根源に還る

『Everything Great』すべてのものが持っている生命のリズムは極めて正確であり、バランスが取れています。

地球は長い年月に渡ってその上に暮らす動植物が繁栄し、大規模な森林火災が起こらない絶妙の酸素、二酸化炭素の濃度を保ってきました。
人間の男女の出生率もほぼ同等で、男よりも若干平均寿命の長い女の方が、その分だけ出生率が下回るようになっています。

今は文明法則史学で見て確実に分かっている周期で約800年に一度の文明の大転換期であり、様々な価値観が一気に逆の性質のものへと換ろうとしています。
その換りゆく価値観は、旧時代のものも新時代のものも、同じ属性であって反対の性質を持ち、西洋から東洋、男性から女性といったように、同じスケールとバランスを持った対極のものです。

昨日、前から読みたいと思い少し前に購入していたタオを生きる—あるがままを受け入れる81の言葉という本を、ようやく手にとって読みはじめることができました。

タオとは道ということ。
老子、荘子が説いた無為自然な生き方をするというような意味で、このタオの生き方、タオイズム、あるいは道教を、ザ・ワーク 人生を変える4つの質問という精神を解放する素晴らしいワークを開発したバイロン・ケイティがどのように説いているのか、とても興味がありました。

老荘が説く道教、無為自然の生き方と対極にあるのが仁義礼智を重んじる孔子の説く儒教です。
これは男女、天地と同じように、どちらがよくてどちらが大切というものではありません。
この二つは完璧に陰陽の関係であり、どちらも同様のスケールを持つ偉大な思想です。

老子は実在したかどうか、その存在が不確かな伝説の人物ですが、もし実在したのであれば、孔子は老子に教えを請いに行ったという記録があるので、同時代、紀元前500年頃の人物だと思われます。
極めて偉大な二人の思想家が同じ時代、地域にいたというのはすごいことです。

孔子の説く礼節を重んじた生き方というのは高潔な紳士のようなもの。
それに対して老子の説く無為自然な生き方とは、自由闊達な子どもといった感じでしょう。

今は陰から陽、東洋から西洋へと続いてきた約1600年サイクルの文明の終末期です。
最初はまったくのゼロから始まった文明の構築は時を経るにつれて徐々に完成され、その役割は少しずつ新たな創造から維持・継承という方向へと向かっていきました。
そしてこれからは、これまで創り上げてきたものをいったんすべて崩壊させ、再び新たなる創造が求められている時代です。

その流れにおいては、これまでは形あるものを維持しその規律を守る、いわゆる儒教的価値観が重んじられた時代であり、これからの新たな時代はゼロからの創造、歴史の生命にまかせて新たな扉を開いていく、いわゆる “岩戸開き” 、道教的時代の幕開けだと言えるでしょう。

女性を陰とするならば男性は陽。
(陰陽はあくまでも相対的なものであり、比較の上に存在します)

新たな時代の幕開けは、ゼロから価値を創造し、新たな生を産み出す女性性の時代であり、その後は、それを引き継ぐのが発展・応用の力を持つ男性性の時代です。
そこから見て、大きく女性は道教的であり、男性は儒教的であると言うことができます。

けれど陰陽は相対で、陰の中にも陽があり、陽の中にも陰があります。
自分は男性であって強い論理性を持つ反面、礼節というルールに縛られるのが大の苦手で、無為自然な老子の説く生き方に強く憧れます。

昨日「タオを生きる」を手にとって、まだほとんど読んでいないにも関わらず、胸の奥からとても懐かしいような熱い感情がこみ上げてきました。
「魂の故郷に還ってきた」とでもいう感覚でしょうか。
やっと自分の根源を見つめ直す時を迎えたという思いを強く持ちました。

東洋のスーパースター ブルース・リーが亡くなって46年、今もその人気はまったく衰えることを知りません。

彼をヒーローならしめるのは、その華麗で俊敏なアクションとともに、根底に流れる東洋の美学とも言える思想です。
彼の語る「DON’T THINK, FEEL!」、「BE WATER, MY FRIEND」という言葉は、このホームページでも何度も紹介していますし、その他いろんなサイトや媒体で、近年になってさらに目に触れる機会が多くなったような気がします。

今あらためて上の二本の映像を見ましたが、 “めちゃめちゃ格好いい!!” ですね。
短期間に生命を燃焼し尽くして夭逝するのも仕方がないと感じます。
けれどやっぱり残念です・・・。

これらのブルース・リーの語る言葉はまさにタオです。
そう思って調べてみると、彼の創り上げた截拳道(ジークンドー)という思想であり武道は、タオイズムに基づいるのだということが分かりました。

截拳道のテキストのタイトルが「Tao of Jeet Kune Do」となっています。

時代の大転換期の真っただ中にあり、少しずつ道教的世界に近づき、今はまさに根源を見つめ、根源に還ることが求められる時代になってきています。

礼節を捨て去る必要はありません。
それを持ちつつもそれに縛られることなく、自分の、そして生命の根源を見つけていきましょう。

それが「BE WATER, MY FRIEND」、水のようにしなやかな生き方であり、
「DON’T THINK, FEEL!」、考えるのではなく、感じ取る世界です。