ヨガナンダ 心の時代のパイオニア
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ヨガナンダ



カルトからの脱却

カルト(狂信的)の道から脱却し、
争いのない世界を創り上げるには、
まずは自らの中にあるカルト性を自覚することから始めなければなりません。

人は誰しも心の中にカルトの芽を持っています。
完全に客観的、公正、中立に物事を見ることのできる人はほぼ皆無でしょう。
それができたなら、それこそ悟りを開いたことであり、
輪廻からの解脱といった状態です。

人とは異なる自らの考え方を絶対と信じ、
その考えを何よりも尊いものとしていては、
いつまで経っても争いの火種が消えることがありません。

自分の持っている考え方が絶対ではないということを知ること、
そして命を最も尊いものとし、
その命の在りかである自分自身に神性を見いだすことが、
平和な世界を創り上げる唯一の方法です。


一神教のように神を自らの外に置き、
人間を創造した神を人間の上位に位置づけ、
そこに絶対性を与える概念は、
人間の命よりも、それを創造した神の論理(ロゴス)をより尊いものとします。

そして異なる一神教同士はその論理もまた異なるわけですから、
その論理と論理の戦いは、命を懸ける価値のあるものとなり、
最終的に血を流す争いとなるのはやむを得ないことです。


これから始まる陰の時代、東洋の時代は、
大きく見て多神教の時代であり、
自然そのものが神であり、自らが神であり仏であることを知る時代です。

これまでの800年間は陽の時代、西洋の時代でした。
西洋の陽は男性の象徴であり、
これまでは長らく男性優位の時代が続いてきました。

しかし男性優位の時代は、この800年という短周期ではなく、
より長い時を経て続いてきたことを考えると、
800年ごとに移り変わる陰と陽という短周期リズムとは別に、
より大きな流れ(周期)があり、
その結果、今まで長く陽性優位の時代が続いてきたものと考えられます。

まだ完全に立証はされていないものの、
6,400年というより長いサイクルでこれまで金属の時代が続き、
これからは水の時代が始まるという説があります。

金は五行の中では陽性であり、
水は五行の中で陰性の性質を示します。
これは現在長い時代の男性、物質(陽性)優位の世界が終わろうとし、
スピリチュアルという陰性のものに多くの人の心が惹かれている
現状ともマッチします。

今はアセンション(次元上昇)の時を迎えていると
多くのスピリチュアルに関心のある方たちに言われていますが、
文明法則史学に基ずつ陰陽の大きな流れからいっても、
今は巨大な精神文明の幕開けの時というのは間違いなさそうです。


これからの精神文明は、
この時空すべてが命を持った一体のものであるという真理を感じ、
自らが神であるということを自覚し、
自分の肉体という小宇宙が大宇宙そのものであることを知ることです。

この命を持った自分という存在が神なのですから、
自分の命と同様に他人の命もまた最高に尊いものとなります。

自分自身が最高の存在であれば、
一神教の神のような自己の上位概念としての絶対的存在からの
メッセージに耳を傾ける必要はありません。
ただ己の内を見つめるだけでいいのです。

また自らが神であり創造主であるのですから、
何事があっても、自分の外に責任を求め、争う必要もありません。


己の内という小宇宙と、その外に広がる大宇宙は鏡の存在であり同一です。
その人間の心の内、肉体という小宇宙と、
物理空間としての大宇宙は、時代や地域を越えて普遍的で共通したものであり、
その真理の行き着く先に違いはありません。

心と体の関係、歴史や自然、宇宙空間、そしてミクロの世界の成り立ち、
それらから導かれる真理には、主観の入り込む余地はないのです。

そしてその真理を掴むための知恵は、
文明法則史学をはじめ、数多くの英知の中に含まれていて、
今もうすでに十分なものを与えられています。
正確に言うならば、神性を持つ私たち自身が、
時を得て、目の前に自らの力で表出させているのでしょう。


カルトからの脱却の道とは、
今現在私たち人類が歩もうとしている道そのものです。

自らに神性を求め、命を最も尊いものとする。
すべてのことに対する原因を己に帰着させる。
万人が共通して持ち得る自己という小宇宙、
時空、自然という大宇宙から、
国や時代を超えた普遍的共通の真理を求める。

これらが達成できたなら、
人類全体がカルトから脱却し、悟りを開き輪廻から解脱し、
次元の上昇した新たなる精神文明の世界へと
アセンションすることができるでしょう。

その日が近い将来必ず来るであろうことを心から願います。

2010.7.22 Wednesday  
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