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2018年10月25日 ・・・ 性的マイノリティー

生命とは何か、それを解き明かし、多くの人たちに伝えたい、
これは自分にとって人生最大のテーマです。

生命の実相を探るためには、
その生命をつなぐための性のあり方を
切り離して考えることはできません。
これまでほとんどホームページに書くことはありませんでしたが、
生殖医療、様々な生物の生殖形態、性的マイノリティー、性教育、
性風俗に至るまで、性に関するあらゆることに興味を持っています。


最近、LGBTに代表される性的マイノリティーがよく話題となり、
そういった人たちがマスコミに頻繁に登場しています。

性的マイノリティーが近年大幅に増えてきたのかどうかは分かりません。
少し前までは性的マイノリティーは日陰者扱いで、
なかなかカミングアウトすることが難しかった面があり、
その実数を把握することは困難です。

今は時代の大きな転換期であり、
旧来のほとんどすべての価値観が制度疲労を起し、
過去と同じものの再生産ではなく、
新たなもの、これまでなかった多様なものが求められる時代です。

その流れの中で、性的マイノリティーだけではなく、
様々なマイノリティー(少数派、社会的少数者)に脚光が浴びるのは、
ひとつの必然と言えるでしょう。


少し前、杉田水脈議員が雑誌に投稿した論文に、
LGBTは「生産性」がないと書いたことが大きな社会問題になりました。
これがその論文の該当箇所です。

例えば、子育て支援や子供ができなカップルへの不妊治療に税金を使うというのであれば、少子化対策のためにお金を使うという大義名分があります。
しかし、LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。
彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。
そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか。
にもかかわらず、行政がLGBTに関する条例や要項を発表するたびにもてはやすマスコミがいるから、政治家が人気とり政策になると勘違いしてしまうのです。


この生産性という言葉の使い方は、明らかに不適切です。

上記のものはあくまでも論文の抜粋です。
けれどこの論文全文を何度も読み返しましたが、
論理の飛躍や決めつけが多く、
およそ国会議員が発表するにふさわしくない
低次元のものだと感じました。


LGBTが生産性がないので、
過剰に税金をつぎ込む意義がないというのは暴論ですが、
LGBTが子孫を残す働きがほとんどできないというのは事実です。

一般的に“正常”と評される男女が愛し合い、
いわゆる通常のカップルとなる形が社会の中では大多数、
マジョリティー(多数派)です。

これは当然のことであり、
もしそうでなかったら、人類は種としての生命を保つことはできません。

けれども多様性は、環境変化への適応性を持たせ、
種存続の危機を回避するため不可欠なものであり、
もし99.99%が性的マジョリティーであったなら、
それはそれでまた異常なことです。

性的マジョリティーと性的マイノリティー、
これらがどの程度の比率であることが
人間という種の存続にとって適切なのかは分かりませんが、
正確な数字かどうかは別として、
現在言われている日本の人口の7.6%、
左利きや血液型AB型の人間と同じ割合というのは高すぎると思います。

もしこれが事実であるとするならば、
その高い性的マイノリティーの比率の裏には、
『現在の危機的な地球環境の中に子孫を残したくない』
という“種としての願い”があるのかもしれません。

また世界人口は70億を突破し、
これ以上人口を増やしたくないという“思い”の結果とも考えられます。

つまり今の地球環境、人類の状況では、
“子孫を残すのに適さない性”が増えるのは
必然だと考えることもできるということです。


さらにもうひとつ考えられるのは、
時代は西洋から東洋の価値観へと中心が移ろう中、
これまでの西洋的な白黒をハッキリ付けるデジタル(不連続)的思考から
一元的で明確な区分を付けない東洋的アナログ(連続)思考へと
換わってきています。
そしてその流れを受け、性も男女二つに明確に区分する考え方から、
性区分は本来連続したものとする考え方に
推移していることもあると感じます。

再び杉田水脈論文を引用します。

オーストラリアやニュージーランド、ドイツ、デンマークなどでは、パスポートの性別欄を男性でも女性でもない「X」とすることができます。
LGBT先進国のタイでは18種類の性別があると言いますし、SNSのフェイスブック・アメリカ版では58種類の性別が用意されています。
もう冗談のようなことが本当に起きているのです。

多様性を受けいれて、様々な性的指向も認めよということになると、同性婚の容認だけにとどまらず、例えば兄弟婚を認めろ、親子婚を認めろ、それどころか、ペット婚、機械と結婚させろという声が出てくるかもしれません。
現実に海外では、そういう人たちが出てきています。
どんどん例外を認めてあげようとなると、歯止めが効かなくなります。


性の多様性が表に表れてくるのは時代の流れです。
それでもし社会が一時的に混乱したとしても、
それは受け入れていくのが社会的責務であると考えます。

もしそうでなければまるで魔女狩りの世界、
あるいは昔の軍隊の
『靴を足に合わせるのではなく、足を靴に合わせろ』
という考え方と同じです。


性的マイノリティーは、その象徴としてレインボーフラッグを掲げます。
虹は日本では七色とされますが、
本来の虹は色が連続していて、
その境界を明確に区分することはできません。
  <性的少数者 - Wikipedia 象徴としての虹>



この境界のない色の連続性を、
性区分にも当てはめようということです。


先日アメリカのトランプ大統領が、
トランスジェンダーを排除し、
性の定義を限定する考えであることが報じられました。
<トランスジェンダーの排除、トランプ政権が検討。 | HuffPost Japan>

これは明らかに時代の流れと逆行するものであり、
衰退していく西洋社会の政治的代表者の発言として、
これもまた何かひとつの流れを生むものなのかもしれません。


性的な形にマジョリティーとマイノリティーはあっても、
そこに正常、異常という区分はありません。

2018.10.25 Thurseday  
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