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1月19日(月)、朝8時前にバスはナガラコイルに着きました。
見慣れた町並みに懐かしさが一気にこみ上げてきます。

到着して数分してスレッシュの息子タンビが車で迎えに来てくれて、
スレッシュ一家のいるマダラムドラに向かいます。
マダラムドラはスレッシュたち兄弟のお母さんが暮らし、
広い敷地の中には彼ら三兄弟それぞれの家があります。

マダラムドラに到着し、
お土産をたっぷりと詰め込んだ二人の荷物を広げるとこの通り、
ここまで無事運べたことで一安心です。



数千坪はある敷地の中には椰子の木が生い茂り、
暖かく穏やかな南国の空気が漂っています。



北インドの都会と南インドの田舎では気候も空気もすべてが違います。
ここまで来て心からの安らぎを感じます。
こんな恵まれた自然環境だからこそ、
南インドの人々は温厚なのでしょう。

22日の婚礼を控え、準備も着々と進んでいます。
インドでは、丸太や椰子の葉っぱが重要な建築資材となります。



椰子の木はこんなに背が高いのです。
こんな上から突然椰子の実が頭の上に落ちてきたら大怪我をします。
注意するよう言われましたが、注意のしようがありませんね。



椰子の葉っぱを巧みに編んだものが、壁や天井、塀として使われます。



久し振りに口にする南インド料理は、体が喜ぶまろやかな美味しさです。
左側の魚のフライも味わい深くて美味でした。



ピンチヒッターとして使っているコンデジの写真もまあまあきれいに写りますが、
若干白飛びするようです。
つまり白の階調表現がいくぶん乏しいということです。



スレッシュ一家は兄弟親戚が多く、
少しずついろんな人たちが家に集まってきます。
これまで見かけた人も多いのですが、誰がどういった関係なのかよく分かりません。

遠くカナダからスレッシュの奥さんの弟家族がやって来ました。
彼らには8歳と9歳の女の子がいて、
一緒にボール遊びやフリスビーをして楽しみました。
この子たちにはたくさん遊んでもらって感謝です。



パイナップルをカットする飯田さん、
インドのパイナップルは完熟だから芯まで美味しく食べられます。



パイナップルを食べている間もジーナは婚礼の打ち合わせをしています。



南インドでは時間もゆったりと流れます。
のんびりと無為に時間を過ごすのも旅の喜びです。
旅の疲れを癒やすべく、この日は一日リラックスして過ごしました。


1月20日(火)、この日も朝早くから親戚たちがやって来て、
家の中や周りは楽しい会話が飛び交っています。
  (もちろん現地語であるタミル語はまったく分かりませんが・・・)

少し外にも出てみたいので、
昼前に飯田さんと二人でバスに乗ってインド亜大陸最南端カニャクマリ、
コモリン岬へ行きました。
ここはインド有数の聖地です。



岬から船に乗ってヴィヴェーカーナンダ岩に行くことにしました。
ここは人気のスポットなので、船に乗るため長蛇の列に並ばなければなりません。

その行列の横にあったジュースの自動販売機、
左から五番目の「フルーツ・ビール」というのが気になります。
インドはアルコールの規制が厳しいので、当然ビールではないでしょうが・・・。



長蛇の列は少しずつ確実に進んでいきますが、
それでも船に乗るまで50分以上かかりました。



船乗り場の真横はたくさんの漁船が並んでいます。
漁船が漁に出るのは早朝です。



ヴィヴェーカーナンダ岩に行くのは四回目ぐらいですが、
ここからの眺めは絶景です。
南インドに来たら是非訪れたいところです。



ヴィヴェーカーナンダ岩から戻り、椰子の実のジュースで喉を潤します。
ストローでジュースを飲んで、
中のゼリーのような果肉を食べて20ルピー、40円です。



きつい日差しの中、岬の周りを歩いて散策します。
気温は高くても湿度がそんなに高くないので、
日陰を歩いていればなんとかしのげます。

町を闊歩する牛たちはインドの名物です。



けれどここらではあまり豚を見かけません。
残飯をあさる豚もインドではポピュラーな存在ですが、
いるところといないところがあるようです。

コモリン岬でひときわ目立つ教会に行きました。
「The Church of Our Lady of Ransom」という名前で、
ここにも過去訪れたことがあります。



カニャクマリ近辺にはキリスト教の教会がたくさんあり、
その大部分はカトリックです。

教会近くの路面に描かれていたパターンです。
これも家の門の前によく描かれているランゴリの一種でしょう。






マダラムドラに戻り、午後になり、
隣町コッターラムにあるインターネットをできる場所に出かけました。
スギルタンにスクーターを借りて行ったので、
燃料を入れるついでにコモリン岬近辺を再び訪ねました。

船がたくさん並んでいる浜辺に足を伸ばし、
漁網の手入れをする漁師たちの写真を撮らせてもらいます。
インド人たちは写真を撮られるのを歓迎してくれるので助かります。



すべての船にこのようなカラフルな絵柄が描かれています。



そしてすべての船の舳先に十字架が掲げられ、
それらがカトリックの船であることが分かります。
インドに於ける宗教は、日本以上に生活に密着した存在です。



バックの山際に見える白い塔のようなものは風力発電機、
この近辺には何千という数の風力発電機があります。
けど停電も毎日ありますけど・・・。



夕方、翌々日にジーナの結婚式を控え、
会場となる教会に行きました。
準備が着々と進められています。



教会近くにあるスギルタンの親戚の家にも行きました。
どこに行っても大歓迎で、家の中をいろいろと見せてくれたり、
お茶やお菓子で盛大におもてなしをしてくださいます。

そこで出していただいたお菓子、
こんなお菓子を大量かつ日常的に間食するから
インド人は太るのですね。



ところが、、、右のお皿にのった丸くて硬いお菓子を囓ったところ、
バキッ!!という衝撃とともに、
日本で数日前に直したばかりの左前歯が再びぐらついてしまいました!!

またまたトラブル発生です。
ぐらついた前歯はしばらくした後、確実に取れてしまいます。
前歯がないと食事するのに不便なだけではなく、
なんとも格好がつきません。
まったくもって頭の痛いところです。


それでも気を取り直して教会の中をうろうろしていると、
教会の神父さんがご自宅に招いてくださいました。
そこでコミュニケーションを図ろうとノートを一枚もらい、鶴を折りました。



こんな大きな女の子でも鶴を喜んでくれます。
インドの子どもたちはみんな素直で可愛いのです。




ところで、今日1月20日はスレッシュ53回目の誕生日です。
インド人にとっての誕生日は、大人でも子どもでも、
男性にとっても女性にとってもとても大切なもの、みんなで盛大にお祝いします。



こんな豪華なケーキが二つ用意されていました。



そして当然それを記念撮影、
とにかくインド人は写真を撮るのが大好きです。
今は撮った写真はデータとして保存することができますが、
昔のフィルム式カメラの時代はプリントするだけでも大変だったと思います。



ケーキを前にして家族全員で記念撮影です。



真ん中に座っているのがスレッシュのお母さん、
タミル語で母はアンマーです。



スレッシュの兄弟、姉妹たち。



甥のスジーブと、スジーブは勤務先のオマーンから婚礼のため帰国しました。
スジーブは五年前にこのマダラムドラで婚礼をあげ、
その時は自分も日本から参加させてもらいました。



日本からの二人も記念撮影してもらいます。
思い出に残る有り難い一枚です。



夜になってロウソクに火を点してケーキカットです。



カットされたケーキは、スレッシュからすべての参加者の口に入れてもらい、
また反対にお返ししてもらいます。



これが誕生日に行う定例の儀式です。



そして最後は祈りの言葉で誕生の祝いを終了します。
祈りの言葉はたぶんキリスト教式だと思われます。



そしてまだまだ記念撮影は続きます。





こうやって、大勢の親類縁者に集まってもらい、
祝いの場を設けられることは幸せです。
彼らはインド人の中でもかなり恵まれた環境にあるのだと思います。

そしてその一端に加えてもらう自分たちもまた、
その素晴らしき体験を共有させてもらうことに喜びを感じます。

すべてのインド人、そしてすべての日本人に幸せあれ。



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