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2019年3月11日 ・・・ 今は無限の時に通じる

今回のインド行きは15日に関空から出国し、
明後日13日には広島を出る予定です。

いつもながら出国直前はやるべきことがたくさんあり、
インドへの思いを胸にはせながら、
ただ淡々とひとつひとつのことをこなすことが求められます。

けれどそんな時に限ってパソコンが故障したり不意の用事が入ったりして
予定を狂わされ、
まるで“これから”という自分の気持ちを
試すか邪魔をするかのようなことが起こります。

決意をし、行動を起すと邪魔が入る、
これはたぶん誰にでもあることなのだと思います。
それはその決意が本物かどうかを試し、強固にし、、
その困難を乗り越え進んでいくための力を培うため、
自らが引き寄せているのだと感じます。


そんな時に持つべき思いはただひとつ、
今この時、目の前のやるべき事に集中する、これだけです。

千里の道も一歩から、
遠くの目標に到達する唯一の道は、
目の前にある小さな事を確実にやっていくこと、これしかありません。

インドに行くのは今回で十回目ですが、
それが何回目であろうとも、
自分にとって人生の大きな節目です。

そしてその節目をいかにいい状態で迎えられるかは、
その節目から得られる成果に大きく影響します。
それはスポーツ選手がレースの日をどの様な状態で迎えられるかで、
レースの結果がほぼ決まってしまうのと同じことです。

それはすべての物事は流れの中にあるからであり、
そのいい流れを作るためには、
やはり今という唯一絶対の時を充実して過ごすしかありません。
そして時の流れとは、その今の積み重ねです。


今日は3月11日、 八年前のあの日のことは、
直接被災された方でなくても、
その衝撃とともに記憶に刻まれていることと思います。
日本人にとって忘れることのできない一日です。

あの日は第二金曜日で、
翌日行われる公衆トイレ掃除の会の準備のため、
仲間の家に泊まり込んでいました。
あの晩、テレビから流れる津波の映像に目が釘付けになり、
ほとんど眠ることができず翌朝を迎えたのを記憶しています。

翌日のトイレ掃除は十名あまりの人が集まりましたが、
みな沈痛な面持ちで、ただ黙々と便器を磨き続けました。

その時互いの胸中を深く語り合うことはありませんでしたが、
たぶんみな思いは東北の被災地に向き、
遠く広島の公衆トイレの便器を磨くことが、
どこかで被災された人たちの救いになると信じ、
懸命に手を動かしていたのだろうと思います。


あの時は、今という時、そして目の前の場所、
そこに意識を集中させていました。
それはそこだけが被災地に意識をつなぐ唯一の場所と思えたからです。

今あらためて八年前を振り返ってみて、
その今という時にかける思いが、
この八年間でより深まってきたことを感じます。

東北の被災地にはこれまで一度も行ったことがありませんが、
その間、熊本の地震、福岡の水害、
昨年は地元広島で大きな豪雨災害があり、
そこには何度もボランテイアで足を運ばせてもらいました。

人間の意識は時空を越えています。
そして今というこの瞬間が無限の時につながり、
ここという場所が無限の広がりを持っている、
そう強く信じています。

ですから場所がどこであれ、
また向ける対象が何であったとしても、
今を懸命に生きることが、すべてに通じるのだと信じています。

自分にとってインドに行くことも、
被災地でボランテイアをすることも、
またこうしてホームページを更新することも、
ただその一瞬一瞬を懸命に生きるという意味において
まったく変わることがありません。

時の流れとは一瞬一瞬の今という時の積み重ねであり、
そり唯一実在する今という時が、
少しずつ風景を変えて流れていくということです。


長旅を前にしてやるべきことが山積している時、
遠くの被災地を思いながらも、
自分で直接支援の手を差し伸べられない時、
そんな時だからこそ、
無限のつながりを持つ今この時この場所の深い価値が見えてきます。

大切なのは己の天命を知り、
それに向かって進んでいくこと、
その“志”という腹がすわっているからこそ、
対極である頭が冷静さを保ち、今を深く見つめることができます。

今日3.11という日に、自分にとって大切な天命である
「生命の探究と伝達」に向かって一歩進んでいくため、
『新たなる生命の時代』のページを書き加えました。
  <新たなる生命の時代>

PDFファイルの23.24ページ、
ページ下のページ番号21.22ページに、
「精神と肉体」という項目を追加しました。
いつもこのホームページに書いている精神と肉体の
陰と陽の関係について書いています。


あと数日日本にいる間、やるべきことをやり、
心置きなくインドに行き、
もうひとつの天命である「貧しい子どもたちへの支援」、
それに向かって新たな一歩を踏み出してきます。

2019.3.11 Monday  
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