インド・スリランカの旅
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3月12日  日本





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我が心のインド




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飛行機はクアラルンプールから関西国際空港に向けて旅立ち、
長かった旅もいよいよ終わりの時を迎えました。

今回の旅は最もチケットの安かったマレーシア航空を利用し、
関空と南インドのチェンナイをマレーシアのクアラルンプールを経由して往復しました。
帰りは19時間という長い待ち時間を利用してクアラルンプール観光もできたわけですし、
結果的にはマレーシア航空を選んで大正解でした。

クアラルンプールから関空は所要時間6時間5分、
距離はチェンナイ、クアラルンプール間より長いものの、
ほぼ北に向かって飛び、緯度の差があまりないため時差は1時間しかありません。
日本に到着したら時計の針を1時間進ませることになります。

座席の正面には小さな液晶画面があり、
自分の好みに合った映画や音楽番組を見ることができ、
飛行機の現在位置、高度、飛行距離、速度などもリアルタイムで表示されるので、
まったく退屈することはありませんでした。

昨夜は徹夜で、クアラルンプールでも
マッサージを受けた時に少しリラックスしたぐらいでまったく睡眠を取っていないので、
本来ならば機内で眠らなければならない、というか眠くなるはずですが、
興奮しているからなのか、シートが狭いからなのか、
ほとんど眠ることができませんでした。
たぶん6時間のフライトのうち30分程度しか寝ていないと思います。

クアラルンプールから飛行機に乗る時に、
スチュワーデス* の方が配ってくれた朝日新聞を受け取りました。
  * 最近はキャビン・アテンダントとか言うらしいですね。

新聞の日付は3月11日で、きちんと搭乗日のものになっています。
なかなかすごいなと思っていると、新聞には国際版と書かれています。

朝日新聞 国際版

どこで印刷されているか分かりませんが、
国際版というものがあるのを初めて知りました。
  ・・・ 朝日新聞インターナショナル

たぶん外国の地元新聞社の印刷所で一緒に印刷してもらっているのだと思いますが、
上の余白部分が少し大きく、小さな穴が何ヶ所か開いているのが特徴的です。


飛行機の中は過半数が日本人乗客で、スチュワーデスさんも日本人の方がいて、
もう半分以上日本に着いたような気分になりました。

インドに着いすぐにサンカランコービルでサンダルを買い、
それをずっと履き続けてきたのですが、
そのサンダルも右足の甲を包む部分が切れかけていたのが少しずつ大きくなり、
飛行機の中で完全にちぎれてしまいました。

約1ヶ月間で本当に使い切ったという感じです。
旅の終わりでちょうどいい区切りです。


飛行機は台湾、沖縄を通り、いよいよ領空としては日本到着です。

関空に近づくと泉南の工業地帯が窓から見えてきます。
近代的な大都市ではありますが、
インドのように生活感があるわけではなく、
クアラルンプールのようにあか抜けた活気が感じられるわけでもありません。

大きな倉庫か工場のようなものが建ち並び、
何とも殺伐とした潤いのない街並みに思わずため息がこぼれます。


日本に着いてまず心配だったのが気温のことです。
2月に日本を発つ時は大阪市内一面の雪景色でしたが、
もう3月ですのでさすがにそれはないと思います。
けれどもまだこの時期は「もうすぐ春ですね~♪」といったシーズンですので、
インド、マレーシアのように半袖シャツ一枚というわけにはいかないでしょう。

別に日本では厚着をすればそれですむことなのですが、
私はとにかく寒いのがきらいなのでその点がとても心配でした。
特別寒さに弱いというわけではないのですが、
暑いのはなぜか心がウキウキしますが、
寒さを感じると精神的にブルーになるのです。
これは好き嫌いの問題で理屈ではないのです。

幸い関空に降りてからも、
それまで着ていた半袖シャツの上に薄いウインドブレーカーを
一枚羽織るだけでなんとか過ごすことができ、
とてもとても助かりました。 ^^☆

聞くところによると、私が帰るちょっと前までは
10℃前後の寒い日が続いていたとのことでした。
たしかに気象データを見てみるとそのようです。


飛行機は関空に到着し、飛行機から関空の建物に移り、
ベルトコンベヤーの上に乗って流れてくるトランクを受け取り、
最後の入国審査に向かいます。
入国審査は100%日本語でOKだと思うと気が楽です。

あっけないほど簡単に入国審査を通過し、
これで外に出られると思ったらまだ税関の検査が残っていました。

一列に並んで税関検査の順番を待ちますが、
前の人たちはパスポートをちらっと見せるだけで通過していき、
流れはきわめて順調です。

私の順番が来て、まだ若い、たぶん二十代とおばしき検査員に
笑顔でパスポートを手渡しました。
このままスムーズに ・・・ と思ったのですが、
どうも係官は私を不審の目で見ているようです。

「インドはお一人で?」
「ご旅行ですか?」

パスポートと私の顔を見比べながらいろいろと質問をしてきます。
そしてあげくには私だけ特別待遇(?)でトランクの中味を開けさせられました。

瞬間的にちょっとむかっときましたが、
よく考えれば疑うのもしょうがないでしょう。
インド、スリランカへ1ヶ月間一人旅、ボサボサの髪、無精ひげ、
ラフな半袖シャツによれよれの綿パン、
気が付いていたかどうか分かりませんが、
甲の部分が半分ちぎれてゴミと化した右のサンダル ・・・ 。

こんな人間を疑わずして誰を疑うというのでしょうか?
もしも私が彼の上司たったら、
こんな風体の男の見逃したら彼を厳しく叱責することでしょう。

サービス精神旺盛で、やましいところのまったく無い私ですので、
彼には徹底的に調べてもらいたいと思い、
笑顔で解説をしながら彼と一緒になってトランクの荷物を取り出しました。

いくら時間をかけて調べてもらっても一向にかまわないのですが、
列の後ろで待ちぼうけを食らわされている他の乗客の視線が痛いです。 (>_<)
きっとイライラして
「あの馬鹿のお陰で ・・・ 」ぐらいに思っていたことでしょう。

たくさんあるトランクの荷物は半分ほどチェックして満足(?)した様子でしたが、
ご丁寧なことに、荷物を取りだした後のトランクの底の部分を指で何度か押していました。
きっとトランクの底に仕掛けでもあるかも知れないと思ったのでしょう。
我ながらちょっと情けなかったですね。 (#+_+)


なんとか時間をかけて税関を通過、晴れて日本国に入国です。
トランクを開けてサンカランコービルで予備に買っておいた真新しいサンダルを取り出し、
古い思い出の詰まったサンダルは関空のゴミ箱におさらばです。 (^o^)ノ

関空からはリムジンバスでJR大阪駅へ、
バスの中では1ヶ月ぶりに電源を入れたケイタイのメールをチェックし、
長く放置していた着信メールへの返事と、
何人かの知り合いに無事の到着を知らせるメールを送りました。

いよいよ長いブランクを経て日本での日常生活に復帰しますが、
不安はほとんどありません。
インドで得た抱えきれないほどの思い出と経験、希望と目標を胸に、
これから自分の夢をどのように大きく花開かせていこうか、
思いはただそれだけです。


JR大阪駅から新大阪、新幹線で広島に向かい、
広島駅から市電に乗って自宅に戻ったのはお昼少し前でした。
久しぶり戻った家の中に荷物を広げ、
古い畳の臭いに日本を感じます。

まる二日間ほとんど寝ていないにも関わらず、
なぜかほとんど疲れを感じません。
やはりそれだけ精神が高揚しているのでしょう。
この今の気持ちをいつまでも持ち続けなければいけないですね。


今はただ無事日本に帰れたことに感謝です。
そして行く前よりも帰ってきた今の方が、
何倍も心が豊かになり、希望がわいてきていることに限りない喜びを感じます。

不思議の国インドは、やはり私にとってかけがいのない心の故郷でした。

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