を習っていますので、
学年の高い子ならヒアリングもバッチリです。

交流会の最初は子どもたちがタミル語の歌を歌ってくれました。
こんな感じです。

次は私たちが子どもたちに日本の歌を紹介する番です。
“幸せなら手をたたこう” 、 “森のクマさん” 、
“インディアンバナナ 、 ピーナチョパナチョ~♪” こんな歌を私たちが歌い、
子どもたちに歌唱指導して一緒に歌いました。

子どもたちに挨拶をしました

子どもたちはけっこう喜んでくれましたね。 (^o^)v
どれもみな簡単な曲で、歌詞もとてもいいので、
歌詞の意味をきちんと説明できればよりよかったのにと思いました。
次回の課題ですね。

歌の次は折り紙です。
日本から持ってきた折り紙を全員に配り、
ひとつずつ折り方を指導しながら折り進んでいきます。

さあ、何を折るのかな?

ちっちゃな子には難しいので、そんな子には一緒に折ってあげるのですが、
小さな子から大きな子まで一緒に作業をするというのはなかなか大変です。

子どもたちは折り紙をしながら大はしゃぎ

とにかくみんな大騒ぎしながらですが、なんとか無事折り紙が完成しました。
何という名前か分かりませんが、
指を入れて口のようになったところがパカパカ開く、
そんなのが出来上がりです。

ボクにもできた!

小さい子はとにかく大喜びですが、大きな子や女の子もけっこう嬉しそうにしています。
こんな単純なことで喜んでもらえると、こちらもホントにハッピーになります。
ありがとう!! インドの子どもたち!! ヽ(^o^)ノ


学校から車に乗ってこのあたりで一番大きなナガラコイルの町に移動して、
ショッピングをすることにしました。

まず立ち寄ったのはクリスチャンの方が経営する4階建てぐらいある大きな衣料品店で、
男女それぞれフォーマルなものからカジュアルなものまでたくさんの種類が並んでいます。
女性はパンジャービードレスを買っていましたが、
1,000円以内できれいなドレスが手に入るのは日本の感覚でかなりのお値打ちです。
ただどこでそれを着るかが問題でしょうが ・・・。

インドの衣装でおめかしします

ずらりと並んだインドの店員さんたち。

店員さんたちが勢揃い

インドではよく見かける光景ですが、なんでこんなにたくさんおられるのでしょうか ・・・?
サンカランコービルのスーパーケットなんかでもそうでしたが、
いたるところにたくさんの店員さんがいて、みな手持ちぶさたにしています。

そのときも店員さんはみな若い女性でしたが、
若い女性は人件費が安いので、半ば研修生みたいな感じでたくさん雇っているのでしょうか。
巨大な人口を抱えるインドに、 “効率化” という言葉はあまりなじまないようです。


最近のケイタイは優れていて、日本で使っているものをそのまま海外に持って行っても
設定をちょっと切り替えるだけで使える機種があります。
私の使っているauにも「グローバルパスポート対応ケイタイ」というのがあって、
世界約180カ国の国と地域で使えるそうです。

使えるエリアを調べてみると、ナガラコイルの町を中心に、
コモリン岬手前までが「High」のエリアになっています。
今度インドに行く際は、このケイタイに買い換えましょう。

auのインド・タミルナード州でのエリア(の一部)


午後からスギルタンファミリーのプライベートビーチで海水浴をすることになりました。
ベンガル湾の波が高くないか心配でしたが、今日は穏やかで、
これなら安心して海に入ることができそうです。

ベンガル湾の波は穏やか

外国で海水浴というのは生まれて初めての経験ですが、
海水浴や泳ぐということ自体十数年ぶりの体験です。

ベンガル湾で海水浴

大きな波に身をゆだね、桃太郎の桃になった気分でどんぶらこどんぶらこと
波間をさまようのは、自分が自然の造形物のひとつになった気分で快感ですね。

浜辺はきれいな砂浜ですが、少し沖に出ると突然深くなったところがあり要注意です。
海につかって泳いだり、砂浜で寝転んだり、
海を眺めながら買ってきてもらったオレンジを食べたり、・・・
思い切ってズボンのまま海に入って大正解でした。

動画はスレッシュさんに撮ってもらいました。

浜辺に椰子の実が流れ着いていました。

名も知らぬ 遠き島より 流れ寄る 椰子の実一つ

みなさん「椰子の実」という歌をご存じですか、
島崎藤村の歌詞で有名な童謡です。

「椰子の実」

名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ

故郷(ふるさと)の岸を 離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月(いくつき)

旧(もと)の木は 生(お)いや茂れる
枝はなお 影をやなせる

われもまた 渚(なぎさ)を枕
孤身(ひとりみ)の 浮寝(うきね)の旅ぞ

実をとりて 胸にあつれば
新(あらた)なり 流離(りゅうり)の憂(うれい)

海の日の 沈むを見れば
激(たぎ)り落つ 異郷(いきょう)の涙

思いやる 八重(やえ)の汐々(しおじお)
いずれの日にか 国に帰らん


   「椰子の実」 ← 歌詞の表示とともに音が出ます!

私はインドにいる間、この歌を何度も頭の中で口ずさんでいました。
椰子の木が生い茂る南インドののんびりとした異国情緒が、
この歌の歌詞、メロディーとぴったりな感じで、
無意識に頭の中をこの歌が流れてくるのです。

ある日ホームで子どもたちに囲まれ、楽しく歌を歌っていました。
子どもたちがタミル語の歌、私が日本語の歌、
交代しながら何曲か歌いました。

私の歌といっても鼻歌程度なのですが、
何曲か歌った後、この「椰子の実」を歌っている時、
最初の部分を少し歌っただけで完全に言葉が詰まってしまいました。

名も知らぬ 遠き島より
流れ寄る 椰子の実一つ

故郷(ふるさと)の岸を 離れて
汝(なれ)はそも 波に幾月(いくつき) ・・・


この歌詞の内容が孤児である子どもたちの生い立ちと重なってしまい、
あのまま歌い続けていたら子どもたちの前で大泣きしてしまうところでした。

椰子の実も、子どもたちも、そしてこの私自身も、・・・
インドにいると、すべての生きとし生けるものが自然の中のひとつに過ぎないんだという
当たり前の事実に深く気づかされます。


邦画の最高傑作として名高い「東京物語」はご覧になったことがあるでしょうか。
私もこれまで何度となく繰り返し観て、
そのたびに深く、そして時によって異なった感動を味わってきました。

東京物語
東京物語 笠智衆, 東山千栄子, 原節子, 杉村春子, 小津安二郎

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stars折にふれ、この映画にもどってきます
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'02にこのリメーク版がテレビで放送されたのですが、
バック音楽にサラブライトマンの「Time to Say Goodbye」が流れ、
現代に舞台を移した東京物語は、今という世相を反映しながらも
人間の持つ情の機微を豊かに描いた秀逸な作品でした。

東京物語(TV版)
東京物語(TV版) 永田優子

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この中で父親役の宇津井健(映画では笠智衆)が亡くなった
次男の嫁である松たか子(映画では原節子)の前で「椰子の実」を歌う場面があるのです。

ぼそぼそと独り言のようにつぶやく「椰子の実」ですが、歌詞が少し間違っています。
『あら、(亡くなった)修二さんがいつも「椰子の実」の歌詞を間違えて歌っていてのは、
 お父様の歌を聞いて覚えたからですのね ・・・』
そんなセリフを松たか子が柔和な笑顔でささやきます。

松たか子は、現代女性の垢抜けたところと昔ながらの日本女性が持つ古風なところを
併せ持つ素晴らしい女優ですね。
ドラマの中のこのシーンがとても素晴らしく、「椰子の実」の歌とともに
私の脳裏に深く刻み込まれています。


学生たちと別れ、私は車でホームに戻ることにしました。
途中スギルタンの奥さんを迎えに聾学校に寄りました。

奥さんを待っている間、下校する子どもたちが門から出てきて、
車に乗っている私を見て手話で何かを話しています。
きっと外国人が珍しいのでしょう。

私も例の絵がたくさん描かれたタミル語のテキストを取り出したりしながら
身振り手振りで懸命にコミュニケーションをとってみました。

聾学校の子どもたち

みな驚くほど快活で明るくて、
彼らからたくさん元気をもらえた気持ちです。

インドの町は車のクラクション、スピーカーから流れる大音量の音楽、
いろんな種類の音、騒音であふれています。
そんな中聴力のない彼らが生きていくのは並大抵のことではないと思います。
彼らの明るさがそのままで、いつまでも元気で生きていってくれることを願うだけです。

奥さんと一緒に老人ホームに寄りました。
みなさんで記念撮影。

老人ホームの皆さん

「あなたも写りなさい」とのことで、奥さんがカメラマンになってくださいました。
私だけ背が高くてうまくフレームに収まらないので、
わざわざ椅子を用意してくださいました。 ^^☆
ありがとうございます。

私を真ん中に座らせてもらって記念撮影

奥さんを待っている間、ゆっくりと廷内を散策しました。
南国の花は色鮮やかできれいです。

老人ホームの庭は花盛りでした

花の写真はやっぱり一眼レフじゃないと上手く撮れません。
そう思っているからなのか、日本に帰って写真をパソコンの大きな画面でチェックしてみると、
やっぱり花の写真はイマイチなものばかりです。

子どもたちの写真が実にイキイキと撮れているので、
そのコントラストでよけいに際だってそう見えるのかも知れません。

果物が何気なく目の前にぶら下がっているというのがいいですね。
インドにいると時間がゆったりと流れていきます。

老人ホームに実っていたマンゴー

このままいつまでもインドでのんびりとしていたいです。
インドで残された日があともうわずかかと思うと胸が痛みます。

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