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2016年1月1日 ・・・ 新年に思う

新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

最近は月のリズム(月齢)を重んじて生きているのですが、
それでも新年は一年の大きな区切り、
とても清々しい気持ちで今日一日を過ごしました。

人生を大きなひとつの流れとして捉えると、
正月はその一本の流れに於ける節のようなものに当たるのだと思います。

誰にとっても正月は特別なもの、
子どもの時などは特にそうで、
お年玉をもらったりご馳走を食べたり初詣に行ったり、
楽しい思い出が山のように残っています。

そんな思い出を振り返るに、
正月は過去の正月のことを「ちょうど何年前の正月の今日は ・・・ 」
とピンポイントで同じ日のことを思い起こすことができるたぶん唯一の日です。
こんなことができるのは誰にとっても正月だけでしょう。

今自分は56歳ですから、
ちょうど40年前の今日は、
当時は奈良に住んでいたので、
友人何人かと大晦日の夜中から歩いて奈良の中心部へ行き、
東大寺の大仏さんにお参りし、
その後友人の家でうだうだと時を過ごしていました。

そんな感じで正月は新しく始まる年に思いを馳せると同時に、
これまで歩んできた自分の人生を振り返るいい機会となります。


そんな大きな人生の流れをこの正月に感じると同時に、
その流れの中で、やはり最も輝いているのは今この瞬間、
それしかないのだということを強く感じます。

少しずつ歳を重ねてきたということもあるのでしょうが、
やはり時というのは今しかない、それが自分の信念のようになってきました。

アドラーでいう原因論ではなく目的論、
過去がどうだから今があるのではなく、
今この瞬間の自分の感じ方、捉え方、これがすべてということ。

または神道でいうところの中今、
時間は過去から現在、未来へと流れていくのではなく、
あるのは今この瞬間だけ、
時間の流れとは今という瞬間の積み重ねだという考え方です。

これが正しいかどうか、
それを論理的に証明することはできませんが、
こう考えることが究極的な真理を理解するに上で整合性がとれるように思います。


人類はすべてを微視的な視野で捉える科学を猛進し、推進しすぎ、
取り返しのつかないところまで地球環境を破壊し、
この地球上に人類が存在し続けられるかどうかという危機的状況にまで来ています。

もし人類がこの危機を乗り越え、
これからも永続的に豊かな地球環境とともに共存できるとするならば、
それは科学と対極であるマクロ的視野、
全体を大きな生命として捉える東洋的生命観を持つことが絶対的条件となります。
これは生命を持つこれまでの歴史の流れから見て明かな事実です。

そのマクロ的生命観を持って時間の流れを見たならば、
きっとそれはこれまでの時間に対する考え方とは大きく異なってくるはずです。

これまでは、時間は過去から未来へと流れる一方向性、
不可逆なものと考えられてきました。
けれどたぶんこれからは、時間とはもっとフレキシブルな、
自由に行き来できるより柔軟なものとして捉えられるようになるのだと考えます。


時間を自由に行き来できるといってもそれは肉体や物質の次元ではありません。
それができたなら夢のタイムマシンが実現できるのですが、
それができるかどうか ・・・ それは分かりません。

時間の流れの制約を超えて自由に動き回れるのは、
言葉で言うならば霊、魂の世界、あるいは生命の実体とでも呼べるもの、
それと想念です。

人間の想念という思いは時空の制約を受けません。
過去や未来のどんな場所へも思いを馳せることができ、
頭の中でイメージした未来を、
その未来の時に現実のものとして創造できる偉大な力を持っています。

この人間の創造力は過去にも飛ぶことができ、
今この瞬間に思ったことが過去の因を変化させ、
それに続く時に新たな縁を導きます。

誰かのことを頭の中で思い描いたら、
次の瞬間そのイメージしていた人とバッタリ出会ったりすることがあります。
これは今という瞬間のイメージが過去の因を変え、
今という時にその人と出会える縁を生じさせたのだと考えられます。


二度長時間の臨死体験を経験した木内鶴彦さんは、
その臨死体験の最中、
完全に時空の制約を超えて自由に動き回る体験をされています。

その体験の詳細は著書の中や講演で述べられているのですが、
そこから究極とも言える時空の真理を見て取ることができ、
スピリチュアルな世界を志す方には必ず知ってもらいたい内容です。

「臨死体験」が教えてくれた宇宙の仕組み「臨死体験」が教えてくれた宇宙の仕組み
木内 鶴彦

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人間の持つ想念の力、これと霊、魂、生命の本質といったもの、
これらはたぶんその本質部分はすべて同じものではないかと感じます。
そしてそれらはみな時空の制約を受けない次元に存在するものです。


時というのは今この瞬間しかない、
そして時の流れは一方向性のものではなく、自由に行き来できるものである、
これらのことからどのような生命観を持つことができるのか。
それを求めていくことがこれからの人類の課題であり、
そこから生まれた生命観が、これからの人類が持つべき大切な規範となるものです。

正月という特別な時に、時についての思いを巡らせてみました。

最後に、自分の手帳の中に、
心がけるべき大切なものとして書いている哲人森信三先生の言葉を記します。

  『人生二度なし』
  『一日は一生の縮図である』

今日、今この瞬間という時を大切にし、実り多き2016年としていきましょう。

2016.1.1 Friday  
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