フラクタル<3>
フラクタルなものは、目に見える自然の中だけではなく、
目で直接見ることのできない小さな小さなミクロの世界から、
大きな大きなマクロの世界まで、
この自然、宇宙すべてに広がっています。


私たちの身体は約60兆個の細胞で成り立っています。
その細胞はタンパク質などの分子によって構成され、
その分子は炭素や水素、酸素など様々な原子で作られています。

物質の究極の構成単位とも言える原子、
この原子は、中心に陽子、中性子からなる原子核を持ち、
その周りをたくさんの電子が飛び回っています。

原子モデル

上の図の赤と白の丸が陽子と中性子、周りを飛んでいる黒い丸が電子です。
図では分かりやすいように丸を大きく描いていますが、
実際には、陽子、中性子、電子ともに、
原子全体の大きさから見るときわめて小さなものです。


極小、ミクロの原子の世界とは正反対の極大、宇宙の世界、
私たちが暮らしている地球は、
宇宙の中では太陽を中心とした太陽系に位置しています。

太陽系には、太陽を中心として、地球をはじめ水星、木星、金星などの惑星群、
ハレー彗星などの彗星が存在し、
それらを図示したのがこれです。

太陽系モデル

太陽を中心に、その周りをたくさんの惑星や彗星が飛び回り、
原子核を中心とした原子とまったく同じフラクタルな構造を持っています。


太陽系よりももう一つ大きなスケールで見てみると、
太陽系は宇宙の中で、より大きな銀河系の中の一部を成しています。

銀河系

銀河系はこの図のように、中心に強い電波を出す中心核があり、
その周りを渦が巻くように約2000億個ともいわれる膨大な数の星々が集まって
ひとつの形を作っています。

この銀河系の形も原子や太陽系ととてもよく似た構造をしています。


これらを見て分かるように、身の回りの自然、宇宙の中には、
きわめて小さいミクロの世界から、宇宙的規模の大きな世界まで、
同じ法則で律せられたフラクタルなものが数多く存在しているのです。



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