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ヨガナンダ



山と谷

人生山あり谷あり、山高ければ谷深し、
嬉しいこと、悲しいこと、
長い人生は、様々な感情や運気の波が折り重なって形作られています。

これを波風のない平坦なものにすることは不可能です。
波、波動、あるいは循環というものは宇宙法則のひとつであり、
この宇宙の森羅万象には生命が宿り、
そこには必ず循環という生命リズムが存在するのです。


悩みを抱えている人が前を向き、
問題解決に向けて新たな一歩を踏み出した時、
それが必ずしも事態を好転さす方向にいかないことがよくあります。

波が大きく山になっている時に気持ちを前に持っていったものの、
その山の直後は谷があったということかもしれません。

またやる気になっている時にさらなる試練を与え、
より一層高く飛躍できるような自分になりたいという
深い魂の思惑があるのかもしれません。

いずれにしても人生の波というのは不可解で、
そう簡単にそれを読み解くことはできません。
だからこそ、調子のいいことを「波に乗っている」と表現するのです。


私は十代の頃からオーディオフリークで、
音やオーディオ(音響機器)に対して異常なほどの興味と執着を持ってきました。
そんな自分の音に対する考え方の一端を「音に関するエトセトラ」に書いています。

音というのは本当にものすごい世界です。
宇宙の真理と直結していると言っても言い過ぎではないでしょう。

人間の感覚器官である五官の内で、
全身を覆っている触覚、皮膚感覚だけは統合的な役割を果たす特別な存在です。
五体で言えば頭、指で言えば親指、
相撲で言えば赤房、青房等土俵の四隅にぶら下がる房の中央に位置する
土俵に相当します。
土俵は土、地球の表面を覆うのも土、
だから人間の全身を覆う皮膚もまた土の理を持つのです。

頭部にある残りの四官の中では、
聴覚のみが内部を感じる器官を持っています。
目も鼻も舌も、
外のものを見、外のものを嗅ぎ、外のものを味わうことしかできません。
けれども聴覚のみが、鼓膜を通して外の音を聞く気道聴覚とともに、
体内部の音を聞くための骨伝導聴覚というものを持っています。

これには深い真理が含まれています。
肉体次元のみならず、精神の深い部分まで、
音はストレートに反応し、表現をするということを意味しています。


地元広島に、私が世界最高のオーディオ職人だと考えている人がいます。
ローゼンクランツというブランドを展開している貝崎静雄さんです。

貝崎さんの編み出したオーディオ哲学、実践ノウハウは、
まさに宇宙哲学そのものです。

これはけっして誇張した言い方ではありません。
音の世界を突き詰めていくと、
それだけ宇宙の深い真理に結びついていくということです。


これからは心の時代、ハードからソフトの時代になると言われていますが、
その流れは当然ながらオーディオの世界にも直結しています。

これまでの時代は、いいオーディオ、高級オーディオというのは、
スピーカー、アンプ、プレーヤーといった、
ステレオの主要構成機器である箱物がメインでした。
メインというよりも、それらの機器にいかにお金を注ぐかということが、
いいステレオを手に入れるほとんどすべてでした。
いわゆるハードの時代です。

ところが今は時代が変わりました。
ローゼンクランツの主要商品は、
インシュレーターというオーディオ機器を乗せるための脚です。

ローゼンクランツのインシュレーター

そして機器と機器を繋ぐためのケーブルです。

ローゼンクランツのケーブル

インシュレーターは、アンプやCDプレーヤーの下に置くには最低各三個、
スピーカーには最低左右合わせて六個は必要です。
このインシュレーターは、安いものは一個数千円、
高いものは数万円もするのですが、
これが効果があるということで、マニアの間では高い人気があるのです。

ケーブルも一本数万円から十万円以上です。

なぜ人気があって売れるのか。
それはこれで音が劇的によくなるからです。
何十万円かけて高級なスピーカーやアンプを買い換えるよりも、
いわゆるこういったオーディオ小物にお金をかけた方が、
音をよくするための費用対効果が高いということです。

そして貝崎さんは、
日本全国にオーディオ機器の設置アドバイスをしにまわっておられます。
オーディオ機器の微妙なセッティングの調整をしたり、
機器買い換えのアドバイスをしたりすることが、
ひとつの商品となっています。

オーディオの主要コンポーネントから周辺機器へ、
オーディオ機器そのものからそれを使いこなすためのノウハウへ。

オーディオの世界では、ハードからソフトへ、
モノそのものの力から、それを活かすための機器、ノウハウへという、
まさにこれからの新しい時代の流れに則した動きが急速に進んでいます。

これは他の趣味の分野では、
ここまでハッキリと時代性が反映されているものはないでしょう。

やはり音は深い真理を現す道標です。

2010.4.11 Sunday  
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