ベストタイミング
音楽鑑賞、楽器演奏、オーディオ機器について情報を集め、自作、改造、調整。
十代の中頃より「音」について異常な執着を持ち、
オーディオマニア、フリーク、趣味人と呼ばれ現在に至っています。

ただし小中学校の頃は音楽が最も苦手な教科で、
「笛のテスト」の時にはズル休みをしたことがあるほどです。

何がキッカケでこんなにも大きく変わったのか、自分自身でも不思議であります。

クラッシック、ジャズ、ロック、歌謡曲、シャンソン、・・・音楽はジャンルを問いません。
いい音楽を聴いている時はまさに至福のひと時です。

中学生の時までは大の苦手だった楽器演奏も趣味として接するようになり、
ギターはそこそこ、ピアノも両手で弾ける程度には独力でマスターしました。
今でも新しい曲のレパートリーが増えると、
覚え始めた頃と同じぐらいの喜びを感じます。

オーディオは、まさに一時キ○ガイでした。
朝から晩まで、どこを改造すれば音がよくなるか、
そのことばかりを考えていて、思いついたら即実行、
それでほんの少しでも音がよくなれば部屋の中を飛び回って喜んだものです。

『蓼喰う虫も好き好き』と言いますが、
この喜び、とても説明できるものではないでしょう。

けれどもオーディオ、音楽、音というものを通して様々なことを学ぶことができました。
『一事が万事』、音の世界の追求することにより見えてくる真理というものがあります。

家の近所にレンタルビデオの「TSUTAYA」があります。
ビデオの他にも書籍、CD等があり、営業時間が深夜2時までですので、
よく利用させてもらっています。

嬉しいことにレンタルCDのコーナーには座って試聴できる場所が用意されていて、
好きなCDを何枚でも気兼ねなく聴くことができるのです。
なんとありがたい!
最初それを知った時「神様ありがとう!」
思わず心の中で叫んでしまいました。

お蔭様でいろいろなCDを聴くことができました。
その中でも最近特に気に入っているのが
石川さゆりの「二十世紀の名曲たち(6)」です。

二十世紀の名曲たち(6)
二十世紀の名曲たち(6)

石川さゆり、歌のうまい歌手だなとは思っていましたが、
それ以上特に気に留めたことはありませんでした。
けれどもこのCDはいいです。

何がいいのか、言葉で表現するのは難しいですが、まず歌がうまいです。当然です。

そしてこのCDは、昭和の初期から少し前に流行ったものまで、
名曲と呼ばれる思い出深い曲ばかりを石川さゆりが彼女なりの表現で歌っています。
その表現される歌世界が素晴らしいのです。

彼女がこんなに表現力豊かな歌手だとは知りませんでした。
やさしい恋の歌はささやくように、激しい「愛の賛歌」は熱唱し、
三輪明宏の「ヨイトマケの歌」では力が入りすぎ、
明らかに音程をはずしている箇所がありますが、
それすら「味わい」に感じるほどです。

「二十世紀の名曲たち」はシリーズになっていて、たしか(10)まで出ていると思います。
途中レコード会社の移籍等あり、残念ながら廃盤になったものもあるそうです。
「TSUTAYA」にはその中の(6)がありました。

もうひとつの素晴らしいところは「録音」です。
録音の方法が自然であり、実に「ベストタイミング」なものなのです。

ベストタイミングな録音とは何でしょうか?
次項に続きます。




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