三段峡 〜 深入山
秋の行楽日和、広島県でもボチボチと県北の方から紅葉の見頃がやって来たようです。
私は広島県内では県北の旧芸北町、戸河内町といった
山に囲まれた一帯が大好きなのですが、
なかなか普段は車がないので行くことができません。

そんなストレス(?)も溜まりつつあった今日この頃、
紅葉便りに誘われるようにして、県北の名勝三段峡に出かけてきました。

三段峡に来るのはJR可部線が廃線になった最後の月2003年11月以来ですので、
まる五年ぶりということになります。
あの時は可部線に名残を惜しむ人たちで車内はごった返していて、
三段峡の駅に着くと駅前では太鼓を叩いてイベントをやっているし、
上空にはヘリコプターが飛んでいるし ・・・ 、懐かしいです。

5年ぶりに来る旧三段峡の駅前は、神楽もできそうな立派な舞台が建ち、
駐車場スペースも少し広々となった感じで、ずいぶん雰囲気が変わっていました。

懐かしの旧三段峡駅前

今日はバスに乗ってきましたが、8時18分広島バスセンター発のバスは満員で、
発車20分前ぐらいにバスセンターに着くと、
すでにリュックを背負った人たちが行列をなしていました。

高速道路を通る高速バスは全員座席に座らなければならないのですが、
今日は臨時便が出ていて、同時刻に二台のバスで出発です。

三段峡近辺の駐車場も自家用車でいっぱいでした。
連休、秋の行楽日和、紅葉狩り、 ・・・ 明日の文化の日が天気が悪いようなので、
今日をめがけてやって来られたのでしょう。


リュックを背負い、カメラを肩にぶら下げ出発です。

紅葉シーズンでどこのお店も活気づいていました

出発してすぐのところにある吊り橋からの眺めです。
懐かしい三段峡の渓谷、この場所からしてすでに雄大そのものです。

ここから三段峡巡りのスタートです

ただまだ紅葉は十分に進んでいないようで、
山全体が深く色づく紅葉の見頃はまだ少し先のようです。

自然大好きな私は、春は桜情報、秋は紅葉情報をしっかりとチェックするのですが、
「紅葉特集2008 みんなでつくる紅葉情報 - Yahoo! JAPAN」によると、
ここ三段峡は数日前から 紅葉見ごろ になっていたはずなのに ・・・
ちょっと商売気ありすぎですね。 ^^☆

ちょっぴり気の早い紅葉情報

三段峡の雄大な渓谷は、どこを歩いても本当に絵になります。
自然の織りなす造形美には、毎度ただため息をつくばかりです。

三段峡は、一番奥にある巨大な二段滝、三段滝が有名ですが、
渓流のたいるところ、遊歩道の脇など随所に大小の滝が散在しています。

三段峡全体でいくつの滝があるのでしょうか?

これだけ豊かな緑と雄大な渓流を目にしながら散策できるところは、
広島県ではもちろんここだけです。

雄大な自然の中では人間はちっぽけな存在です

色づきかけた木々と水しぶきを上げながら流れる清流からは、
大量のフィトンチッドやマイナスイオンが放出されているのでしょう、
ほんの少しひんやりした空気はとても美味しく、呼吸が楽にできます。

ただそこを歩いているだけで癒されます

モミジはほんの少し紅葉しかけたかなといった感じですが、
奥に行くに従ってほんの少しずつ標高が上がってくるので、
たぶん紅葉も進んでいるものと思われます。

木々と渓流のマッチングが最高です

渓流は流れの速いところとそうでないところがあります

水の色がこんなに深い緑色です。
エメラルドグリーンというのでしょうか。
藻か微生物の関係でこんな深い色になるのでしょうか。

どのくらいの深さなんでしょうか?

大きな岩が遊歩道をふさぐようにそびえているところは、
こんな風に洞窟のような穴が掘られていて、そこを歩くようになっています。

記念の写真を撮りましょ〜お♪

高さはそんなになくて、私の背の高さ(183cm)ギリギリぐらい、
思わず首を曲げて通りました。

三段峡は、どこから撮っても絵になります

深い緑に囲まれた遊歩道

ところどころきれいに色づく紅葉を見ながら、
かなりのハイピッチで歩を進めます。

JR可部線が廃線になった現在、公共交通機関はバスのみです。
当然こんな遠方まで往復するバスは本数が限られていますので、
私のように欲張っていろんなところを歩きたい者にとっては、
時間的制約の中でハイピッチで歩くことが求められます。

渓流には巨大な岩がゴロゴロしています

小一時間ほど歩くと、渡し船で有名な黒渕にたどり着きました。

ここまで来たら一段落といった感じです

ここからちょこっとだけ船に乗って対岸までのんびりと渡ります。
片道大人300円、往復だと500円、ここを迂回するルートもあるのですが、
行きだけ船に乗ることにしました。

ここの渡し船からの景色は絶景です

ここの水は本当にきれいです。
以前夏場に来た時は、服を脱いで飛び込みたいと思ったほどです。

ボートのそばにはたくさんの山女魚(やまめ)と思われる魚が寄ってきています。

山女魚は人影を恐れないのでしょうか?

対岸の船着き場はすぐ近くなのですが、
ボートは景色を楽しむかのように超スローペースで進んでくれます。
途中もう一台のボートとすれ違いました。
今日は二台でピストン運転しています。

船は人が歩くよりも遅いぐらいの速度で進みます

たしかオフシーズンに来た時は、
船着き場にあるロープを引っ張って、
大きな鐘をカランコロン鳴らして船を呼んだ記憶があります。
のんびりムードが三段峡のいいところです。
  (私は早足で歩いているのですが ・・・ )

船の進行方向逆の山の紅葉が見事で、バランスよく色づいています。

船には若い人たちがたくさん一緒で賑やかでした

船頭さんの解説によると
「まだ紅葉の見頃は一週間か十日ぐらい先かの〜」
とのことでした。

対岸には何軒か茶店が並んでいますが、周りは切り立つような断崖です。
何十年か前に、建築資材をヘリコプターで運び入れて建設したんだと聞いたことがあります。
かなりの難工事だったでしょ。

お茶屋さんが雄大な景色の中に溶け込んでいます

店先に山女魚を入れた水槽がありました。

山女魚はこのあたりの渓流でたくさん採れるのでしょう

山女魚の串焼きはいい匂いを漂わせていて、食欲をそそります。

山女魚にはビールと日本酒、どちらが合うでしょうか?

山女魚で一杯、いいですね。 ( ^^)/▽*▽\(^^ )
けど飲んだ後は絶対に歩くのがイヤになるでしょうね。

炭火で焼いた山女魚は絶品でしょうね

茶店のすぐ先にはこんな吊り橋がかかっています。

かなり頑丈に造られた吊り橋です

この先何本かこんな吊り橋がありますが、
少しグラグラと動く吊り橋を渡るのは楽しいものです。

どこまで行っても深い緑です

遊歩道は渓流沿いなので、当然湿度は普通のところよりも高く、
周りの岩や木は、一面苔むしています。

苔を観察するのも楽しいですよ

三段峡の雄大な自然の中で、
人工的に作られたものは遊歩道や吊り橋など人が歩くための設備だけです。

吊り橋はなかなか風情があります

しかも足下が歩きやすいようにしっかりと作られているので、
ここを散策する人は、目線を上に上げて周りの自然をたっぷりと堪能することができます。

木々の中に手すりのある遊歩道、自然とマッチしています

こういったところを歩くと、この道を造ってくださった方たちに
心から感謝をしたくなります。

紅葉は、こんなまだらに色づいていくのですね

モミジもボチボチ色づいてますね。
これから日々色が濃くなっていくのでしょう。

沢音を聞きながら歩くのは心地いいですよ

岩をくり抜くのにどれぐらい手間がかかったのでしょうか?

途中一箇所だけ崖が崩れて斜面の復旧工事をしているところがありました。

工事の人は資材を運ぶだけで大変でしょうに

私は広島に来て18年になりますが、
その間何度か落石等でこの道が通行止めになったことがあるよう記憶しています。
たしか落石が歩いている人に当たって、
女性が一人亡くなられたこともあったような ・・・ 。

三段峡は、本来の自然の姿をそのまま残す素晴らしいところですので、
その分突然の災害や事故は避けることができないのでしょう。

こんな絶景が三段峡は随所にあります

たしかに思っていたとおり、
遊歩道を奥へ奥へと進んでいくと、紅葉が少しばかり濃く感じられるようになりました。

ほんの少し紅葉の色が濃いような・・・

そうこうしているうちに、大きな駐車場のある水梨(出合橋)に到着です。
ここまで約1時間20分、かなりハイペースで歩いて、
散策している人たちをたぶん50人ぐらいは抜かしたと思います。
少しだけくたびれました。

水梨こと出合橋です

本当はここで一服したいのですが、
時間がないのでこのまま歩き続けることにします。

水梨をさらに真っ直ぐ進むと有名な二段滝、三段滝、そして猿飛などがあるのですが、
山が好きな私はここを右方向に進路を変え、
深入山に向かうことにしました。

駐車場はモミジを見に来た人たちの車でいっぱいです。

かなり広い一帯が駐車場になっています

その車がやってくる方向に向かって、
こんな登り勾配の車道を約一時間歩くと深入山の麓に着きます。

この深入山に到るまでの道がけっこう長いのです

ところどころ色づいた木々を写真に収めていきます。

木によって色づき方に差があります

水梨から歩くこと25分、目指すべき深入山の頂上がチラッと視界に入ってきました。
頂上が見えるというのは、やはりいつでも感激の一瞬です。 ^^☆

深入山は遠くからでもすぐに分かります

やっぱり真っ赤に色づいたモミジはきれいですね。
“紅葉は命の燃焼” なのでしょうか、そんな気が伝わってきます。

色づくモミジ

こちらも同じように色づくモミジ

深入山の麓に到る車道はさほど広くなくて、
対向車がギリギリ離合できるかどうかといったぐらいの道路幅です。

上の写真を撮った直後、対向車と離合しようとした乗用車が側溝に左前輪を脱輪させ、
そこから車を出すのを一緒に手伝わせてもらいました。
車のタイヤは難なく側溝から抜け出て、運転手さんにとても喜んでもらい、
お陰で私もハッピーフィーリングです。 (o^∇^o)ノ

足下の歩道にはアスファルトを突き破ってこんな草が。
一時期話題になった「ど根性大根」を思い出しました。

草に根性があるのか、アスファルトに根性がないのか?

アスファルトの厚みは、一般の車道で5cm、歩道で3cmです。
厚みをごまかして手抜きをするからこんな風になるのかも ・・・ しれないですね。
  (工事経験者談 (^^ゞ )

深入山の麓に近くなってくると、
国道から水梨方向に入ろうとする車が列をなしていました。

かなりの待ち時間だと思いますが・・・

下の駐車場はいっぱいだと思っていたら、
そこに入りきれない車が上で待機させられているようです。
さすが観光シーズンの三段峡の人気はすごいものです。

こうしてみると、どんなところでも歩いてぐいぐい行ける体力があるというのは、
本当にありがたいことです。
  (負け惜しみ ・・・ ?)

深入山麓のいこいの村などの施設がある入り口の木々はこんなに色づいています。
なんか木の種類自体が違うのでしょうか。

造花みたいに色鮮やかです

これが深入山の全容です。
深入山は毎年4月に山焼きが行われるので、きれいな坊主頭みたいになっています。
ここに来るといつも昔住んでいた奈良の若草山を思い出します。

若草山の山焼きはとても有名ですね。
私が住んでいた奈良県生駒市の家のベランダからは、
若草山や東大寺の屋根が見えていたんですよ。 ^^☆

なだらかな山容の深入山

ここの駐車場も車でいっぱい、
しばしのトイレ休憩の後、深入山登山にチャレンジです。

初めて登る登山道、とても楽しみです

麓から頂上付近まで、一面背の高いススキで覆われ、
風に吹かれて穂がそよそよとなびいています。
ササユリは、今日は残念ながら目にすることができませんでした。

ここは二本ある登山道のうちの一本、南登山道です。
深入山はこれまで何度も登っていますが、
ここから登るのは初めてです。

歩いてきた水梨の方向にカメラを向けました。
いくつも山裾が折り重なり、我ながらよく歩いてきたものだと感心します。

三段峡、水梨ははるか山の向こうです

南登山道は少し勾配がきついようですが、
下の駐車場からわりと軽装な方たちもたくさん登ってこられます。
ワンちゃんを抱えたり引っ張ったりしている人たちも何人かおられました。
ワンちゃんカワユイです。

深入山は頂上までの視界がよく、
あとどれぐらいで頂上に着くのか目測できるので歩いていて気が楽です。

ススキが一面に生えていて、見通しがとてもいいのです

麓から3、40分ぐらいで頂上に着きました。
今日の頂上は登山者で満員です。

頂上目前、心底ホッとする瞬間です

頂上にはたくさんの石が運び込まれています。
以前はこんなんじゃなかったように記憶しています。

賽の河原を思い出しました

山は登山者がたくさん訪れると、徐々に土砂が崩落していくので、
そのために石を意図的に頂上まで持って上がるのでしょう。

私もずいぶん前に鳥取県の大山登山で石を上まで持って上がったことがあります。

深入山のいいところは、
なんと言っても306度全方位に視界が開けているところです。
今日は少し霞がかかっていましたが、雄大な景色は心打たれる素晴らしいものです。

雄大な山並みは貴重な財産です

やっぱりこれだけ雄大な自然は、県北まで来なければ絶対に味わえないものです。
わざわざ長距離バスに乗ってきただけの甲斐がありました。

頂上から西方向には、聖湖も見ることができます。

聖湖にもまた行ってみたいですね

この湖の周りのキャンプ場も素敵なところです。
湖岸にある聖山にも以前登ったことがあります。

山が好きで過去いろんな山に登っていると、
どこの山に登っても、そこから見える山並みにそれぞれの思い出がよみがえってきて、
昔懐かしい楽しい気持ちになってきます。

今日もガスを持ってきましたので、
お湯を沸かして温かい飲み物で体を温めます。

長年愛用しているガスコンロ

深入山の頂上はさすがに風が強く、少し肌寒さを感じます。
リュックの中からウインドブレーカーを出してきて羽織りましたが、
シャツが汗で濡れているので、ちょっと気持ち悪い感触です。 (>_<)

   替えの肌着を持ってきていたので、帰りのバスの中、
   一番後ろの座席に座わり、そこでこそっと着替えました。
   目の前には若いアベックが座っていましたが ・・・ 。 (;^_^A

強行スケジュールでバタバタしていて、
お湯を沸かしながらケイタイメールをガチャガチャしていたら、
沸騰した鍋をひっくり返してしまいました。 (*≧◇≦)

幸い水がまだ残っていたので再度鍋をガスにかけ、
葛湯、スープ、コーヒー ・・・ いろんな持ってきたものの中から味噌汁を選んで
お湯を注ぎました。
疲れ切った体に美味しい味噌汁が染みこんで、もう最高です。 (*^・^*)

お昼ご飯は、いつものパワーの源 炒り発芽玄米をと思ったのですが、
なんとリュックの中を見ると、朝荷物を詰め込む時に入れ忘れたようです。 w(*゚o゚*)w
大失敗ですが後悔しても仕方ありません。

けれども結果的には最後まで激しい空腹感に悩まされることはありませんでした。
かなりハードに肉体を酷使したので、
お腹がすいたと感じる余裕すらなかったのかもしれません。


この深入山の頂上まで、旧三段峡の駅からかなり早足で歩いて
約三時間かかりました。
少し頂上で休憩して時刻はすでに1時を回っています。

旧三段峡駅から出るバスは3時ちょうどに高速道路を通るバスがありますが、
これはどう考えても乗るのは不可能です。
その次は一般道を通るバスが3時30分、このバスにはなんとかして乗りたいのです。

このバスを逃すと、その次の5時55分発まで
なんと2時間25分も待たなければなりません。 w(*゚o゚*)w
6時前といったら三段峡のあたりはこの季節もう真っ暗闇です。

帰りは下り勾配とはいえ、脚にはかなり疲れがきています。
行きに早足で三時間かかったコースを2時間20分ほどで歩くことができるでしょうか。
ハッキリ言って100%自信があるとは言えません。

とは言えやるしかありません。
荷物を手早く片付け、大急ぎで出発です。

頂上から少し下りると、麓の駐車場や建物が目に入ってきます。

一気に下まで飛び降りたいですね

ハングライダーがあったらいいでしょうね。
麓まで風に乗って一直線、そんなことを考えました。

山に登るといろんなことを考えるのですが、
今日の帰り道もっぱら考えたことは、
〜 疲れ切った体、お腹も減っている、家に帰ると風呂とビール、
   ビールのあてはなにがいいかな?
   たしか家にはするめと干物、おかきなんかがあったはず ・・・ 。 〜
こんなことがメインテーマでした。 (^^ゞ

下まで下りると、タンポポのきれい花が目に付いたのでシャッターを押しました。

花一輪にも自然の偉大さを感じます

こういった可憐な花でも町中で見るよりは、
自然の中で見る方がイキイキきれいに見えます。

秋の花は色合いがしっとりしています

かれんに咲いている野の花

深入山から出合橋のある水梨まで大股歩きでノシノシ歩き、
途中何組かの団体さんを追い越してハイペースでたどり着きました。

ここから旧三段峡の駅まで約二時間と案内板にありますが、
時刻はすでに2時30分です。
この道のりを一時間以内に歩かないと目的のバスには間に合いません。
間に合わなかったら周りが真っ暗になるまで恐怖と孤独の2時間25分待ちです。  (#+_+)

目的地の旧三段峡駅前まであと6キロです

帰り道は来た時とはまったく逆方向に向かって進むのですが、
同じ道でも逆方向だと景色が違って見えるものです。

まろやかな日差しの中の木々は幸せそうでした

帰り道に見る景色はとても愁いを含んだような、なにかとってもいい感じです。
ほんの三時間あまりの間に紅葉が進んだわけでもないのでしょうが ・・・ 。

木々の緑色にも深みを感じます

きっと太陽光線のせいなのかもしれません。
午前中の光は、とても爽やかイキイキとしています。
それに対して午後の光は少し落ち着きというか潤いのようなものがあって、
周りの景色がしっとりと深みあるものとして浮かび上がってきます。

空気の質もそれに伴って変わっているように感じます。
こんな風にハッキリと体で感じたのは初めてなのですが、
これから山に行く時はこのことを意識してみようかと思います。

遊歩道の足下には随所にこんな距離案内が表示されていて、
ペース配分を考えるのにとても助かりました。

この距離案内は大切な心の支え、目安です

案内板の表示を頼りに、頭の中で足し算、引き算、かけ算、割り算、
すべての四則計算を駆使してバス停到着予想時刻を考えてみると、
なんとかギリギリ間に合うかもしれないということが分かりました。

ただしそれはこれまでのハイペースを維持し続けてという前提での話です。
行きはこの道を早足で歩きました、
帰りは逆のコースを早足プラス駆け足で駆け抜けていきます。

前を歩いている人たちに
「すみませ〜ん、ちょっと通してくださ〜い♪」と声をかけ、道を譲っていただき、
パタパタパタと大きな足音を立てて硬い路面を駆けっていると、
それに気づいた人は自然と端によって道を開けてくださいます。

木々のしっとりとした色づき具合が素晴らしいです

そうして駆けりながらも時折紅葉に向けてシャッターを下ろします。
帰りの方が景色がしっとりと落ち着いて見えるのが、
写真からお分かりいただけるでしょうか?

深みのある色合いですね

午前中船に乗った黒渕を、帰り道は船には乗らず脇にある遊歩道を歩きます。
この部分の遊歩道はけっこうアップダウンがあり、
船の発着場がかなり下の方に見下ろせます。
だからこそここに渡し船を設けたのでしょう。

渡し船の乗り場ははるか下の方

駆けっては写真を撮り、駆けっては写真を撮りで、本当に忙しいことです。

黒渕のお茶屋さん

黒渕の渡し船

最近英会話の勉強で「走れメロス」を読みましたが、
そんな感じで、ただひたすら目的地のバス停に向かって駆け足で進んでいきます。

けれども私はなんでこんなに元気なんでしょうか?
来月49歳の誕生日を迎えますが、
ここ最近少しずつ “体に無理がきく” ようになってきているのを感じます。

睡眠時間が短くなり、深酒をしても翌日残らないようになり、
普段は自転車に乗ったり呼吸法をするぐらいで
意識して運動することはないのですが、
たまに山に登ったり自転車で遠出をすると、
驚くほど体力のある自分にビックリしてしまいます。

もうこれは驚きを通り越して不思議な世界です。

健康にいいことはいろいろとやっていますので、
どれがどの程度具体的に効果があるのか測ることはできないのですが、
「心とからだの健康レポート」でご紹介している健康に関する知恵を
たくさんの人たちに伝えていくのは、私に科せられた義務なのだと思います。
今日三段峡を駆け抜けて、そのことを一番強く感じました。

このレポートは、翌日の11月3日に書いていますが、
体の筋肉にはそんなに激しい疲れは残っていません。
ただかなりの距離、硬い路面の上をいつも愛用している380円(だったかな?)の
ヒモなしバンドなしのスリッポンシューズで走り回ったので、
少し腰に負担がかかり、腰に多少痛みが残っています。
今度ここを歩く時は、高級なウォーキングシューズを履きたいですね。 (^o^)v


そんなこんなでなんとか旧三段峡駅前のバス停に、
時間ギリギリ到着することができました。 ヾ(´ー`)ノ。・:*:・゜'★,。・:*:・゜'

最後目的地の手前の長淵橋を渡った時は、
まるでマラソンのゴールでも切ったかのような気分でしたね。
ホント、自分で自分を誉めたいです。

まずは自販機でお茶を買いました。
150円の爽健美茶ペットボトル、美味しかったですね。
バスの中でゆっくりと味わいました。

平らになった団子を三つほど串に刺して焼いているのがあり、
焼いた後それに醤油を塗っていい香りがしてすごく食べたかったのですが、
もう時間ギリギリだったので、それは断腸の思いで断念しました。

一般道を通るバスは広島バスセンターまで二時間ちょっとかかりますので、
その前に大急ぎでトイレをすませます。

やっぱり飲み物、食べ物、トイレとなると、
究極の選択では食べ物が一番優先順位が低くなりますね。

三段峡発広島バスセンター行きバス

行きしに乗った高速道路を通るバスは片道1,400円、
帰りの一般道を通るバスは1,200円です。
一般道を通るバスは太田川沿い、旧可部線沿線を通り、
懐かしい景色でそれはそれで十分に堪能できました。


雄大な自然を満喫でき、紅葉も楽しみ、自分の体力の強靱さも実感でき、
ついでに若干のダイエットになり、
そして何より風呂上がりに最高の美味しいビールを味わえた
今日の三段峡 〜 深入山散策ツアーは、この上ない最高の喜びでした。 (^-^)v

2008.11.2 Sunday



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