福王寺山登山 |
春爛漫、桜の美しい季節となりました。 広島市内ではここ数日が最も見頃でしょうか、 市内のあちこちで可憐な花びらを咲かせています。 今日土曜日は天気は最高、気温もかなり上昇して初夏を思わせる陽気です。 しかし残念ながら、明日日曜日から天気は下り坂とのこと、 花の命は短いですね、この儚い美しさ、しっかり堪能することにします。 まずは家の近くの皆実小学校の桜から、 毎日のようにこの桜の木の下を通っています。 あと何日美しい花を楽しませてくれるのでしょうか。 桜の写真がきれいなので、 このページから少し写真を大きくこすることにしました。 縦横比1.5倍、面積比2.25倍です。 小学校の裏手に保育所があります。 今日土曜日も子供たちが元気に走り回っています。 「写真撮っとるで〜」 子供たちに注目されてしまいました。 自転車で少し北、駅方向に走ると京橋川沿いにきれいな桜並木があります。 対岸ではお花見客もチラホラ。 更に北へ行き、右手に見える比治山に上ります。 日本で初めてできたまんが図書館の前の桜がきれいです。 まんが図書館の奥の広場にはたくさんのブルーシートが、 まだお昼少し前ですので、これからボチボチと楽しい宴が始まるのでしょう。 比治山はいたるところがお花見スポットです。 その数数千本はあるでしょうか、 こうして写真を撮っている間にも、 ゾクゾクとたくさんの人たちが山に上がってきています。 普段は静かな山ですが、年に一度の楽しい賑わいです。 比治山を下り、近くにある松川公園に行ってみました。 ここにも外周に桜の木がたくさんあります。 ここでもお花見の準備が整っています。 大きなブルーシートが4つ5つ、どんなグループが来られるのでしょうか。 いつもは子供たちがたくさん遊んでいる松川公園、 私も以前子供たちの仲間に入れてもらってここで野球をしたことがあります。 懐かしい場所です。 その少し先、広島駅のすぐ手前に流れている猿侯川の両岸にも たくさんの桜の木があり、市電に乗っていてもよく見えます。 川自体はあまりきれいではないですが、 華やかな桜が咲くと、それなりに美しくなるものです。 駅から少し西側、再び京橋川沿いの桜並木です。 広島は三角州、川の多い街なので、桜並木も多いのかもしれません。 橋のたもとにあるきっかわホテルフレックスのベランダにはテーブルセットがあり、 ここでお茶やビールが楽しめるようです。 ビーチパラソルにはドイツビールのハイネケンの文字が、 こんなお洒落なところでハイネケンやバドワイザーなどの 外国産ビールを飲んだらさぞ美味しいでしょうね。(^o^) 更に西に進むと広島女学院の道の上に大きく枝を伸ばした桜並木が見えてきます。 ここの桜もきれいですね。なかなか迫力があります。 この下でちょっと花見をというわけにはいきませんが、 桜の季節にはなるべくこの道を通るよう心がけています。 もう少しして、桜が散る頃の桜吹雪もまた見事なものです。 次に行ったのが広島城、ここもたくさんの人が来ていました。 お城の中も、お濠の外も桜が見頃となっています。 上の写真、左中央やや上に四角いものが見えています。 広島東洋カープの本拠地、広島市民球場の照明塔です。 市民球場の前を通ってみました。 今日はデーゲーム、ヤクルトとの三連戦中日です。 (残念ながら、2−8でカープが負けました。 (ToT) ) 市民球場の向かい側が平和公園、 ここは広島市内では最も人出の多い桜の名所です。 時間はちょうど正午ごろ、 今まさにお弁当を広げ始めましたという感じの方がたくさんいて、 正直うらやましかったです。 だれか知ってる奴のいるグループはないじゃろかと、 つい目をキョロキョロさせてしまいます。 お恥ずかしいことです。 (^_^;ゞ 原爆ドームも桜とともに目に入ります。 元々ここは原爆による犠牲者を悼むために造られた公園、 そこで酒を飲んでドンチャン騒ぎ・・・、 なかなか日本人的感覚でいいですね。 ここから一路本日の目的地可部の福王寺山に向けて出発します。 距離にして20キロ弱、ママチャリで一時間は十分にかかるでしょう。 平和公園の北、元安川沿いの桜並木が目に留まります。 桜を見ていると本当にキリがありません。 こうしてみると、川べりには桜がよく映えます。 ついつい自転車を停めて見入ってしまいます。 平和公園から10キロほど先、 緑井あたりの大田川沿いにきれいに護岸工事された一帯があります。 ここも桜並木があり、家族連れなどでにぎわっています。 まだ工事中なのでしょうか、重機の音が聞こえています。 ここは川面が自然に近い形で工事されていて、 子供たちが川に入って遊んでいます。 最近の都会ではあまり見ることのできない光景です。 更に数キロ進み可部の町に入ると、遠くに福王寺山が見えてきました。 なだらかな山の姿、標高496メートルです。 国道191号線沿いに石造りの門があり、 ここが福王寺山の入り口です。 最初の緩やかな登りは自転車をこいで登り、 途中住宅地の真ん中の空き地に自転車を置いて歩き始めました。 しばらく行くと公園があり、そこの桜も見事なので一枚パチリです。 その先の民家の桜、これもふもとを振り返りながら撮りました。 少し登っただけのようでも、下を見るとビルの何十階分かは上がっているようです。 こちらも(たぶん)桜、ソメイヨシノとは違いますが、 花びらが桜のようなので、たぶんそうなのでしょう。 住宅地を抜けると山道ですが、きれいにアスファルト舗装されています。 途中石段になったり舗装路になったり、 頂上付近まで車道が延びている山によくあるパターンです。 しばらく登ると車道と出くわし、 その脇にちょっと無粋な展望所がありました。 形は無粋ですが、見える景色はなかなかです。 可部の町の一望できます。 広島市内の中心部は右手の山のず〜っと奥になります。 福王寺山は自然林の山、 山道(参道でもあります)もなかなか風情があります。 頂上付近で再び車道と出合いました。 さすが少し標高が上がったせいか、 ここの桜はまだ三分咲きか五分咲きといったところです。 その脇にリフト(?)を発見。 何を運ぶのに使うのでしょうか。 瀬戸内海の島に行くと、みかんをはじめ柑橘類の栽培が盛んで、 このリフトのもっと小型なものをよく見かけます。 頂上に至るまでの道、下界の町並みがよく見えるところが何箇所かあり、 素晴らしい景色を堪能できます。 景色を楽しみながらボチボチ歩いていると、 頂上の福王寺が見えてきました。 さすがは山頂のお寺、立派なご神木が山門の前にそびえています。 この山門、江戸中期に建てられた仁王門といいます。 門に入る前に水で手を清め、喉を潤します。 山水なのでしょう、水が流れる竹の切り口が緑色の苔で覆われています。 自然の水だけあって味は最高。体に染みとおるようです。 山登りの際は、なるべくその山の湧き水、山水を飲むようにしています。 その山の水を飲むことによって、 その山と心身ともに一体になれるような気がします。 山門の石段を上がるときれいなピンク色のツバキが咲いています。 お寺の中は参拝客は皆無、とても厳かな雰囲気で、 霊気が漂っているようで少しひんやりとして心地いいところです。 境内の敷石に腰掛けていつものようにお湯を沸かして本日のスープです。 今日はあったかぽけっとで買ったわかめみそ汁をいただきます。 健康志向のインスタントみそ汁です。 けれどもここは本当に静か、 お湯を沸かしている間はシューッというガスの音がしていますが、 ガスを止めると人工的な音は一切なくなり、 風の音とウグイスの鳴き声だけが耳に入ってきます。 「ホーホケキョ」、ここに来る途中、何度も声を耳にしました。 ウグイスが鳴くのは今が旬なのでしょうか。 福王寺の周りは小規模な散策路になっていて、 金亀池という名前の池もあります。 ちょっと沼っぽいですが、鯉も泳いでいて幽玄な雰囲気をかもし出しています。 21年前、学生時代まで奈良に住んでいましたが、 よく家族や友人たちと足を運んだ浄瑠璃寺の池となんとなく似ていて、 少し懐かしい気がします。 (浄瑠璃寺の所在地は京都府、奈良県との県境のすぐ近くです) しばらく福王寺の周りを散策し、下山することにしました。 下山途中も景色をしっかり楽しみました。 夕暮れ少し前の町並み、山並み、ほんの少し侘しくて切なくて、 何ともいえない情感を誘います。 この気持ち、お分かりいただけますでしょうか? (^-^)v 来たルートを逆走し、国道54号線を自転車でひた走ります。 途中、行く時にたまたま目に入ったドンキホーテに入ってみました。 圧縮陳列、火災事故で有名なドンキホーテ、広島にもあったとは知りませんでした。 昨年末、私の誕生日の前日にオープンしていたみたいです。 陳列の仕方、POPの書き方はさすがドンキと思わせるものがあります。 すごく安いものもあれば、まったく普通の値段のものまでいろいろありますが、 どれも宝の山のような感じですごく購買意欲をかられます。 買い物の楽しさを演出し、客の心理を掴むのがうまいですね。 勉強になりました。 桜を愛で、自然と親しみ、その後にこういった資本主義の権化のようなものに触れる、 このギャップがまたいいものです。 福王寺の山門には左右に陰と陽、あ・うんの仁王様が立っておられました。 ふたつひとつで天の理です。 自然の美しさと人工的なもの、 ふたつ合わせて大きな意味での自然の調和なのかもしれません。 今日の山行きも大きな意味での自然とのフルコース、 明日からのエネルギーをしっかりと充電させていただきました。 2005.04.09 Saturday |