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ヨガナンダ



変化の時

すべてのものは時の流れとともに変化をし、
循環し続けています。

天体の運行や季節や文明の変化は、時計の針の動きと同じように、
一様で、そのリズムを崩すことはありません。
これは時空の変化に基づいた根源的で一次的変化だからです。

その一次的変化から影響を受け、それにつれて変化していく二次的変化は、
安定と不安定、長い間の沈滞と急激な変化を一定期間ごとに繰り返し、
循環しています。

季節の変化は日毎に微妙に訪れても、
それに対応する渡り鳥は、年に二回、
北と南に向かって大きく羽ばたいていきます。

人類の文明は、1600年サイクルで東と西の文明が興亡を繰り返し、
その文明の中に暮らす私たちは、
文明の転換期である800年ごとに
大きな紛争や民族大移動などを経験してきました。

文明法則史学

変化することはすべてのものに課せられた宿命です。
その変化を拒むもの、変化についていくことができないものは、
滅びるしかありません。

今私たちのおかれている巨大な時代の転換期では、
これまで長く続いてきた大きな価値観を打ち破り、
まったく新たな価値観を構築することが求められています。

新たなものを創り出すことは変化です。
またこれまでのものを応用、発展させていくことも変化です。
けれども今は、これまでの古い価値観から新しい大きな価値観へと
バトンタッチしていく時なので、求められているものは、
まったく新しい、これまでとは違った価値観を生み出す変化なのです。

「持続可能な社会を作ろう」というスローガンをよく耳にしますが、
これは、これまでのような資源の大量消費、環境破壊の上に構築された近代文明が、
明らかに行き詰まりを見せ、
「今の社会の仕組みは、地球上で持続させることができない」
と多くの人が認識しているからこそ叫ばれていることです。


個人でも社会でも、変化を求めず、
何ら活動をしていない人や社会はほとんどありません。
問題なのは、その変化が現状を維持するためのものなのか、
新たな価値観を創出するためのものなのかということです。

残念ながら社会の大きな流れは、
旧来の価値観を守り、いかに現状のまま、
より快適に、より利便性を高めた社会を維持するかということに
重きを置いているように見受けられます。

時の流れは確実に進んでいます。
そして私たちの文明は、たぶんここ数十年以内に、
有史以来最大とも言える大きな変化を迎えることになるでしょう。

その変化を人類が自ら進んで受け入れ、
新たなる精神文明を築いていくのか、
また根底からの変化を拒み続け、
天変地異、戦争、食糧危機、・・・何らかの外圧により、
いやが上にも変らざる得ない状況に置かれてしまうのか。
人類の行く末は、大きくこのふたつしかないものと思われます。


新たな価値観を築くための変化は大きなエネルギーを必要とします。
渡り鳥が何千キロの長い道のりを旅するのは、
命をかけた戦いでしょう。

家畜の群れを追う遊牧民が、新たなる緑の大地を求めて旅する時は、
決死の覚悟で行っていたのだと思います。

800年ごとの過去の文明の転換期も、
戦や天災で多くの血が流れてきましたが、
複数回の転換期を経て、人類の精神は螺旋状に進化し、
少しずつ、より平和裡に転換期を乗り越えられるようになっています。

そして今目の前に超巨大な文明の転換期を迎え、
私たちの精神文明がどれほどのものなのか、
真に新たなる精神文明を迎え入れるほどの準備ができているのか、
そのことを問われている時なのです。


新たな価値観を築くための大きなエネルギーは、
安定の中からは生まれてきません。
持続不可能である旧来の価値観の上に乗り、
そこに安定性、快適性、利便性を求めていたままでは、
新たなものを創り出すことはできないのです。

新たなものを創り出すには産みの苦しみを経験しなければなりません。
旧来の安定を捨て、不安定の中に大きなエネルギーを求め、
私たちの体の奥底に眠っている真の生命エネルギーを引き出さなければ、
時代を大きく改革するための力とはなりません。

空調の効いた快適なオフィスの中で、
コーヒーを片手にアイデアを出すといったものではなく、
それは生死をかけた極限の状態にならなければ
手に入れることのできないものなのだと考えます。


今日、「NO LIMIT」と言う本を読みました。
生きる目標もなく、ニートをしていた若者が一念発起し、
世界七大陸最高峰の単独無酸素登頂を目指す記録です。

生命の極限まで自分を追い込み、
そこから出たひとつひとつの言葉は限りなく重たいものです。
これが本当の意味でのスピリチュアルな世界でしょう。

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私はこの本を読んで、自分も自分を極限まで追い詰め、
本当の自分というものを、自分の体の奥底から引きずり出してみたいという
強い欲望に駆られました。

快適でマンネリな日々を過しているだけでは、
真の自分の価値、生きる意味とは永遠に出合うことはできません。

今は時代の大きな変化の時です。
そしてそこに生きる私たちにとっても、自分を大きく変化させる時です。

一時の安定、快適性、利便性を捨てるのは、
より大きな安定、より大きな心の幸せを求めるためであり、
これは今の私たちにとっては避けては通れない道です。
なぜならば、それは私たちが自ら選んだ道だからです。

断食をすると食べ物の美味しさ、ありがたさがよく分かり、
食べ物が自分の命になっているということが体で理解できます。
そんな物事の根源的な意味合いを、
今私たちはようやく知ることのできる時を迎えたのだと思います。

自己変革の第一歩は、まず本当の自分を知るということから始まります。

まず一歩を、一歩を越える勇気を。

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2010.10.31 Sunday  
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