ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
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ヨガナンダ



止まらぬ流れ

すべてはひとつ、ワンネス、
どんな小さなものにも、また目に見えないものにも命があり、
すべてがその命でもって根底でつながっています。

命には法則性があり、流れというリズムがあります。
そのことをなんとなく感じている人は増えてきたものの、
それがどのようなものなのかを明確に知るにはまだ至っていないように思います。


私たちの生き方を司り、文明を形作っている歴史の波は、
今巨大な転換期を迎えようとしています。
けれどもその歴史の波は、単一のものではありません。

大きな波の中に小さな波や中ぐらいの波がいくつも重なって、
人類史というひとつの大きな波を形成しています。

自然界の音で、音叉のように単一の正弦波で奏でられるものはありません。
みないくつもの音が折り重なり、ひとつの音色を作っています。

大河の流れは、静かにゆったりと上流から下流に向かって流れていても、
細かいところを見ると、所々で水が滞っていたり、
または渦を巻くように逆流しているところも見受けられます。

季節の流れは正確です。
それでも桜の時期に雪が降ることがあったり、
その年によって梅雨の降水量は異なり、
冷夏になったり猛暑になったり、
機械のように厳密ではないのが自然の持つ実相です。


私たちの文明が今猛烈なスピードで変わろうとしているのは、
今が歴史の転換期だからです。

文明法則史学で明らかになったように、
文明という歴史の流れは、東西を二極とし、
1600年周期で二重らせん構造を描いています。

これが歴史の描く波の基本であり、
私たちが客観的に知りうる最も大きな波です。

歴史の波全体は、いくつもの波が重なった複合波ですが、
1600年周期の大きな波は、
その性質からいって、シンプルな正弦波であると考えられます。



だとしたら、波の描く角度が最も大きくなるのは、
東西二つの波が折り重なる転換期である今です。

しかも転換期には衰退すべき文明は、
過去壊滅的な打撃を受けて崩壊していますので、
このたび崩壊する西洋文明は人類史上最大規模の文明なのですから、
そこから受ける変化の大きさは計り知れないものとなる可能性があります。


季節の変化と同じように、
歴史の大きな波は、少しずつ時を経ながら確実に推移していきます。

大きな歴史の流れで一歩大きく進んだものは、
細かな波の変動によって元の状態に戻ることはありません。


私たちが今知らなければならないこと、
それは歴史の大きな波がどこに進もうとしているのか、
何を求めようとしているのかということです。

3.11の震災、原発事故によって日本、そして世界の歴史は大きく変わりました。
もう震災以前のような状態に戻ることはないでしょう。
そう確信できたので、そのことをこのホームページに書きました。

大きな時代の波は、私たちに後戻りすることを許しません。
もう前を向いて進んでいくしかないのです。


後戻りできないということは、絶望を意味するのではありません。
もし私たちに与えられたものが絶望しかないのであれば、
そもそも私はこんなホームページを作ろうという気にはならなかったでしょう。

これから始まるのは、より新しい希望に満ちあふれた時代です。
そうなると確信できるから、
そこを多くの人とともに歩みたいから、
ここに拙いながらもメッセージを綴っています。

もう末期癌患者のようになった現代文明の延命措置をするのは、
止めましょう。

原発を廃止するのはいいことだとは思いますが、
代替エネルギーという、原発とは違った面で大量の自然破壊を引き起こす
新エネルギーに期待を寄せ、
以前のような物質文明を享受するのを夢見るのは終わりにしましょう。


これまで大切にしてきたものを手放すのには勇気がいりますが、
今はそれをしなければならない時であり、
それを避けて通ることはできません。
どうかそのことを知ってください。

私は二十年あまりの間、
歴史やすべてのものにあまねく存在する生命の法則や実相を見つめてきて、
そのことが明確に分かるのです。

そして私はそれを知った者として、
それを人に伝える義務があると考えています。


古いものを手放すということは、古いものに対する執着を手放すということです。
執着を手放せないのは、そこに恐怖があるからです。

ものでも考え方でも、手放すことのできないものの奥には、
執着によって縛り付けられて恐怖心があり、
私たちの行動は、その恐怖心によって大きく制限されています。

世の中を変えていくのも、自分自身を変えていくのも、すべては自分からです。
人が自分を変えてくれるのではなく、自分が自分を変えるのです。
そして自分が変われば世界が変わる。
世界を変えていく、その第一歩はまずは自分からです。


私にも手放せないもの、執着、恐怖があります。
人に対してそれらを手放そうとメッセージを送るのであれば、
まずはこの文章を書いている自分から実践しなければなりません。

元々何よりも自由を愛し、好きなことばかりやって生きてきた私ではありますが、
それでも過去からのしがらみで、自分を縛り付けているもの、
捨てきれないものがあります。
まずは恐れを捨て、それらから脱却していこうと新たに決意しました。

書棚の本も、さらに減量すべく、
何十冊か処分する本を棚から引っ張り出しました。

このホームページにも、
もっともっと心で感じたことをストレートに表現していくつもりです。


もう大きな流れを止めることはできません。
一刻も早く、その流れの向かうべき方向を見つめ、
今まで大切に抱えていた古いものへの執着、恐怖を手放し、
大きな流れに身を任せて新たな境地へと向かっていかなければなりません。
もう誰しもが感じているように、時間的猶予などないのです。

恐怖に実態はありません。
恐怖とは、自分自身が創り出した空想の産物に他なりません。


止まらぬ流れ、時代は素晴らしい未来へと向かって確実に流れています。



2011.7.2 Saturday  
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