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ひと月9000円の快適食生活
ひと月9000円の快適食生活
魚柄 仁之助
第1章 「安い!」が基本
第2章 時間は短く
第3章 体にやさしい
第4章 楽膳にルールはない
第5章 太らず安心
第6章
季節に逆らわない
第7章 酒に合う
現代に生きる実践哲学者魚柄仁之助氏、
氏のことを初めて知ったのは９７年、朝日新聞家庭欄の記事です。
サンダルばきのラフな格好で新聞紙で鍋を包む魚柄氏の写真とともに
保温調理法のノウハウが紹介されていました。
（今でもその記事はファイルして持っています）
保温調理法、煮物は温度が徐々に冷める時に美味しい味がしみ込み、
素材本来のうまみが保たれるという理論の元、
短時間沸騰させた鍋を新聞紙やタオル等で包み、
美味しく手軽で、かつ省エネで作ってしまおうという画期的な調理法です。
たしかにおでんやカレーで試してみましたが、香りが逃げることなく、
味わい深く、とても美味しく出来上がります。
周りの料理好きの主婦の方たちにもご紹介しても一様に好評です。
それがキッカケで魚柄氏の料理の本を読むようになったのですが、
食材をいかに無駄なく、効率的に使い、手軽に美味しい料理を作るかという
技と知恵は、料理の達人の域を通り越し、
清貧、サバイバルといった趣さえ感じられます。
家ではほとんど料理をすることのない私ですが、
この魚柄氏の料理を通して伝わってくる逞しい生命力に触れたくて、
新刊が出るたびについつい手に取ってしまいます。
本書に紹介されているのは、手近な食材を使ったオーソドックスな料理の数々、
大根のへた、かたい肉、干しえび、昆布の使い方、
おいしいご飯の炊き方等々・・・。
そしてもっと根本的（？）な干物、もやし、塩の作り方、包丁の使い方
なんていうことまで載っていて、
まさに料理のアイデアてんこ盛りといったところです。
この本は、 「便利」さを追求するあまり、「工夫」ということを忘れた現代人に
大切なことを気付かせてくれる『生活哲学書』だと考えています。
一人暮らしを始められる学生さん、ご結婚される若い女性、
新たに人生の門出を迎える方たちに贈ってあげたい本です。
それにしてもウオッカ・ジン之助（？）とは楽しいお名前ですね。(^o^)v
魚柄氏は、料理の分野以外でも、たくさんの本を出しておられます。
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うおつか式生活哲学入門
魚柄 仁之助
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