我が魂の遍歴と新しい時代の理
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生命の法則

人間の60兆個ある細胞には、その中にすべて遺伝子情報DNAが含まれています。
このDNAは、アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)という4種類の塩基によって構成されています。
そして必ずアデニンにはシトシンが、グアニンにはチミンが対応し、結合することにより、二本の鎖は強固な繋がりを保っています。

遺伝子DNA 脳神経は二重らせん
遺伝子DNAの組成モデル 大脳から伸びる神経も二重らせん構造

これと同様に、文明の二重らせん構造を構成する二本の鎖、東の文明波と西の文明波は、それぞれ対極ともいえる属性を持つことにより、お互いバランスを保ち、繋がり合っています。
これは東洋哲学の根本である陰陽思想そのものです。

天と地、男と女、動物と植物、肉体と精神、陸と海、・・・
ふたつで一組の対となっているものは、互いに真反対の属性を持つことによって、互いを活かす働きをしています。


人間の生命情報であるDNA、そして歴史の生命を司る二本の文明波の持つ二重らせん構造から、生命の本質というものを知ることができます。

< 共生 >
二本の鎖は対極であり、お互いを活かし、生かし合っています。
どちらも対極となる相手がいなければ、自らの存在を維持することはできません。
超ミクロ(極小)の世界では、原子核と周りを飛び回る電子、超マクロ(極大)の世界では、太陽と周りを回る地球や他の惑星、これらも互いを活かす共生関係です。
この宇宙に存在するもので、共生関係を持たない完全に独立したものは存在しません。
陰陽で表わされるふたつのものの共生関係は、食物連鎖網、発酵食品と菌類等数ある共生関係の中の最も代表的でシンプルなモデルです。

< 循環 >
DNAがねじれた形で渦を巻き、歴史の波が800年ごとに興亡を繰り返すように、時間の流れとともに、この宇宙にあるすべてのものは、共生関係を維持したまま循環を繰り返しています。
形あるもので永遠に同じ状態を保つものはありません。
形あるものはいつか必ず次なるものへと姿を変えていきます。
ミクロの世界では電子が高速で飛び回り、宇宙は銀河系もアンドロメダ星雲も循環し渦を巻いています。

渦巻く銀河

< フラクタル >
フラクタルとは、日本語で自己相似形という意味です。
ひとつのものを大きく全体で見ても、小さく部分的に見ても、そこに共通した形や性質を有するということです。
自然の中にあるものは、木、山、雲、海岸線、様々な造形が、このフラクタル性を持っています。

生命の本質を表わす二重らせん構造は、DNAというミクロの世界から歴史の流れというマクロの世界まで、スケールを越えて貫いています。
ミクロ世界の原子の構造と宇宙にある太陽系の構造も、核となる中心の周りを電子や惑星が周回するというまったくの相似形です。

原子の構造
 
太陽系の構造

DNAは空間の中に存在するのに対し、歴史の文明波は空間と時間を座標軸に持っています。
つまり生命の本質のひとつであるフラクタルは、時空の制約をも超えているということです。

ロマネスク
見事なフラクタル性を有するロマネスク


フラクタルな木の枝
木の太い枝、細い枝、ともに同じ形を持っています。

3次元のゲノム構造
<3次元のゲノム構造>
最新の研究で、人の遺伝子情報全体のヒトゲノムの構造は、きわめて精緻な三次元フラクタル構造であることが分かりました。


見事なフラクタル性を有するロマネスク 木の太い枝、細い枝、ともに同じ形を持っています。

文明法則史学を知り、生命の本質を求めるようになり、その数年後、この共生・循環・フラクタルという三つの法則が生命の本質ではないかと考えるようになりました。

その後身の周りの様々な自然現象に当てはめて考察し、当初は漠然と仮説として芽生えたこの三つの法則が、生命の根本法則であると今は確信を持って語れるようになりました。

これは私が新たに発見したものではなく、太古の時代から知恵ある人は誰しもが気付いていた真理です。


この図は古代中国から伝わる陰陽太極図です。

陰陽太極図

太極(円)の中に陰陽が生じ、お互いを飲み込まんとするように循環しています。
これは平面図ですが、この図に垂直に時間軸を加え、陰陽の循環の動きに合わせ図を回転させながら上に持ち上げていけば、まさに二重らせん構造になります。

共生と循環を最も端的に表わした陰陽太極図、これはひとつのモデルであり、このモデルが様々なスケール、状態で成り立つフラクタル(自己相似形)だということです。
陰陽太極図は、時空の構造、生命を表わす縮図です。

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