スペースクリアリング<3>
スペースクリアリング(空間浄化)についてあれこれと考えていて、
以前読書についてというページで読書のあり方を食と対応させて検討したのと同じく
スペースクリアリングも食生活と比較することで
その本質の一部がかいま見えるということを発見しました。


現代人の生活、思考はすべての面に於いて、
資本主義という人間の持つ欲望を限りなく肥大化させるシステムに毒されています。
より新しく高性能、多機能で便利なモノ、情報に山のように囲まれて暮らすこと、
これが豊かさであり、
この物質依存型の豊かさこそが
幸せになるための唯一の方法であるかのような幻想を抱かされています。

食生活についても同様で、
昔と比べると素材そのものの持つ栄養価やエネルギーは低下したものの、
一年中日本全国、世界中の名産品、特産品が手に入り、
現代日本人の美食化、過食化は止まるところを知りません。

その影響は肥満、高血圧をはじめとする生活習慣病の増加、
様々な現代病を生み出す元凶となっていて、
食生活だけを昔のような質素なものに戻すだけで、
国民医療費の何割かは削減可能だと言われているほどです。

これを生活空間に当てはめてみましょう。
私たちの身の回りを取り囲むモノ、電化製品、日用品、衣類、・・・
これらは年々増える一方で、
どこまで行っても“満足“という飽和点を迎えることはありません。

この状況は食生活の美食化、過食化と何ら変わることがありません。
敏感な人間の肉体は、食生活の著しい変化を様々な病的症状を現すことで
警鐘を鳴らしてくれますが、
生活空間を取り巻くモノの“美食化、過食化”は、
すぐに明らかなる問題点となって表に出ることがない分だけ、
より大きな崩壊点に向かって着実に進んでいっているのではないかと思われます。

このモノにまつわる大きな問題点に着目することなく、現在の状況はそのままで
今流行の風水グッズ(具体的にはよく知りませんが・・・)、
亀や龍の置物、水晶玉を揃えたり、寝室のカーテンやベッドカバーを
ピンクや黄色のものに変えたところでどれだけの効果を期待できるのでしょうか。

これは例えるならば、普段ほとんど運動することがないよく太ったサラリーマンが
大汗をかきながら大量のビールを飲み焼き肉を食べまくり、
その後食後の気休めに胃薬と栄養補助食品を飲むようなものです。

これで真の健康が保たれるでしょうか?
本質的な問題解決になるでしょうか?
答えは誰の目から見ても明らかですね。


カレン・キングストンさんはスペースクリアリングで空間を浄化する最初の準備として、
家中のガラクタ、今後使う予定のないものを徹底して処分することを
すすめておられます。

これは食生活でいうならば美食化、過食化をストップさせることであり、
断食に近いものかもしれません。
栄養過多の人間にとってこの方法は、最も新陳代謝を整える良策であり、
人体の持つ自然治癒力を高めるきわめて優れた方法です。

人間誰しも今持っているものを手放すのは辛いものです。
しかし今握っているものを手放し、手のひらを広げない限り新しいものを
掴むことはできません。

手放すことを妨げているものは恐怖心です。
「一旦手放したら二度と自分の所に戻ってこないのではないか・・・」
この恐怖心が新たな出合いを妨げているのです。

先に「現代人の生活、思考はすべての面に於いて、・・・」と書きました。
一事が万事、すべてはフラクタル(自己相似形)であるがゆえ
目に見えるもの見えないものの境界を越えて共通性があります。

ですから逆に言えば食生活であれ、家の中の環境であれ、
何かひとつを大きく根本的に変えることにより、
他のすべてが大きく変化する要因となり得るのです。

これからは心の時代、融合の時代、
目に見えない心と融合、連携している
目に見えるモノに対する関わり方を変えることによって、
心、生き方に変革をもたらすことが可能となります。

スペースクリアリングの効果は多大なるものがあります。
スペース(空間)クリアリングはライフ(人生)クリアリングに通じるのです。

2005.12.20 Tuesday




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