はじめに
地球に生命が誕生したのは今から40億年前、
原始的な原核細胞生物から少しずつ進化を重ね、
これまで人類をはじめ数え切れないほど多くの動物や植物が、
この地球上で生命の営みを続けてきました。

私たちの最も身近な存在であり、神秘に満ちた尊いもの、生命、
生命とは何でしょうか、
その生命の存在、継承はどの様な仕組みに支えられてきたのでしょうか。

近年科学技術の飛躍的進歩により、原子、素粒子のようなミクロの世界から
宇宙の果ての星々まで、
子細にそれら個々の様子をうかがい知ることができるようになりました。

しかしいくらそれらひとつひとつの形が解明されたとしても、
それらがどの様に結びつき、お互いのを助け合っているのか
ということが分からなければ、
生命の本当の仕組みを理解することはできません。

動物と植物との関係を見ても、
動物と植物はお互い二酸化炭素と酸素を交換し合い、
どちらか単独では存在しえない共存関係を築いています。

動物、植物、どちらも個々に生命を保ち、かつお互いが合わさりひとつとなり
生命共同体となっているのです。

これは男と女、原子核と電子、海と大地、地球と太陽なども同様です。
この宇宙に存在するすべてのものが何らかの形で共同体となり、
多層的な共存関係を成り立たせています。

この共存関係を成り立たせるすべてのもの同士の結びつき、関わり、
この関係性こそが生命、自然、地球、宇宙を律している根本法則であり、
生命を生み出した素(もと)であるとも言えます。


現在起こっている地球的規模の大変革を経て迎える新しい時代は、
この関係性を知り、宇宙や自然、この世に存在するすべてのものが生命を持ち、
周りのものの存在を抜きにしては個を語ることができないという考え方、価値観が
主流となってきます。

しかしこれまでの時代の中心であった科学の、
周りとの関係性を無視し、ひとつひとつがすべて独立した存在であると考え、
それらを細かく分け、分析するというミクロ的手法が
悪いという訳ではありません。
これはこれでとても大切なものの見方です。

けれども植物、動物が、どちらか単独では生息することができないのと同じく、
科学的思考のみに重点を置き過ぎた私たち人類は、
地球上のバランスを大きく崩し、
大規模な自然破壊、異常気象、極端な貧富の差による飢餓など
一刻の猶予も許されない大きな問題を抱えるようになってしまいました。

これからはこの科学と対極となる大きな目でこの宇宙全体の関係性を見るという
マクロ的生命観が、科学と力を合わせることにより、
陰と陽、お互いの力で理想的なバランスを保ち、
より大きな生命の仕組みを作り上げることができるのです。


生命とは、この宇宙そのものであり、
そこを貫いている法則は、深めれば深めるほど、
きわめてシンプルで、かつ美しいものです。

この「生命からのメッセージ」では、
「自然法則」に書いてきた宇宙や生命の仕組みをより分かりやすく、順序立て、
小学校高学年ぐらいの子供たちにでも容易に理解できる易しい言葉で
解説していきたいと考えています。



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