過去の自分と比較する

アドラー心理学では人の悩みのすべては対人関係であると言われていて、その中でも他人との比較が大きな苦しみを生み出す要因です。

けれど他人との比較は自らを克己する要素でもあり、また今の社会全体が回りとの比較の中で上を目指すことによって成長するよう形作られていて、なかなかこの呪縛から抜け出すことは困難です。

本当はこの呪縛から抜け出したところ、誰とも比べることのない自分だけの喜び、安寧の境地、ここに本来目指すべき深い喜びがあることを、たぶん誰もが心の深いところで感じているのだと思います。

四ヶ月間インドで過し、当初は持ってきた英語のテキストで少しずつ学習を進めていました。
日本にいる時はなかなか時間が取れないので、実地で英語を使うインド滞在中は英語を学ぶのに最適です。

英語スキルを希望する段階まで到達させるのは長い長い道のりです。
渡印11回目で少しずつは上達しているものの、なかなか思ったことを英語で表現することができず、今回は途中で大きな挫折感を覚え、滞在途中で英語学習を途切れさせてしまいました。
その代わりネットからダウンロードした日本の電子書籍を読むことに集中しました。

その電子書籍の中の一冊が、以前もご紹介した佐藤由美子さんの「うまくいきそうでいかない理由」です。

この本の中に「たった一週間でピアノがうまくなった事例」というのがあります。

方法は簡単で、なかなか上達しないというあせりの気持ちを捨て、過去ピアノを始めた当初の自分と心の中で対話をし、少しずつでも着実に進歩した自分を認めるというものです。

ピアノでも英語でも学ぶ際の感覚というものがとても大切です。
何度やってもダメだ・・・、どうせ全然上達しない・・・、そんな思いを心の中で持っていると、学んでいても喜びがなく、また学んでいる内容が頭の中に入ってきません。

他人や回りと比較するのではなく、自らの過去と比べ、自分なりの進歩を認めた上で自分だけの喜びの道を歩んでいくというのは素晴らしい方法です。

実際にこのことを意識し、インド滞在後半は再びコンスタントに英語を学ぶことができ、下手なりにも英語で会話することに対する抵抗感が減ってきました。

今は日本に戻ってきてまだ落ち着かず、英語学習は途切れてしまっていますが、また再開する際は、過去からの進歩を認めた上で新たな一歩を踏み出していこうと考えています。

幸せ、喜びは他人との相対の中から生まれるものではなく、自らの内から湧き出る絶対的なものです。

ちょっと余談を。

今日のお昼に家の近くで懇意にしているご婦人と出会い、最近インドからようやく帰って来られたという話をすると、
「サカイさん、すごくいい顔になったね」
と昨日に続き嬉しいお褒めの言葉をいただきました。

連日違う人から同じことを言われたので本当にそうなのかもしれません。
今の状態を維持できるよう努力します。

その褒め言葉ですが、女性に「最近キレイになったね」と言う時には、そのまま伝えたのでは、「あら、私元からキレイだったわよ!」と思われる場合があるので、必ず過去との比較、かつ過去も美しかったという意味で、
「最近より一層きれいになりましたね!」
というように、“より一層”という言葉を加えるのがポイントなのだそうです。

言葉遣いは難しいですね。(^_^)/

美人