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感謝すべきは病なり

病は体からのメッセージであると言われています。
病気になるのには必ず原因があり、意味があります。
その原因、意味を知り、そこからのメッセージに耳を傾け、
生活習慣、心の持ち方を改めることが回復への近道であり、
再び同じ病におかされない為に必要なことなのです。

前項の「サイモントン療法」の様なプラス発想的治療法と同時に、
病気になったという現状をしっかりと見つめ直し、
心を整理する作業をしてみてください。

「身体との対話」での経験から『身体のひとつひとつの器官は、
明確な意識を持っている』と考えて付き合うべきであるということを学びました。
例えば身体のどこかの器官に腫瘍ができた場合、
その痛みを受けた器官にお詫びをし、感謝をしなければなりません。
身体のどの器官でも、
自分のところに腫瘍をつくられるのはイヤだと思っていることでしょう。

ましてや腫瘍ができたのは、
その身体の持ち主自身の不摂生や生活の歪が原因でしょうから、
それを「俺(その器官)には関係ないよ」とばかりに
体のすべての器官が責任を押し付け合い、
体中に腫瘍がばら撒かれたり、脳の最も大切な部分に腫瘍ができてしまったら
大変なことになってしまいます。

そう考えると、何の不満も言わず一身に負担を背負い、
何らかの生き方の間違いに気付かせてくれた腫瘍のできた器官には、
お詫びをし、感謝をするしかないのです。

病気に感謝するなんてとんでもないと思われるかもしれませんが、
それができなければいつまでたっても真の健康を得ることはできません。
例えそれが悪性のがん細胞であったとしてもです。

寺山心一翁さんという腎臓ガンから奇跡的に回復された方の
インタビュー記事をご紹介いたします。


余命いくばくもないと判断された寺山さんは病院から自宅へ帰してもらわれました。

                          ◇

退院してから寺山さんがまず実践したことは玄米菜食だった。
しかし、病院ですらまともに固形食を食べていなかった寺山さんが、
いきなり堅い玄米など食べられるものなのだろうか。常識で考えるとあまりにも無謀である。
「最初、食べられないんですよ。口なんかパサパサで、唾液が出てこなかったのです。
でもね、食べ物をね、じーつと見ていたら、
そのうちにありがとう、ありがとう、ありがとう・・・って言葉が出てきて、
そしたら唾が出てきたんです、生唾が。唾って血液がつくるんだよね、
だからいままでよっぼど血液が悪かったんだろうね。
そして、その唾でよおく玄米を噛んで食べました。
一日目にそれができるとね、
もう少し、もう少しってだんだん食べられるようになってくる。
やっぱり食べ物は口から食べなくてはダメだって、そのときに思いましたね」

病院が自分にしたことは、ストレスばかり多くて、いったい何なのだろう、
そう寺山さんは思った。
病院にいたら悪くなるばかりだったではないか。
人間が本来もっている力を奪っているだけではないか。ほんとうの医療って何だろう。
それはいまもなお寺山さんのテーマである。
「玄米菜食を始めてから、僕はもう一つあることに気がついた。
僕は小さいときから山が好きで、親父に連れられてよく登っていたんだけど、
冬山で太陽が出てきたときって、ほんとうにうれしいんだよね。
ぼかぼかあったかくって、太陽さんありがとうって思うね。
それを思い出してね、日の出が見たいって思ったのね。
朝早くにマンションの八階まで行きましてね、
日の出の太陽を見たらほんとうにきれいなんですよ。
それからはだるい身体を引きずるようにして、毎朝八階まで上って朝日を見ました。
死を宣告された病人ですから、ほかにすることもないし、
妙に肝が座ってしまうんですよ。
鳥が鳴き出す時間を調べたり、オーム(マントラのひとつ)を唱えて
自分の胸のチャクラを探ったり、
それを発見することがおもしろくておもしろくてしかたがなかった」

寺山さんはドレミファと声を出しながら、
自分の 七つのチャクラ上に移動させる方法をみつけていった。
死の覚悟の前に自分のエゴが消え、自分の身体と向かい合ったとき、
身体は自分に開かれていくのだろうか。
「ある日、チャクラを下から上につなげるのがすごく調子よかった。
今日は太陽さん出てくれるかなあ、と思いながら待っていて、
太陽が出てきたときにパーツと手を開いたら、
太陽の光線が胸のチャクラめがけて入ってきて、僕とつながっちゃったんですよ。
そしたら身体中からビュビュビュビュビューツとエネルギーが上がってきて、
なんだか腰抜かしちゃって、オイオイ泣きだしちゃった」
初めて射精したときの感覚に似ていた、と寺山さんはいう。
そして、感動冷めやらぬままに家に戻ってきて驚いた。
食卓に並ぶ家族のオーラが見えるようになっていたのだ。
その後も、寺山さんの身体はどんどん鋭敏になっていく。
「ある夜、僕はよく眠れなかった。当時の僕は二四時間眠っているような状態でね、
ちょっと引っ掛かってしまうともう眠れなくなってどうしていいかわからなくなっちゃう。
だからそういうときは自分の身体を使っていろんなことやってみるわけ。
そのときはちょっと胸に手を当ててみた。
そのころの僕はあばら骨がみんな出ちゃってましたから、
よくあばら骨のなかに手を突っ込んでいたわけです。
そしたら、ドックンドックンしている。心臓ですよ。
あばら骨の下から皮膚を通して心臓に触れて、へーって思った。
これっていまだに一度もエンストしてないよな、って。
すごいなあ、心臓さんありがとう、って。そうしたら涙が出てきちゃって・・・。
いままでの人生で一度も止まらずに働いてくれて心臓さん、
ありがとうってつぶやいたんです。
それから、胃さん、ありがとう。腸さん、ありがとう。肺さん、ありがとう。
そうやって一つひとつの臓器にありがとうっていったんですよ。
でもね、ガンさんにはありがとうとはいえない。途端にパッときたの。
僕がつくっちゃったんだ、ごめん、僕の行いが悪くてつくっちゃった。
あんなに働いて、あんなに無理して頑張って、僕がつくっちゃったんだ。
ごめん、ごめん、僕の子供だ。そしてね、最後に、愛してるよ、っていったんです。
ガンに、愛しているよって。そしたらスカーツとしたの」

そして、寺山さんの転移したガンは、長い期間かかったが、自然に縮小していく。
自分を愛し、自分の体を愛し、自分に宿ったガンすらも愛せたとき、
人間は新しい力を自然界から注ぎ込まれるのかもしれない。
頭はそのことを忘れているけれど、
身体の細胞の一つひとつは治癒に至る道を記憶しているのだ。

                    「精神世界が見えてくる」  サンマーク出版


                          ◇

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病気になるということは、
これまでの生き方や考え方を見つめ直させてくれる
大きなチャンスをいただいたということです。
あなたの心と身体、表面の意識と心の奥底の思い、
このすべてが一致したならば、
病はその時点から人生を実り豊かなものとする素晴らしい贈り物となることでしょう。


ガンは自分自らが作り出したものであり、自分自身なのである。
自分の生き方が間違っていたという警告であり、神の啓示に等しいと考えている。
ガンをこよなく愛し、自分の生き方が間違っていたことを素直にわび、
ガンと友達づき合いをしてこそその有難さがわかり、
やがては自然と正常な状態へと治癒していくのである。

                                          寺山心一翁

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