インド・スリランカの旅
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3月9日  チェンナイ





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我が心のインド




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チェンナイに着くまで、途中バスは何ヶ所かで停まって休憩します。
一応はドライブインなのでしょうが、日本の感覚でいえばかなり汚いところです。

インドのドライブイン

お菓子や飲み物、ココナッツジュースなどを販売していて、
トイレもありますが、一回の使用料Rs.1(約3.2円)です。
お金を取るぐらいならもっときれいにすればいいのにと思うのですが ・・・ 。

車内では深夜の時間帯以外はDVDでドラマや映画などを流しています。
言葉はタミル語ですからストーリーはよく理解できないのですが、
昔の日本のクレージーキャッツ、ドリフターズの映画みたいな単純なドタバタ活劇、
それに少しミュージカルの要素を加えたものが多いようです。

男が部屋に忍び込んでいたところに部屋の主が帰ってきて、
天井扇にしがみついて隠れたところ、主がそれを知らずにスイッチを入れ、
天井扇と一緒に一緒に体がグルグル回り、目が回って男が下に落ちてくる ・・・ 、
そんな感じで言葉が分からなくても見ているだけで十分笑えます。 ^^☆


目的地はチェンナイの飛行場まで列車が出ているチェンナイ・エグモア駅です。
リラ庵主さんはそこが終点だと言っていたのですが、
アナウンスを聞いていると終点は郊外にあるバスターミナルのようです。

隣の席に座った若い男性に尋ねてみると、
彼はエグモア駅よりも手前で降りるらしく、
車掌さんに案内してくれるよう彼が話をしてくれました。

インドではこうして何度か道案内をしてもらったのですが、
いずれの時も親切に対応してくれて本当に助かりました。
南インドは親切な人が多いですよ。 ^^☆

無事目的地で降り、ほんの少し先にあるチェンナイ・エグモア駅まで
大きなトランクケースを押しながら歩いていきます。

チェンナイエグモア駅

エグモア駅の周りには安宿がたくさんあり、
今夜はこの近辺のホテルで泊まる予定です。

チェンナイからマレーシアのクアラルンプールへの飛行機の出発時刻は明日の夜ですが、
インドではいつ交通機関に乱れが生じるかも分からないので、
安全のため前日の朝到着のバスに乗ったのです。

チェンナイには二日ぐらい前に着いていた方が安全だと石谷上人に言われたのですが、
さすが二日というのは余裕がありすぎです。
一日でも長くカンニャークマリもホームにいたかったのでチェンナイ前日着としました。

駅の周りで大きな荷物を持っていると、ホテルの呼び込みが激しくてイヤになります。
いくつかホテルをまわり、MASAという名前のホテルに泊まることにしました。
シングルは狭い部屋と広い部屋があったのですが、
狭い方は見るとあまりにもわびしい感じだったので広いデラックスな方にしました。
それでも一泊Rs.250(約800円)、9日の朝から10日の夕方までですので
二泊分でRs.500(約1,600円)です。

チェンナイ ホテルマサ

部屋はわりと小ぎれいで、このベットの足側にトイレ、シャワールームのドアがあります。
けれどもシャワールームのタイルには水垢がしっかりとこびりついています。
ちょっと洗剤を使ってこすればきれいになりそうなのですが、
インド人はこういったところをキレイにしようという意識がまったくないようです。
手元に掃除道具があれば、シャワーを浴びながらでも私が掃除をするのですが ・・・。

とりあえずシャワーを浴び、着替えをして少し横になった後で街に出ることにしました。
ここチェンナイは大都会ですので “町” ではなく “街” といった感じです。

とはいえ、ガイドブックを見てどこか名所見物を、といった元気はまったくありません。
まずはエグモア駅の周りをウロウロし、
その次にチェンナイ最大のショッピングセンター スペンサープラザに行くことにしました。
ホテルから歩いて15分ぐらいで行けそうです。

道が分からなくならないように大きな幹線道路沿いを歩きます。
通りの端には石段で区切られた歩道とおぼしき区画(道?)があるのですが、
これがまったくもって用途不明です。

チェンナイの道路

写真でお分かりのように、大きな木が植えられていたりボックスが設置されていて
まともにこの上を歩くことができません。
ただ歩きにくいだけならまだしも、写真の黄色いリクシャーの向こう側などは
街路樹やポールで完全に道がふさがれているのです。

歩けるところは歩道を歩き、歩けないところは車道に降りればいい、
たぶんこんな発想なのだと思われます。
これを政治、行政の怠慢だ、と考えるのは日本人的なのでしょう。

ちなみに映画大国インドでは、映画スターがその人気に乗っかって、
政治家に転身するケースが多いのだそうです。
いかにも単純で人のいいインド人らしいですね。
まあ日本もタレント議員が多いので、よその国のことは言えませんが ・・・。


ゴミゴミとした町並みの中を歩いていると、
区画によってホテル、学校、役所、・・・町の顔が様々あることを感じ
とても面白いものです。

ここら一帯は、オートバイ屋さんやそれに関連したパーツを売る店が建ち並んでいます。

オートバイ屋さんの多い町

インドではオートバイが日本以上に生活に密着した必需品であることが分かります。

バイクやパーツ屋さんがたくさん

かなり細かなパーツまで売っている専門店があり、
たくましきインド人たちは、
壊れたバイクは基本的に自分たちでパーツを買って直してしまうのでしょう。
装飾品も日本にはないようなものがあり、インド人の国民性、風俗が感じられます。


さすがチェンナイは大都会です。
地方では絶対に(!)見ることのできない交通標識を見かけました。

インドの交通標識

インドの交通標識2

インドにも道路交通法や制限時速というものがあるのですね。 w(☆o☆)w
もしかして大都市限定でしょうか?
ただあるということは分かりましたが、
これらが遵守されるような指導や取り締まりがなされているかというと、
それはまた別問題でしょう。

今は牧歌的な交通規制でいいのでしょうが、
田舎でもかなり車が普及してきていますので、
これからは交通ルールは今より徹底される方向に行くのでしょうね、たぶん。

サイババの寺院もありました。
こちらもやはり奉られているのはシルディ・サイババです。
閉ざされたゲージの向こうから手を合わせました。

シルディ・サイババの寺院

シルディ・サイババはもう亡くなられた方ですが、
その生まれ変わりである日本で有名なサティア・サイババは、
ついぞインドでは見かけることがありませんでした。

目的のスペンサープラザに着きました。
かなり大きな建物なので、入り口の場所が分かりにくかったのですが、
こちらは数ある入り口のひとつで、少し小さめです。

スペンサープラザ

中は複雑に入り組んでいて、高級ブランド品から日用品まで、
エリアを分けて雑多な品揃えです。

スペンサープラザの吹き抜けになった内部

くまなく見て回るにはけっこう時間がかかりそうで、いい時間つぶしになります。

チェンナイ最大のショッピングプラザ

2時間ぐらいここで過ごし、再び外に出てホテルに向かいました。
それにしても暑いです。
ビルの屋上に大きな電光掲示の温度計がありましたが34.5度と表示されています。
私はいつも半袖シャツを着ていて、インドに来てから一回腕の皮がむけましたが、
その腕がさらにこんがりと日焼けしそうな強い日差しです。

来た道を暑さをこらえのんびりと歩いていると、
ちょうど警察学校のような施設の前に来た時に、
犬が大げんかをしている場面と出くわしました。

一匹のねずみ色の犬に、
二匹の黒っぽいドーベルマンか警察犬のような犬が襲いかかっています。
体格は三匹とも同じぐらいですが、2対1ですので、ねずみ色の犬が明らかに不利です。
すごい叫び声を上げながら黒い犬がねずみ色の犬のお尻辺りにかじりつき、
かじられた犬はお尻を赤い血で染めながら転げ回っています。

私が歩いているすぐ後ろでけんかがはじまったので、
私は後ろを振り返り、あまりのすさまじさにそのまま姿勢が固まってしまいました。

しばらくして警察学校の塀の上から警官が顔をのぞかせ、
けんかをしている犬の群れに石を投げてけんかは治まりました。

ホッとした私は安堵の表情を浮かべると、
目があったその警官もニコッと笑みを返してくれました。
それにしてもあのけんかは何だったのでしょうか?
インドではしょっちゅうあることなのでしょうか?
こんなすさまじい犬のけんかを見たのは生まれて初めてでした。

インドは最後の最後まで、私にインドらしい顔を見せてくれます。

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